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TORGリプレイ

『Show Must Go On』

第三幕

 
シーン2 From Now On

 
3ラウンド目

GM:ヒーロー先攻、疾風! 2回行動です。

バロン:やった!

GM:その代わり、悪役高揚。自動的に振り足します。推奨行動は〈間合い〉/〈威嚇〉。

アン:“イニシアチブ掌握”する?

ディ:いや、ギリギリ何とかなるかな。オレ、積極防御します。

GM:そうッスね。

ディ:とは言え、向こうの手がいくつあるかが不安。

ソウジ:どういう風に動きましょうね。

GM:みんながいい感じで止めてくれてるので、実は今、明確な敵がいないんですよね。待つ手もありますよ。

ディ:ヒーロー側が遅延して、悪役の後に行動する、というのは可能ですか?

GM:いいですよ。今回ちょっと、シチュエーションが特殊なのでね。悪役、ヒーロー、ヒーローの順になります。

アン:疾風も消えない?

GM:消えないでいいです。そしたら、ここで敵がバーッと出ちゃいます。焦れてきた団長が、アンに『撃ってくれ!』って言って、同時に汽笛の音がして、爆薬を積んだ列車が突っ込んできます。ファラオを轢けるか、爆発に巻き込めればよし。あと、並行して、猛獣使いが動物たちを暴れさせます。

ソウジ:長くは挑発しておけなかったか。

GM:さらに、魔剣を持った奴が動きます。一番近くにいるのは、間違いなくディです。

ディ:はい。

GM:ステージ上のクラウンたちが、大事なものが入ったカバンとかを、忘れたよー、とか、誰が持つの? みたいな、サイレントの寸劇をやっていると、カバンの中から、魔剣が。

バロン:あ!

GM:それを掴んだ小柄なクラウンが、貴賓席に突っ込んできます。

ディ:立ち上がって積極防御します。

GM:魔剣は生き物のように、ファラオに向かって襲いかかります。真っ黒な刀身が、まるで達人の振るう剣のように、心臓を狙います。(コロコロ)よっしゃー。結構な出目だぞ。高揚の分の振り足しを入れて、〈白兵戦〉28。

ディ:積極防御。(コロコロ)15。ポシビリティを使って、(コロコロ)25。すみません、“ドラマ”いただいてもいいですか。

アン:じゃあ自分が。

ディ:ありがとうございます。交換して使って、(コロコロ)35、+10。シールド防御で29です。

GM:うーわ、さすが!

バロン:おおー、すごい!

ディ:ただし、シールドで受け止めたので、ダメージがそのままシールドに入ります。壊れる可能性があります。

アン:それはそれでカッコいいね。

バロン:やるべきことを果たした!

GM:ダメージは30点。

ディ:シールドの《耐久力》は18です。

GM:12差。2レベル負傷KO12。

ディ:うおっと。KOってことは、しばらく使えなくなるのかな。

GM:そうですね。手がジーンと痺れて、シールドにはヒビが入って。

ディ:もう一発食らったら持たない、って状況ですね。いい感じにピンチだな。

GM:でも、壊れなかったです!

ソウジ:さすが魔剣。いや、魔剣がすごいのか、それを止めたディアンがすごいのか。

バロン:どっちもすごい!
 

 場内がどよめく。総督たちが、ファラオを守るように一斉に立ち上がる。
 その気配を背で感じながら、ディアンは確信する。
 やはり、ファラオ暗殺計画は、初めから失敗する予定の罠であった、と。
 

ディ:芝居掛かった口調で言います。「ファラオの御前である!」

GM:後ろから、クスクス笑いが聞こえてくる。誰かはわからないけど。他の総督は、口笛を吹いたり、知らん振りしたり、それぞれ思うところがあるようですが、ファラオは、座して動かず。

ディ:「オレたちは、ストームナイト。皆に希望を届けるサーカスを、穢す者は、許さない」

GM:そこに、列車がグワーッ! と迫ってきて、ホープくんが『任せて!』って言って、止めます! 客席に突っ込む手前で止めて、爆薬を、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ(笑)。3発ほど投げました。落ちたら、大惨事です。

