Eternal Smile > The Right Way to Save the Earth 『正しい世界の救い方』 第三幕 洗脳や精神破壊の専門家、ナイルの悪漢Dr. バスタードは、「前回の作戦で、アーネストがスティリーを抜く際に使用した短剣(ボウイナイフ)」を狙っているらしい。それはきっとエタニティ・シャード。スカリーが彼に情報を流したのだろう。 『きみたちにプレゼントを用意した。受け取りたまえ!』 4つの気球から、同時に何かが投下された。マリーがひとつを撃ち抜いたが、残り3つは大地に落ちた。 その瞬間、リビングランドの深い霧が晴れた(*10)。 振り返ると、克己が淡い光を放っていた。正義を愛する心が、内からにじみ出るようだった。向こうでは、ロザリオマスクが煌々と輝いていた。 私の中に、今までにない感情が生まれた。悪を倒し、自由人村の人達を守らなくては・・・。いけないいけない。これ以上ペースを乱されたくない。私は心に防護壁を張った。 「これだからナイル者は信用できない! 先に殺すべきだったわ!」 「貴女、通信機を持っているわよね。彼の居場所を、教えていただけないかしら」 「その気球の目、何なの? まさか私たちを攻撃する時、光ったりするのかしら」 「ロザリオマスク! こいつにツープラトン攻撃だ!」 私は耳を疑った。克己はすっかりこの場の空気に飲まれていた。 「さぁ! 始まりました本日のメインイベント! ストームナイト対、Dr. バスタァーーードッッ!」 喜んだのはロザリオマスクだ。気球に駆け寄り、バナナを片手にDr. バスタードをプロレス技で高々と放り投げた。 「私の投げ間合いは、お前よりバナナ1本分長い! 今だ、マキシムよ!」 太陽を背に、唐竹割りで悪を滅ぼしたバーバリアンが、決めポーズを取った。 ・・・何度でも言うわ。ナイル帝国って、すごく、面倒臭い。 (→NEXT) "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |