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TORGリプレイ

『STORM』

 

第一幕

 
シーン4 Knight's Code(承前)

 
GM:彼は何かを話そうとはしていますが、口に出そうとしている言葉の重さに、彼自身が耐え切れていない。ぶっちゃけ、告解とか、懺悔をする、土台すら、削られてる状態。ダメだね。その程度ではダメ。

トマス:いや、口で説得しようなんて、ヌルいこと考えてないから。

GM:・・・はい?

トマス:【ヒーリング】。

GM:えっ?!

ウーシン:あ!

ディアン:解った! 解っちゃった!

トマス:(コロコロ)奇跡ですごい成功まで行ったんで、サセラムに改宗してください。

GM:えっ?!

勇人:ルール的に(*10)、ポシビリティがゼロって言った段階で、抵抗力はほぼゼロ。

ディアン:改宗しなきゃいけないんです。

勇人:心が折れたところに、別のつっかえ棒が、ガスッと。

GM:あ、はい。では、現在の彼のステータスは、心のへし折れたサセラムの信者です(笑)。

トマス:「新しい神の僕よ。君は生まれ変わったんだ。過去の罪は、私が全て赦そう。過去に君が受けた暴力も、全て、新しい神が受け入れよう」

GM:彼は、こう言います。「それでは駄目なんです」

トマス:「では何があった? もう君は、我々の兄弟だ。言いたまえ」

GM:うん、改宗したからね。言いましょう。

トマス:な? 俺が行って、適任だろ?

ディアン:はい!(笑)

GM:まず、あなたは、判定なしで気がつきます。苛烈な暴力を受けたって割には、彼、傷を負ってないよね。

トマス:それは、単純な精神ダメージから始まって、色んな暴力の形態があるから。

GM:勿論そうなんですけど、ヴァイキングの集団と、ぶつかって、後に残る傷がない。

トマス:いや、それは、一番悲惨なパターンでしょ。

ディアン:売った、ってこと?

GM:彼はこう言います。「私の他に、あと2人の騎士が、この町に来たんだ。私は、家族でもあり、同じ女王に仕える、彼らと共に、‘暴風王’に立ち向かった。だが奴は、彼ら2人を、いともたやすく討ち果たした」

トマス:「うん、うん」

GM/パーシヴァル:「そして・・・私は・・・! 私は命乞いをしたのだ」

トマス:すごくあっさりと、「良いことだ。だから君は今、サセラムの信者として目覚めることができた」

GM:やっと憑き物が落ちつつある顔をしているが、首は横に振って、「『お願いだから、私を生きてこの船から降ろしてくれ』と、‘暴風王’に懇願したのだ。女王の騎士たる私が!」

トマス:「うん、うん」

GM/パーシヴァル:「そして私は、船から叩き落とされ、この町にもう一度流れ着いた」

トマス:「そうか。ご苦労だった。神は祝福するよ。君の記憶が、そんなにも辛いと言うのなら、私が、新しい名前をあげよう」

GM:!

トマス:「君はこれから、我が敬愛する師匠、ジョンの名を受けて、ジョナサンと名乗りなさい」

ディアン:ジョンの息子、か。

トマス:「君はもう、騎士パーシヴァルではない。我がサセラムの信者ジョナサンだ」

GM:そりゃ、はいって言っちゃうなぁ。「はい!」

トマス:「そして、君は、もうパーシヴァルではなく、私の庇護下にある、一市民だ。騒動が決着したら、私と共にガイアへ行って、再び修道院で、信仰の生活に入り、まずは心身を癒しなさい」

GM:それも「はい」って言うよ!(笑)

トマス:「ならば、立ちなさい。共に参ろう」

GM:立つよ、はい! そして、そのまま外に連れ出されてエンドってやつですかー?

トマス:っていうか、普通にホントに保護するよ。

GM:じゃあ、保護されましたとさ。はっはっはっは!

勇人:ひょっとしたらやるかな、って思ってたら、あ、やっぱりやった。

ウーシン:赦す、までは予想済みだった。【ヒーリング】って言った瞬間に、あー、そこまでやるんだ、って。

GM:えっと、全くもって、全てにおいて問題のないアクションだったんですが、躊躇のない一発が入ったので、とても僕は今面白いです。

トマス:とりあえず、彼は散髪させて、メガネ掛けて、雰囲気変えて、この町で後ろ指さされない装備をさっと整えて、「基本的に、宿から出なくていい。帰る時には一緒に私が連れていくよ」

ウーシン:必要なら、船にのっけとけ。

トマス:いや、船はなー。自分の持ってる奇跡的な意味で、ちょっとやめとこう。

GM:正直、アイルの騎士として、ヴァイキングの親玉に対して、自分が討ち果たされるのではなく、自分の兄弟たちが挑んでいって負けたのを見て、怖くなって命乞いをした挙句、海に叩き落とされて戻ってくるっていうのって、もう充分に「終わり」だと思うんだよね。

トマス:だから、終わっていいんだよ。

GM:それを言われちゃったら、ダイスすら振れないんで。

ウーシン:俺の考えてたのと割と近かった。俺だったら、「じゃあ、騎士やめて、船乗りになれよ」って言うところだった。

トマス:説得するの面倒くさいなー、じゃあ、改宗させちゃうかー。

ディアン:おっかねぇー!(笑)

勇人:ちゃんと救いはもたらしているわけだから。うん。

GM:君たちがここまでやってくれたので、ホントはもうちょい先で解る話だったんですが、明かします。パーシヴァルが、そのような最悪の形で、送り返されたことにより、光と闇の法則、パッチワークが裏返りました。

ウーシン:つまり、今この場所は、闇のエリアになっている、ってこと。
 

アイルレルムは、光と闇のエリアが入り交じる様から、パッチワークレルムと呼ばれている。
恐らく、その反転と同時に、町の人々は希望(ポシビリティ)を失ってしまったのだろう。
闇のエリアに光を取り戻す方法は、ただひとつ。
ストームナイトがこの場所で偉業を起こすしかない。

 
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