アン:〈銃器戦闘〉。「見せてやるよ、花火ってやつを」

GM:はい。対象は3つです。

アン:(コロコロ)13。ポシビリティを使います。(コロコロ)19、32。いっそのこと、偉業を狙ってみるか。

ソウジ:うん、盛り上がると思います。

GM:ゲーム的には出目が高ければ高いほど、劇的です。

ディ:バロンと手札を交換して、見せ場宣言すれば。

GM:では、2人で何か、一声掛け合ってください。

アン:「さあ! あたしたちが!」

バロン:「希望だ!」

GM:『そう、希望(HOPE)だ!』と、ホープくんも、自分の名を叫びます。

アン:見せ場宣言! まず“ヒーロー”。(コロコロ)18、50。

バロン:出目良すぎだろ!

アン:“ドラマ”。(コロコロ)67。

バロン:ホントにすごい!

アン:で、“偉業”を使う。

GM:はい、偉業達成です! おめでとうございます!(拍手)達成値はいくつになりました?

アン:〈銃器戦闘〉30、28、26。ダメージは36です。

ソウジ:おおー。

GM:この様子は帝国全土へ放送してるので、一瞬にして1500万人の目が釘付けになりました(笑)。各地でスタンディングオベーションです。フランスのレジスタンスのところにも流れていって、勿論海賊放送ですけど、彼らは、ハイタッチです。「あいつがやってくれたぜ!」「アンだ! 赤毛のアンだ!」

アン:ドッグタグをチラッと出して、「あんたも見てたかい?」

ソウジ:渋い。

GM:一瞬、空がすごい晴れて、綺麗な微笑みが浮かんだような気がします。

バロン:雲がパーッと開けた。

GM:みんなの目が、一瞬上に向いて、下に戻ると、もう少しで動物たちが暴れ出しそうです。

バロン:むむっ!

GM:ナイルのよくない薬を、飲まされてたみたいで、苦しげにしています。そしてソウジ。

ソウジ:はい。

GM:ナイフ投げが、「もうこんな擬装はこりごりだ!」って言って、忍者になります(笑)。「上の命令なんか知ったことかー!」

ソウジ:「お前、忍者だったのか」

GM:「そうだ! 忍者だ! お前と同じ忍者だ!」

ソウジ:これは、どう反応したらいいんですか?(笑)

ディ:明らかにノリが変。

バロン:ナイル化した?

ソウジ:なるほど。「上に逆らうという、その意志は賞賛に値するが、あまり興奮しすぎるのもよくないんじゃないか?」

GM:「上の命令にハイハイ従いつつ、私腹を肥やすという俺の計画が台無しだ!」

ソウジ:「馬鹿者! 金が何だ!」

ディ:おおっ!

GM:「金に勝る価値なんてあるものか!」

ソウジ:「重要なのは金じゃない。金よりももっと大切な・・・そう、精神を大切にするんだ!」

GM:「精神! そんなものが何の得になる?」

ソウジ:「世の中、病んだら終わりなんだよ!(笑)そうやって上に押し潰されて、病んで社会的に終わってしまった同僚を何人も見てきている」

アン:あああー。

GM:痛い痛い痛い。

ソウジ:「金が何だ! もっと精神を、心を大切にしろ!」

GM:「心が何だ! 心など、刃で切り裂くもの!」って言いながら、忍者はブチ切れて、あなたに斬りかかってきます。(コロコロ)よし。頑張ったなお前。〈武道〉28。

ソウジ:“敵方失敗”を使います。特攻してくる敵に対して、「忍者の格の違いを、見せてやろう。俺がくぐってきた修羅場の数がお前にわかるのか!」

ディ:あ、あれ?

アン:誰と戦って、いるのか。

ソウジ:「必殺技だ! 『サービス残業お断り』!」(笑)

GM:あれ、おかしいな、シノビガミ的なムーブが始まったよ? ということで彼の攻撃はスパッと避けられて。

ソウジ:完璧に冗談入ってます。

GM:そうですね。本気だったら病んでますね(笑)。あとはバロンです。

 
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