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TORGリプレイ

『STORM』

 

第三幕

 
シーン2 Shout at the devil(その3)

 
5ラウンド目

GM:先攻、悪役側です。‘暴風王’は、「いい加減しぶといな」と言いながら斬りかかるよ。(コロコロ)ポシビリティを使う。

ディアン:打ち消します。

GM:〈白兵戦〉23。

ディアン:積極防御します。(コロコロ)ポシビリティを使って振り足します。(コロコロ)しまった、足りない。

トマス:誰か、“援助”か“アクション”ある?

ウーシン:“アクション”はあるが、手札なんですよ。

トマス:じゃあ交換して。“リーダーシップ”使用(5回目)、“アクション”をディアンの場札に出して、手札を4枚にします。

GM:手札まわすマンですね。

トマス:そして、今の僕の、神のツモ引きをお見せしよう。“アドレナリン”4枚(笑)。

勇人:すごい!

ウーシン:つまり、肉体労働は尊いと。神はそう説かれている。

ディアン:今いただいた“アクション”を使うと、25なので、シールド避けします。

GM:「なるほど。聖騎士と言うだけはある」素直に、‘暴風王’はあなたを称えています。

ディアン:「オレは、この町の全ての命を背負って戦っている。お前の暴虐になど、負けない」

GM:「それを食らうのが楽しみなのさ」と、言っているところに、副長が、奇声を上げながら飛びかかってきます。もうね、人語を解さない感じの声を上げてます。(コロコロ)1。

勇人:やっちゃった。

GM:さて、Aさんなんですが、視界内に、もう仲間はいないんですよ。《精神力》で判定を行います。難易度10を抜けなかった場合、戦意喪失します。(コロコロ)まだやる気だ。では〈威嚇〉します。口からよだれを垂れ流しながら、あなたに向かって涙目で奇声をひたすら上げます。(コロコロ)達成値、6。

ウーシン:わー、こわーい。

トマス:ヒーロー側、結局“偉業”が引けてないままで、“計画”はない、“リーダーシップ”もない。時間的に厳しいので、次のラウンドでダメだったら、諦めましょう。

勇人:じゃあ僕は、副長さんの方に、〈挑発〉をしときます。(コロコロ)ポシビリティないんでしたよね。

GM:はい。

勇人:畳み掛けちゃおうかな。出目が良かったことだし。“ドラマ”使います。(コロコロ)2上がって、〈挑発〉22。

ディアン:“援助”1枚あります。ざっ、と副長に向けて一歩踏み出す。

GM:プレイヤーズコールです。

勇人:えーと、ジョナサンを出させてもよいですか? 副長と因縁のある、ジョナサンが立ち塞がって、改めて彼に、決着を付けます。「きみが振り返るべき騎士は、そこにいるぞ」(指を鳴らす)

GM:では、少しだけ、ジョナサンの身体を借りて演出させてもらいます。「師(メンター)よ」

トマス:「君が、思う通りにやりなさい。我が神は、自由意志を尊ぶ。名誉ではない。君の、自由意志を」

GM:「そうですか。では、主よ。ひととき、あなたの元を離れることをお許しください」と言って、聖職者服を翻すと、両手に小剣を持っています。副長は、「今更何をぉー!」と、飛び掛かったところで、彼が、二度舞うと、細切れ。

勇人:「だから教えてあげたのにね。その人は強い、って」

ディアン:「すごい・・・」

GM:そして、最後に、千切れ飛んだ首が、驚愕の顔で彼のことを見たところで、さらに、2本の小剣が、両目をえぐって、そのまま地面に叩きつけて、「師よ、終わりました」

勇人:「お見事です」

GM:といったところで、副長完全死亡です。

トマス:「さて、結果的に一対一なのだが、無粋にも邪魔をさせてもらおう」と言って、‘暴風王’に近づいて、マイナス2で武器を弾いて、マイナス4で絡みついて、マイナス6で、絡みついて動けなくなったのをわざと解いて、「だがまあ、とどめはディアンだろ?」と言って〈挑発〉します。(コロコロ)とりあえずポシと言っておこう。

GM:打ち消さないでおこう。

トマス:(コロコロ)16なので、“アドレナリン”をぴぴっと使って、武器落としも絡みつきも成功。一瞬動けなくなったところを解いて、「ディアンだろ?」って〈挑発〉が、13。

GM:5差で萎縮した。えーと、その演出があまりにもクールだったので、あなたをじーっと見て、「聖騎士を終わらせたら、次はお前の番だ。お前を、神から一番遠い場所に送ってやる」

トマス:「はて? 私は死ねば神の御許に行くが」

GM/暴風王:「だから言っているのだ。お前を、神から一番遠い場所に送ってやる」

トマス:「それは不可能だ。君が、神よりも上だなどと、あり得ない戯言を言うでない」

GM:ギリギリギリギリ、と、歯ぎしりをしています。初めて、純粋な苛立ちと怒りと悪意の表情をあなたに向けます。

トマス:因みに、魔法の剣は、私の足の下に転がってます。

GM:彼の武器は当然、魔法の剣だけではないので。

勇人:大丈夫です。本当に困ったら、パンチ!

