Eternal Smile > STORM 『STORM』 第二幕
GM:もう騎士様とは言いません。「ディアン。相談があるんだ」 ディアン:先を促す。 GM:「ちょっとこっちへ」と、手招きして、着いたところには、カタパルトが並んでます。 ディアン:「使い方が、解らないのか」 GM/ニミュエ:「何となくは解る。けど、いざ本番の時に、使いこなせないってことがないように、練習をしたい」 勇人:なるほど。 GM:「あんたに、手本を見せてほしいんだ」と言って、向こうを指差すと、ハリボテみたいのが、ぷっかぷっかと浮かんでる。練習用の的っぽいです。 ディアン:「オレも使うのは、初めてだが、やってみよう」 GM:というわけで、スタンダードシーンの戦闘になります。 トマス:ファイト。 GM:やり方を説明します。使う技能は〈投擲武器〉。的は3つ浮いています。特にデータはありません。一発撃つ度に、ひとつずつ減っていきます。 ディアン:うーん、技能ないんだよな、〈投擲武器〉。 GM:システム的に、何を意味するか。最終決戦時、彼ら、「町の人々」というユニットが、カタパルトを使う際の達成値を、あなたは今から出すことになります。 ディアン:解りました! 頑張る! GM:手本を見せろというのはそういう意味です。的が3つということは、チャンスは3回。 勇人:1回高いのを出せばいいって理解でオッケー? それとも、3回のアベレージ、ってこと? GM:1回でいいです。「こうやるんだ、解ったか?」って言えば、町の人々は、「解りました」って言うので。 トマス:3ラウンドあるって思っとけばいいんだな。逆に言うと。 GM:ニミュエは、「あの人たちがあんなにすごかったってことは、きっとこのディアンという男も、すごいに違いない」という目で見ている。キラキラキラキラキラ。では1ラウンド目。(カードをめくる) トマス:ヒーロー疲労。ショックダメージ食らいます。確かに、脂汗かくわな。 勇人:やったー、設置終わったー。『では試射をお願いします』え?(笑) GM:えっとね、町の人々が集まり始めてる。 ウーシン:酒場のマスターが、『ほう。カタパルトか。ガキの頃、見たっきりだな』 勇人:むしろ、みんなを呼び集めて、「これを彼が当てれば、みんな勝てます!」 ディアン:すごいプレッシャーだ(笑)。振りまーす。とりゃー。(コロコロ)あれ、低いな。ポシビリティを使います。(コロコロ)16。+3なので、達成値13。 勇人:「いいところに当たりましたね。でも、こんなもんじゃないですよ」 ウーシン:『ほう。ああやるとあんな感じになるのか』 トマス:で、1ラウンド目の敵方フェイズで、みんながわーっと集まって、新しい的を置くんだ。 GM:次のラウンドです。(カードをめくる)敵疾風。 ウーシン:ハリボテが、『ふ、甘いな』。ぶーん、ぶーん(笑)。 GM/ニミュエ:「風が強くなってきたわねー」 ディアン:(コロコロ)ポシビリティを使います。(コロコロ)24。達成値18です。 ウーシン:おおー。一射目より直撃だった。 GM:「風が強いにも関わらず、やるもんだなー」最後の的ですね。ててててん。(カードをめくる)敵高揚。 ディアン:よかったー。ヒーロー側に不利なイニシアチブが、出まくってくれた。 トマス:なんかすごく、敵が、燃えている。具体的に言うと、的が燃えている。 GM/ニミュエ:「あれっ、火が着いちゃった。早く撃って、早く!」(笑) ディアン:「わ、解った」(コロコロ)6か。ポシビリティ使います。(コロコロ)“ドラマ”も使います。(コロコロ)26。“アドレナリン”2枚で、達成値25。 GM:お。燃え尽きるまえに、ちゃんと的に当てられました。 ウーシン:当たったー。ガンガンガンガン(鍋を叩く音)。 GM:というわけで、町の住人たちは、達成値25で、カタパルトを撃てるようになりました。 ウーシン:ははははは! おかしな精度だ、それ。