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TORGリプレイ

『STORM』

 

第一幕

 
シーン6 The Trigger(承前)

 
GM:戦闘終了です。ニミュエは、ぽかーんとした顔です。

ウーシン:「どうした、嬢ちゃん?」

GM/ニミュエ:「そう・・・これが、ストームナイトなの」

ウーシン:ニヤッと笑って、「ああ、そうだぜ。知らなかったのか? あんたも、すぐなれる。ま、失敗することも多いがね」

勇人:「そうですね。だから、みんなでやるんです」

トマス:見せ場宣言で出したカードは、流れちゃうから、ここで“アイデア”を使って、「ところで、何故彼らが、我々がここに来ていることを、こんなに早く察知したのかね」っていう話をして、マスターがヒントを出さなければならないようにするってのはどうでしょう(笑)。

GM:では、彼らの口から話をしましょう。「姉さんには黙ってたんだけど、いつも、真っ黒くて大きな鳥が、来るんだよ」

勇人:「鳥ですか」

GM:「その鳥が、俺たちに対して、言うんだよ」

ディアン:「話すのか?」

GM:「ああ。初めは驚いたけどな。『このまま無駄に死んでいいのか。お前たちには、悪逆の才能がある』って。初めは、AKで追い払おうとしたんだ。まともに当たらなくてさ。あいつは、いつも俺たちを見てる。襲うと決めた場所を見てるんだ。多分」

ディアン:・・・・・。

GM:復唱します。黒く大きな鳥は、意思疎通能力を持っており、襲うと決めた場所を常に監視しています。

勇人:完全に、あれは見ているとしか思えないタイミングでしたからね。

GM:そうだな、モブBが訊こうか。「なんで、オデたち、殺さなかった? オデたち、お前たちに、銃を向けただに?」

ディアン:「お前たちが、撃たないと、解っていた。未来が欲しくても、他の人間の未来を奪うような、そこまで落ちぶれてはいない、と。そして・・・お前たちには、未来がある」

GM:モブ4人は、「また、明日の朝、会いに行かせてくれ」と言って、一礼して、アジトに去っていきました。そして、ニミュエは、あなた方に向かって、はっきりとこう言います。「‘暴風王’狩り。あたしたちも混ぜてくれるかい?」

勇人:「作戦会議は、これからですけどね」

ウーシン:「いいんじゃねーの? で、どうするよ、騎士様?」

ディアン:「力を貸してくれるなら、オレは、嬉しい。ニミュエ。共に、戦ってくれ」

GM:「アイルランド闘士の意地、見せるよ!」ニタァッ! と笑って、去っていくところで、本来用意していたシーンは終わるはずだったんですが、偉業が出ましたね。まだ続きます。

ディアン:エクストラシーンだ。

GM:トマスが教会で会った、品のいいおばあさまが、やって来ます。「あらあら。こんな夜更けに。騒がしいと思ったら」

トマス:「おや。良い晩ですな」

GM:「ええ。見事な鞭さばきでございました」

トマス:「痛み入ります」

GM:「聖騎士どの。良き方々をお連れになっていますね」

ディアン:黙って頷きます。

ウーシン:肩をすくめて、「やれやれ。早くベッドに入って、一杯やりたいものさね」

GM:「あと、もう10も歳を取っていただければ、わたくしの伴侶となってください、とお願いしたのですが」

ウーシン:「ああ。ちょいと、ずれたかねぇ。産まれる時期が」

GM:「それにしても、わたくしたちの代が退いてから、随分と軟弱になりました」

勇人:「もう夜も遅い。本題があるなら、どうぞ」

GM:パブからマスターが出てきて、「この町のことを教えとこうと思ってな。特にあんた。もう勘づいてるんだろう?」

トマス:「誰のことかな?」

GM:「ひとつ教えとくぜ。この町に堅気はいない」えっと、この町、老人たちとか含めて、全員アイルランドの闘士です。元・現役含め。

ディアン:!

GM:他の老人たちも、ゆっくり出てきて、「あんたらが、あのヴァイキングどもと、本気で戦う気なのは、今のを見て、よーく解った」

トマス:困った顔をして、「いや、疑われていたとは驚きだ」

勇人:「まあ、人が疑い深くなるのは、仕方のないことでしょう」

GM:マスターが言います。「あの小僧が港に流れ着いた時、もう、ストームナイトの言う『可能性』は嘘っぱちだと思った」

勇人:ふむ。

GM:「あいつが、ケツをまくって、港に流されてきたっていう、事実は変わらない。だが、その後にも可能性は残っていた、ってことを、俺たちははっきりと理解した」

ウーシン:「ああ。今のも、事実だからな」

ディアン:「そして、これから、もうひとつの事実を、起こしてみせる」

GM:品の良かったおばあさんが、ニタァッ! と笑って、「戦えるんだねぇ。また」

ウーシン:「なんでぇなんでぇ。戦力が増えたな!」

GM:というわけで、実はこの町に残っていた人間は、「ポシビリティを失っていたので、戦えない」状態だったんですが、君たちの偉業が、火を着けました。彼らの戦意が回復しました!

ウーシン:伝説伝播(*14)か。

GM:彼らは言います。「ニミュエちゃんも、随分苦労してたんだが、やっぱり、年寄りが簡単に、全部放り出して逃げるわけにはいかねぇだろ?」「俺らもやるぜ。いつでも使ってくんな!」

トマス:「ありがたく、戦術に組み込ませていただきます。戦う準備をよろしくお願いします」

GM:では、一斉に頷いたところで、第一幕終了です!

 
NEXT → 戦闘準備開始。トマスの才覚が遺憾なく発揮される……
 


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