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TORGリプレイ

『REWRITE』

 

第二幕

 
シーン6 華麗なる名探偵
 

「で、何を調べてほしいの?」
サイバー教皇領出身の私立探偵、リリアン・シュールは、
ユウイチから事の一部始終を聞き、嫣然と微笑む。
 

マキシム:リリアンって私立探偵だったんだ。

ユウイチ:私立探偵って知られてなかったぞ、お前(笑)。

リリアン:それは、知られてたら探偵は務まらないから。探偵って知られてたら、尾行してんのバレんじゃん。

GM:形としては、さっきの犯罪者云々ってことがあったんで、アイル政府に話を持っていきづらい、と。だから私立探偵のリリアンに、ユウイチから「こっちはこういう状況だから、裏の事情を調べてくれないか」っていう依頼が来るんですよ。

マキシム:あっ、ああー(納得)。

リリアン:「話は解ったわ。その魔法使いとイギリス政府をボコればいいんでしょ?」

ユウイチ:『いや、そうとも限らん』

ディアン:『アーサーが追われている理由が、まだ判らない』

ユウイチ:『あと、アーディネイ女王の真意はどうなのかを、知りたいな、っていうのもある』

リリアン:「とりあえず了解」

ユウイチ:『リリアンの意見を聞きたいけど、定時連絡は必要だと思う?』

リリアン:「定時連絡にするよりも、アットランダムに取った方がいいんじゃない? 追われてるんだったら、定時にすると、スパイされるよ」

ユウイチ:『じゃ、シークレットコードはいつものアレで』
 

電話を切ると、リリアンは組んでいた足を戻して小さく溜息をつく。
 

リリアン:「しょうがないわねー」って言って、スコーンを紅茶に浸しながら、「この角度を研究したイグ・ノーベル賞科学者がいたわねー」(笑)

GM:いた。いた。

リリアン:とか言いながら、街角のカフェで食ってる。

ユウイチ:ソレイユ(*14)も一緒にいるんだよね。

ディアンソレイユ:いる。「おねーさん。いいんですか? こんなに、ゆうがに、ティータイムしていて」

リリアン:「人生には、休養が必要よ。ま、時には動かなきゃならないけどね」と、話しながら、こう、キュルキュル頭を回転させ始めてます。「さーて、とりあえずどこから手をつけようかしら」

GM:振ってもらう前に、まずカードを配りましょう。(4枚渡して)グリーンカードがあったらば、出してください。

リリアン:グリーンカード? “正体”。

GM:では、あなたの正体が、明らかになったり、ならなかったりします。

ディアン:それって・・・。

GM:オカマさんだってバラしてもいいし、実はどっかの諜報員っていうのでも。

:俺の“正体”なんて、実を言うと改造人間だった、だから。

リリアン:あれか! もしかして、上げ底、2段にしてるのがバレるのか?

GM:話がドラマティックになるようにしてくださいね(笑)。別に2段でも3段でも、世界の趨勢には影響ないんで。

リリアン:ま、とりあえず、〈手掛かり分析〉。イギリス軍が撃ってきたというのが気になるので、その軍隊が、何で動かされてるのかを探る。(コロコロ)19。達成値は22。

GM:素晴らしい。では、あなたの的確な調査によるとですね、今回の件に関しては、イギリス軍のラーゲ大尉という人が主導で、動いているらしい、というのが判りました。

リリアン:ふんふんふん。イギリス「軍」なのね。

GM:はい。そして、敵は航空機で移動しているようですって話だったんですが、ラーゲ大尉から、「いや、いいからこことここに歩兵を配置しろ、ここに来るから配置しろ」という、指令があったそうです。

マキシム:うーん。

:前もって知ってたってことか。

ユウイチ:それは、おれらがアーサーを拾って飛んだ時にはもう、判ってたってこと?

GM:はい。相当前に配備しないと、絶対間に合わないので。

ディアン:嫌な予感がする。

リリアン:そのラーゲ大尉ってのは、有名人なの? 例えば、名将の誉れ高い、みたいな。

GM:いや? 全然。少なくとも、イギリス軍というのは、最初のアイルとの戦いの時にボッコボコにされて、実質的に、アイルの方に吸収合併されてるわけで、独自戦力というのはあんまりないはずですね。

リリアン:要するに、ティターンズに支配された連邦軍みたいなもんか(笑)。

GM:ま、まあ、ちょっと印象悪いですけど。あとは、イギリス政府・・・厳密にいうと政府と呼べるものではないのですが・・・が、アイルの政府とは、別ラインで動いてるんだろうな、というのが判ります。

リリアン:そういうのはきっと、新聞読んである程度悟ってるわけだな。

GM:そう。新聞の断片的な情報から、調査結果と組み合わせて。あとは、あなたが読んでた新聞に、2つ大きな記事がありました。まず、イギリスの北東部に、謎の流星が落下したと。アイル政府からは、星占い的な凶兆かもしれない、という見解が出てて、もう一方の説が、実は闇の勢力に強力な魔法使いがいて、メテオ・ストライクを撃ったのではないか、と(笑)。2つ目の記事は、アメリカの方で、近々スペースシャトルが打ち上げられる予定なんですけど、アメリカは今リビングランドとの戦いに忙しいだろうってことで、延期を求むという声が非常に強い、という内容です。

リリアン:その中で打ち上げる理由。マスドライバーアタックかな。俗に言う隕石落とし。

ユウイチ:あとひとつ、教えてもらいたいのが、おれの受けた流星の調査依頼は、正式に、アイルからのものでいいのかどうか。

GM:それは、リリアンが裏を取って、間違いないと判ります。ただちょっと、アーディネイ女王とは現在連絡がつけづらい状況にありますが。

リリアン:「なるほどねー。うーん。どうしようかしらー」と言って、今度はアップルパイを持ってるわけですよ。

ソレイユ:「おねーさん。あの・・・ふとりますよ」

リリアン:「(ソレイユと同時に)体重のことは、言わないで」(笑)

GM:ということで、ここで一旦幕を切りたいんですが、リリアンは、現状まで調べた情報を持って、合流しますか?

リリアン:しない。電話で言うだけ。

GM:そうすると、2パーティになるわけですけど、それぞれの今後の行動指針を教えてください。

リリアン:リリアンはね、軍が何でそんだけ動けたのか、再編成が進んでいるのかを調べ始めます。

ユウイチ:我々はアメリカへ向かいます。

GM:解りました。では、カードの補充と調整を行います。

 
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