そんな民兵見たくない。 トマス:ごめん、俺逃げるわ(笑)。 勇人:真顔で、「練度が高すぎます」(笑) トマス:いやいやいや。カタパルトは、セッティング変えなかったら、同じ場所に落ちるから。 GM:その辺りもちゃんと把握して、なるべく速いスピードで撃てるように、みんな練習を始めたところで、ニミュエが寄ってきて、「いやー、ありがとう。これで何とかなりそうだよ」 勇人:「あとはもう、撃つタイミングだけの問題です」 GM:「ディアンさん、勇人さん、見ていてください!」と言って、4人が、実演してくれます。まず、力自慢の奴から、弾を渡すでしょ。次の奴がその弾を渡すでしょ。次の奴がまた弾を渡すでしょ。最後の奴が、ゆっくりと装弾して、自分ひとりで一生懸命、紐とかこうやって引っ張って、カタパルトを撃ちました。 勇人:なるほどね。やり直し!(笑)面白い! ウーシン:ブッブーッ。 GM:ディアンと勇人、2人に向かって、バカ兄弟4人が、小首を傾げて、「ダメ、だったか? 今の」 ウーシン:あんちゃん、これダメか? 勇人:4人の肩を抱いて、「ダメじゃない。ダメじゃないけど、ちょっと考え直しましょう」 GM:そんな様子を見て、ニミュエが、「何だかんだで、あいつらもここが好きなんだよ」 ディアン:「みんな、ニミュエを慕って、ここにいる」 GM:彼女は、首を横に振りました。「あたしのことを慕う必要はないさ。ここは、みんなの場所なんだから。この場所を何とかしようと思ってるだけだからさ。・・・ありがとね。あんたたちが来てくれてから、何か、変わった気がするよ。ホントに勝てる気がしてきた。やっと今」 ディアン:・・・・・。 勇人:僕はあっちで、「さあみんな、ニミュエ姉さんのために、頑張りましょう」 GM:「はい!」と言って、まずひとり目が、弾を置いて、動かして、カタパルトにセットして、撃った。 勇人:よし、前進している!(笑)一歩一歩、着実に前進している。 GM:笑いながら、「あいつら可愛いでしょ?」 ディアン:「だが、立派な戦士だ」 GM/ニミュエ:「そうね。正直、ああいう風に化けてくれるとは思わなかったよ」 ディアン:「ニミュエ」 GM/ニミュエ:「ん?」 ディアン:「ひとりで、背負う必要はない。ニミュエは、みんなに慕われる、立派なリーダーだ」 GM:・・・・・。 ディアン:「年老いた者も、若い者も、子どもも、みんな、戦うためにここに残った。それは、みんながニミュエと同じ気持ちだからだ。みんな、ここを守りたい」 GM:「ありがとね。でもさ、あたし、いっぺん逃げちゃってるからさ」例の、諦めかけてた時の話をしているようです。「逃げちゃった分の穴ぐらいは、埋めるつもりさ。でも、その上で、みんなで立ち向かって、みんなで生き残る。それができるって、あたしは信じてる」 ディアン:「逃げることは、悪いこととは限らない。その先で、希望を見つけられるなら」 GM/ニミュエ:「あたしは、死んでもともと、みたいな気持ちじゃ、もうないよ。ディアンみたいに優しい人もいるしね」 ディアン:え・・・え? GM/ニミュエ:「あんなに面倒見のいい、坊やもいるしさ」 勇人:おじいちゃんおばあちゃんも巻き込んで、全体的なイベントに(笑)。 ディアン:『お前らだけに任せておけんわ!』 GM:バカ兄弟は、試しに、自分をカタパルトに入れて飛んだりしてます。 ウーシン:『あんちゃん! オデ、飛んでみたい!』 GM:ざぱーん! ゲラゲラゲラ。因みに、その4人、そんなことしても傷ひとつなく、平気で帰ってきてるから。「タフだねー」 勇人:とりあえず4人を呼んで、「アバム、ブラッド、カール、ドナルドー。そろそろご飯にしますよ。腹が減っては戦はできぬと言いますから」 ウーシン:名前がついた! GM/ニミュエ:「それにあの、おっかない神父」 ディアン:「トマスは、怖いか?」 