トマス:最後の武器、パンチがあるんですけど、残念なことに、技能が〈格闘〉になる。

GM:・・・へへへへへ(笑)。あの、表情で僕の気持ちが伝わってくれたようで何よりです。

ウーシン:じゃあ、Aを〈挑発〉しますかね。

GM:まだオモチャにするか。

ウーシン:“偉業”が欲しいんでね。「おい、飛んでみろよ!」チンチンチン!(コロコロ)えーと、〈挑発〉19。

GM:一応、意地を張ってみるよ。積極防御。(コロコロ)11。

トマス:8差だから萎縮だね。

ウーシン:じゃ、ギリギリしてください。(カードを受け取り)“奮起”、来た!

ディアン:素晴らしい!(拍手)

勇人:1枚しかないレアカードです。全員の手札が、4枚になる。
 

6ラウンド目

ディアン:ヒーロー先攻、活力! おおー!

トマス:ショックが消えて、全員にカードが1枚。

勇人:来いっ! “偉業”! 引いた! よっし!

トマス:やっと“偉業”が来たね。はいよろしく。

ディアン:一発で決めます。シールド捨てます。ブロードソード抜きます。「‘暴風王’。ストームナイト、ディアン・オブロー。オレは、お前に挑戦する。覚悟!」特攻、急所攻撃。

トマス:“やり直し”持ってけ。

ウーシン:“ドラマ”も持ってけ。

ディアン:ありがとう。交換してください。いきます。(コロコロ)19。ポシビリティを使います。

GM:打ち消します。

ディアン:見せ場宣言! “ヒーロー”1枚目使います。(コロコロ)11、30。2枚目使います。(コロコロ)48。3枚目使います。(コロコロ)58。“ドラマ”使います。(コロコロ)73。

GM:いいよね? もう、ゴールしてもいいよね?

トマス:我々も、待たせて申し訳ないって気持ちでいっぱいなんで。

GM:せっかくだから、どのくらい痛い思いをするのかを知りたい。僕は、敗北を知りたい。

ディアン:命中の達成値を言いますね。73は+18。〈白兵戦〉15+18、33の、急所攻撃で5下がって、28です。ダメージは、+18と、急所攻撃分の+5が、ブロードソードの効果値18に乗るので、41の、“アドレナリン”1枚で44。

ウーシン:“やり直し”と“だめ押し”を交換。

ディアン:ありがとう。47です。

GM:いい機会なので、ダメージの出し方を勉強しよう。

トマス:アーマー基本値21と、26差。8レベル負傷KO5。ポシビリティで消しても5レベルKO5なので死亡確定です。

GM:では、禍々しい魔法の剣が、手から外れ、あなたの攻撃を受けようとした時、なお、‘暴風王’は嗤いました。「剣がないから、俺を殺れるとでも思ったか?」と言うと、彼が呪文を詠唱して、今まで見たこともないような化け物に、変わりつつある。あなたの一太刀が間に合わなければ、彼は変わってしまうだろう、というところであなたにカメラが向く。

ディアン:躊躇なく振り抜きます。

GM:「さあ、俺の身体は変わり切った。これで終わ・・・えっ?」と身体を見ると、右半分がない。「うあっ・・・がっ・・・! う、嘘だ。嘘だ! 嵐を殺すことなどできない。俺は王なのだ。暴風の、王、なのだ!」

ディアン:「言っただろう。オレたちは、ストームナイト。お前の嵐を、止めるために来た」

GM:「嘘・・・だぁっ!」という声と共に、ぐずぐずぐずぐず・・・と、変わり果てた姿になって消えていきます。

勇人:では、すっと姿を現して、丁度、投石機の石が船を沈めたタイミングで、“偉業”カードを出します。「勝ったのは、僕たちだ!」

GM:実はね、まだ、いるはいるんですよ。戦意喪失した奴らが。目の前で自分たちの頭領がぶち殺されてるわけですよ。一応言わせてください。「た、助けて! 助けて!」さあ、英雄たちよ。この残された下っ端の者たちをどうしますか?

ディアン:オレは、許すつもりでいるよ。

GM:一点の曇りもない、命乞いです。武装を全部解除して、あなたの前にひざまずきますよ。「何でもいたします騎士様。どうか命だけは!」

ディアン:「ならば、神の前で、お前たちの犯した罪を告白しろ。そして、この町のために働け」

GM:彼らは、「仰せの通り、尽くさせていただきます」と。

勇人:ニミュエに、「ディアン卿があのように言っていますので、彼らがリンチなどに遭わないように、尊重してあげてください」

GM:全てが元に戻りましたので、彼らがそのような理不尽な思いをすることはないでしょう。ただ、彼らが、人の理によって、信頼を取り戻せるかどうかは、また別の話です。

トマス:「少し私の周りから離れてくれ。あの手の魔物はなかなかしぶといからな」と言って、‘暴風王’が死んだ辺りで、【ヘルファイア】。
 

 トマスの司る【地獄の業火】が、魔物の痕跡を一片たりとも残さず燃やし尽くす。
 もはや、いかなる因果律・世界律を超えても、復活の可能性は「完全たるゼロ」。
 ―――‘暴風王’は、去った。
 

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