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TORGリプレイ

『STORM』

 

第二幕

 
シーン3 Who is The Storm-bringer?

 
ウーシンとトマスを乗せた潜水艦が、アイリッシュ海へと漕ぎ出していく。
「では、どちらが‘暴風王’か教えてやろう」
 

GM:一応確認します。ターゲットを教えてください。

トマス:外縁部の船を、総帥が計算した最短経路で、淡々と、落としていく。

ウーシン:沿岸に近い船を優先で、外側から襲っていく。

GM:順番に処理します。まず、黒い大きな鳥は、赤い帆の船に戻っていき、時を同じくして、周辺の船が、赤い帆の船を守ろうと動き出しました。が、ここまでの君たちのアプローチに、無駄というものが一切ない。ゼロなんですよ。

トマス:‘暴風王’狙ってないしね。

GM:なので、君たちは、船団を待ち受けることが可能です。最初からいた護衛船団が、4。それに加えて、増援が2。判定の余地なく判りますが、混乱してる。

ウーシン:よかったよかった。一番厄介なのは、突然、全部の船が、帆を真っ赤に染め出す。

トマス:小癪な真似を。

勇人:周りの帆の色が変わっても、位置が変わるわけじゃないから、トレースできますよ(笑)。

ウーシン:なーんだ。ふぅ。驚かせやがって。

GM:では、行動をどうぞ。

ウーシン:まず、近づきます。1マイルまで寄ったら、この辺だなと当たりをつけて浮上して、ハッチをかぱっと開けてトマスを外に出して、その間に衛星通信をして。

勇人:僕は全部の計算を〈瞑想〉で解いて(笑)、結果を送信して。

トマス:合計200隻って言ったけれども、今回投入されつつある船の合計は、どのくらい? 一船団が、何隻くらい?

GM:船団の船の単位ですか? 船団と言うには若干小規模ですが、ごめんなさい。3隻くらい。

トマス:なら余裕だな。【ブレス】して、【テンペスト】。(コロコロ)とりあえず、【ブレス】で《精神力》+5。今の〈祈念〉基本値が24です。

ディアン:(笑)

トマス:だって、【テンペスト】は難易度高いんだよ。1回目。たぁ!(コロコロ)7だとマイナス2か。

ウーシン:“アクション”がある。「頼むぜ大将!」

トマス:「ああ、あそこか。すまんな」これで発動。2回目。(コロコロ)9はマイナス1か。ポシビリティを使おう。(コロコロ)ああ、無駄にいい目だ。

ウーシン:あー、酷いことになった。

トマス:因みに、ダメージ効果値は24で、達成値が高くても変わらないんだけど、持続時間が伸びるんで、この船は、2時間経って、藻屑になってもまだ嵐の中、っていう、酷いことになります。

GM:えーと、2船団目が落ちた段階で、赤い帆の船は、高速離脱します。なので、周囲の嵐には、巻き込まれません。

トマス:勿論。巻き込む気もないです。
 

トマスはその後も容赦なく天候を操り、6つの護衛船団に大打撃を与える。
 

ディアン:ナイスなお仕事でした。

勇人:これが戦略、戦術というやつですね。

ウーシン:ふー、仕事したぜ。じゃ、戻ろう。

トマス:いや、待ってくれ。

ウーシン:まだやる気かい?

トマス:この状況で、後続の船に、動いてる様子があるかなんだが。

勇人:衛星カメラの範囲を広げて確認ー。

GM:えーと、赤い帆の船の、上空に、黒い大きな鳥が羽ばたいて、船の上を旋回している。

ウーシン:警戒してるな。

GM:それだけです。

トマス:それだけ? 他の、200隻にならんという船が、何らかの連絡を受けて航路を変えたとか。

GM:今のところはありません。想定外の状況のため、どうしようか迷っているようです。

ディアン:寄ってくるか、それとも帰るか。

トマス:だったら、少し嫌がらせをしようか。赤い帆の船から、2〜3マイルの距離に、頭を出しては沈んで、頭を出しては沈んで、をやってくれ。恐らく、頑張って船の速度を上げてくるので、そうすると船体も勝手に傷むよ。

ウーシン:ではそれで。

GM:〈挑発〉したまえ!

ウーシン:(コロコロ)5なんで、ポシを使います。消しますか。

GM:勿体無い。打ち消せますが、打ち消しません。

トマス:はいはーい。じゃあ、カラスはレイテッド(ポシビリティ能力者)。

ウーシン:(コロコロ)これで16。もうちょっと面白くしよう。“ドラマ”。(コロコロ)ダブル。振り足し。(コロコロ)18。54。

トマス:ドラマチックシーンじゃなくて残念。あ、でも“偉業”がないか。

ウーシン:〈挑発〉で24と言います。予想以上に、いい目が出ちゃったよ。

勇人:無線で繋がってるから“だめ押し”交換できますよ。「いい動きですねキャプテン。こうすると、もっといい」

ディアン:「(覗き見て)今、どうなっている?」

勇人:「今、だめ押しをするところです」

ウーシン:ニヤッと笑って、放水! ピシャー!

ディアン:水を操る魔法使いがいるのか!

トマス:〈挑発〉30。

GM:船員がひとり、飛び出してきて、ああでもないこうでもないって騒ぎ始めて、恐らく、肩に鳥を載せていたであろう、‘暴風王’らしい人物が、その船員の首をはねたりします。

勇人:あー、いいねー。「ここに来て引き返すのはあり得ない!」ずばーん、みたいなことをやってるのかなー。

GM:そうそう(笑)。仲間の首を斧ではね飛ばすヴァイキング。

勇人:一気にモラルが下がったね。なるほど。上に立つ者がこれだと、下は大変だ。

ディアン:その男の姿を、目に焼き付けておきます。

勇人:悪逆非道な奴ですね。ディアンさんが斬るべき相手は、こいつですから、こいつだけを見ていてください。

GM:では、嫌がらせはコンプリートです。

トマス:いたずらもしたし、帰るとするか。

ウーシン:おう。ちょっと気分が晴れたよ。潜水艦も悪くねぇなぁ。

GM:さて、残ってるのが、兵器の仕込み。

ディアン:うん。力仕事のために、“アドレナリン”3枚取ってあるよ。〈重量挙げ〉技能も、持ってる。

GM:結論から言います。仕込み自体は、さっくり終わりました。判定も要りません。ですが。

ディアン:が?

GM:ぶっちゃけ、この幕にも戦闘は用意されていたんですが、その戦闘を、ちょっと思うところあって変更します。

 
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