GM/ニミュエ:「あたしにはおっかなく見えるね」 トマス:まぁ、怖いよ普通は(笑)。そうじゃないのは、ディアンが強いよ。 勇人:真顔で、『え、怖くないの?』って言い返していいと思う。 ディアン:「トマスは、オレたちにはない、奇跡の業を持っている。オレは、トマスを尊敬する。だから、怖いとは思わない」 GM:頭をポンポンされますよ。「可愛いなー、あんたはホントに」 ディアン:か、可愛・・・? GM/ニミュエ:「あの、相方として出てった中国人も、なかなかのやり手だね。一番しぶとく生きるタイプだよ」 勇人:そしたら後ろから、「‘暴風王’って奴は、高い買い物をしたってことですよ。あの人の恨みを買ったんだもん」 ディアン:「嵐王寺」 勇人:「大体終わりました。みんなでご飯にしましょう。ニミュエさんも、来てくださいね」 GM:「はーい。ディアンも一緒に行こう。あの2人もそろそろ戻ってくるだろ」って言ったタイミングで、帰港していいです。 ウーシン:ハッチをがばっと開けて、「ふー、帰って来たぜ」ぴしゃーん!「人が降ってきたー!」(笑) ディアン:『オデ、オデ、一番長く飛んだよ、オデ!』 トマス:ぼそっと、「ふむ。甲板に直撃してたら死んでたところだ」(笑) 勇人:並みの人間だったら死んでます。 ウーシン:運が強ぇなー。いや、悪運も相当強ぇか。 GM:そしてですね、久しぶりにこの町で、活気のある夕餉が。パブとか、パブのある広場を貸し切って、今残ってる町の住民みんなで、美味しいご飯を囲んでいる。 ディアン:『踊れ踊れ!』とか言われて、踊らされてる。 勇人:お酒はあんまり飲まないでくださいね。 ウーシン:え?! 飲んでないアル、飲んでないアルよ! ディアン:あ、アル? 勇人:どっち? どっち? ない、アル、どっち?(笑) ウーシン:アルコールは強くしてないアルよ! 勇人:くっそー。もう、飲酒運転とかダメですからね。 ウーシン:まあまあ、それはそれ。船乗りにラムはつきものだろう! だが、俺は華僑だ。国に誇りがある。だから、ラムを紹興酒で割って飲む。ぷはーっ! 勇人:それ、チャンポンって言いますね(笑)。 GM:トマスは、多分静かに食べてるんだろうね。 トマス:お祈りして、食事をして、ワインをたしなんで、騒がしいのを見て、「うん。まあいい」 GM/ニミュエ:「うわ、神父みたいだ」 トマス:「牧師です」 GM/ニミュエ:「あ、牧師さんか」 勇人:そこじゃねーよ!(笑) GM:そんな中で、じゃあ、とことん映画的に演出させてもらっていいですか? ディアン。お手洗いに行きたくなったよ。 ディアン:えっと・・・。 GM:「手洗いだったら、パブにあるぜ。使い方はわかるか?」 ディアン:多分。 勇人:大丈夫ですよ。ボタンさえ押さなきゃいい。 GM:幸い、トイレで〈リアリティ〉チェックされるような状況にはならず(笑)、広場に戻ろうとした時、黒い鳥が留まっている。 ディアン:こっちを見ている? GM:はい。はっきりとあなたを見ている。 ディアン:「・・・‘暴風王’に伝えろ。オレは、お前を赦さない。お前に、明日はない」 GM:黒い鳥は、明瞭な声で言います。『宴は楽しかったかね?』 ディアン:「楽しんでいるところだ」 GM:(笑いながら)『結構。嵐去った後の未来を、語り合っていたようだね。とても美しい。私はそう思う。暖かい流れを感じる。お前たちが寄る辺とするものが、集まっているのを感じる』 ディアン:「オレたちは、ストームナイト。お前の嵐を、止めるために来た」 GM:『よかろう。その言葉、確かに承った。明日、嵐と共に、お前たちの元に現れよう。それまで、せいぜいかりそめの宴を楽しむがいい』と言って、黒い鳥は飛び去っていきます。 ディアン:無言で、マントを翻して去っていきます。 GM:というわけで、第二幕終了です。 "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |