Eternal Smile > School Days of Knight
 

　限りなく今に近い未来………
　今夜、あるいは明朝、さもなければ来週……ほんの少しだけ未来の物語
 

【ＣＡＳＴ】

プロローグ

　ストームナイトが砂漠の真ん中で助けた男は、とある学園の理事長だった。まだ年若い４人を見て、彼は言う。

「たとえ短期間でも、学校に通って同世代の友人を作りなさい。
　それが、これから先、君たち自身の勇気と希望になるだろう」

　かくして４人は、オーストラリアの田舎に位置する、幼稚舎から高校までが一箇所に集まった学園に、転校生として通うことになる。
 

前編：捨てたもの、捨てさせられたもの

　中等部３−Ａに転入したビリー、３−Ｂのシャーリー、高等部２−Ａのレディアス、３−Ａのジェロームは、事件など起こりそうもない、こののどかな地方都市で、奇妙な噂を耳にする。

「学園の裏山に人を襲う野犬が出る」
「シドニー動物園からライオンが盗まれた」

　さらにシャーリーを除く３人は、フードを目深に被った怪しい人間が、肉屋で大量に臓物を購入しているところに出くわす。いったんは男を見失うが、リヤカーの轍を辿って裏山へ。そこで３人は、植物でできた体長５ｍの野犬（アイル第三世代ゴスポグ）に襲われる。１匹はジェロームのゴッドライト（エネルギー兵器）で黒焦げ。残る１匹も難なく気絶させる。

　合流したシャーリーに、警察がこちらへ向かっていることを告げられ、逡巡の後、奥へ進むことを決める４人。程なく開けた土地に出る。そこに待っていたのは、噛み殺されたフードの人間、槍で突かれていたり、どす黒く変色していたり、と死因がバラバラのゴスポグの死体、そして空っぽの巨大な檻だった。

　これらから推理できることはひとつ。檻の中から何かが逃げ出した。恐らくそれは、ストームナイトでなければ到底太刀打ちできないような怪物だ。このまま野放しにするわけにはいかない。翌日の授業の後、４人は肉屋で臓物を買い占め、裏山の檻のところに怪物を誘き出す作戦を取る。

　思惑通り現れた怪物。その正体は魔法で合成されたキマイラ。既に正気を失っており、説得は不可能。
　戦闘は苛烈を極める。服を脱ぎ捨てヒーローのコスチュームに変身したビリーが、空を飛ぼうとしてリンク切断。さらに次ラウンド、レディアスもリンク切断。エンハンス（魔法的能力値ブースト）を失い、かなり苦しい状況に追い込まれる。そしてジェロームもキマイラの３回攻撃で負傷。しかしシャーリーの“リーダーシップ”で勇気を取り戻し、至近距離からゴッドライトが炸裂！　断末魔の叫びをあげ、キマイラは倒れる。

　その背後で、数回カメラのフラッシュが光ったことに、誰一人として気づく者はいなかった。
 

【サイドストーリー】

　ビリー：“ロマンス”（？）

お相手は幼馴染の少女エミリー
　「あなたって、どうしていつもそうなのっ？！」
夜通し張り込みをした反動で居眠りしていたら、飛び蹴りを食らわしにきた剛毅なお嬢さん。しかも隣のクラスから（笑）。

　シャーリー：“ロマンス”

お相手は心優しき年下の少年ロイ
　「あ、あのっ、この間荷物を持ってくださったお礼に、
　　プレゼントをさせてもらいたいんですけど、次の休日、空いていますか？」

　レディアス：“疑惑”

ゴシップ大好き少女キャミィに根掘り葉掘り訊かれる
　「ねえ、あなた、前はどこに住んでたの？　ストームナイトって見たことある？」
　「あー、いつか本物のストームナイトに取材をしてみたいわー！」

　ジェローム：“個人的利害”

生き別れの妹イリスに廊下でばったり出くわす
　「フランスで死んじゃったと思ってたのに！　お兄ちゃんがいなくなって、
　　親戚のおじさんのところに行って、それから、それからっ！ （えぐえぐ）」
・・・どこのギャルゲーだろう（泣）。

（→NEXT）
 

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