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TORGリプレイ

『トライアングラー』

 

第一幕

 
シーン1 頂上大決戦!(承前)

 
2ラウンド目

GM:ヒーロー先攻。悪役後攻、モラル崩壊(笑)。

マキシム:終わった!

GM:推奨行動〈トリック〉/〈威嚇〉。えー、説明しますと、モラル崩壊というのは、あなたたちのダメージが、敵側に1点でも入るか、こっちにダメージが1点も入らないまま終わると、相手が、もうダメだー! って言い出します。もう勝ちは見えた感じですね。ヒーロー側どうぞ。

シオン:威嚇射撃して、とりあえずショックトルーパーをひっくり返しとくか。(コロコロ)16。+3で、世界法則がついて、〈威嚇〉17。

GM:はい。疑惑の法則というのがサイバー教皇領にはあって、非常に荒んだ世界なので、〈挑発〉〈威嚇〉に+3がつきます。

セバス:いいなー、それ。

シオン:一言だけ、「帰るなら今のうちだぞ」

GM:その通りですね(笑)。彼らの身体はこう、反応してダンスを踊ってるんですけど、首はうんうんうん! と頷いています。推奨行動なので1枚どうぞ。続いて、ディ。

ディアン:「お前たちは、何のため、ウー・ハンに、従っている? 無意味だ。もうやめろ」と言います。10人相手に〈威嚇〉です。(コロコロ)あれ、1だ。

GM:ほら、こっちは50人いますからね。さっき殴っといて、何言ってんだお前! というわけです。

ディアン:確かに。

GM:数が多い以上、強気ですよ。ということで、マキシム。

マキシム:おう。

GM:・・・・・。(無言で身構える)

マキシム:可哀想な奴、という目でウー・ハンを見ながら、「お前、もう、家帰れ?」(笑)

GM:優しい! さすが家庭を持っていらっしゃる方は、言うことが違う! 因みに〈挑発〉なんでしょうか、〈威嚇〉なんでしょうか、それともただ単に優しく語りかけるだけなんでしょうか(笑)。

マキシム:一応〈威嚇〉で。(コロコロ)優しくしすぎたかな。マイナス2、10。

GM:〈威嚇〉は持ってますよ。9だけど!

シオン:抜けた!(笑)

GM:独り身には、サハラの風がちょっと沁みる、みたいな。お次は、ユウイチ。

ユウイチ:無言で、急降下しながら撃ち落とす。

GM:戦闘機みたいな機動するなー、この人。

ユウイチ:うちの輸送機をなめんなよ。元軍事用だ!

GM:さすが天才。完全にGとか無視してぐいーん! すっげぇかっこいい!

ユウイチ:(コロコロ)せっかくだ、カード使っとこうか。“アドレナリン”足して、〈砲門〉18。

GM:うーっす。18ですね。避けましょうか!

セバス:避け「られる」の?

GM:当たったら超痛いですからね!(コロコロ)うおー、技能がないからまわらねぇー! 俺なんで〈回避〉持ってないんだろう。

ディアン:あ、20振ったんだ。すごい。

GM:ポシビリティを使います。20足す、(コロコロ)19。よし、避けた! ただ、完全に紙一重だったね。ナマズ髭にチッと当たった感じ。

ユウイチ:「ちいっ!」と言って、そのまま迂回してどっかへ飛んでこう。

GM:ウー・ハンが、「急降下急上昇って、あいつの首は、どうなってるアルか!」(笑)ということで、セバス。

セバス:じゃあ、その辺にいる人たちに、〈威圧〉を掛けようと思います。基本値21あるから、とりあえず10人にしときますわ。テンプルナイトの後ろからこう、ぎろっと睨んどく。(コロコロ)+4。えーと、25。

GM:ふははははは! 馬鹿じゃないの? えーと、TORGのいつもの参照表で言うと、25でしたら1日に相当します、とか、ワケのわからない感じ(笑)。1日うなされるほどの〈威圧〉をされて、カードはもらえませんが、彼らはしばらく夢見が悪いでしょう。

マキシム:可哀想だ。

GM:なんか怖いよ、うわーん。ということで、敵側なんですが、モラル崩壊発動。みんな散り散りばらばらに逃げ出していって、ピラミッドを積み上げようとしていた研究員の皆様も、逃げ出していくので、結果として、バラバラバラ、と、完全に積み木が崩れるみたいになって。

シオン:お疲れさまでした!

GM:ウー・ハンはですね、慣れ親しんだ、手元に置いてある脱出用ギズモをカチッと押して、「これで勝ったと思うなアルよーーー! 出番があって嬉しかったアル!」ぴゅー、きらーん。

ディアン:いや、ウー・ハン、皆勤賞だよ、ほぼ。

ユウイチ:みんなに愛されるウー・ハン。

GM:ということで、ウー・ハンは散っていって、またひとつ、ナイル帝国の野望は、くじけたのでありました!
 

ボロボロになったウー・ハンが、神殿の廊下をよろめきながら歩いている。
「くうっ、ストーマー共、いい気になりおって。いつか目に物見せてやるアルよ!」

と、廊下の向こうから、カツコツとヒールの音を立てて、妖艶な女性が歩いてくる。
ナイル帝国十総督で一・二を争う切れ者、ジャンヤ・パテルクシその人である。

「大変だったみたいね」長タバコをくゆらせながら、ジャンヤはウー・ハンをねぎらう。
無様ね、と見下さなかったのは、敵を作っても得にならないことを知っているからだ。

「う、うむ。ストーマー共に、手痛い被害を食らわせてきたアルよ。
 新たな作戦遂行までの時間稼ぎを・・・あ、いや、奴等の時間という、
 有限的なリソースを奪ってきたアル」

ウー・ハンはなおも言葉を続ける。
「奴等を痛い目に遭わせてやりたいと思うアル。
 ま、まあ、ワタシにも秘密の作戦がないわけではないアルが、参考までに、
 お前の意見も聞いてみるアルよ」

ジャンヤは、優雅に微笑んでタバコの煙を吹き出すと、ウー・ハンの耳元に紅い唇を寄せる。
「そうね。こんなのはいかが?」

「おおーっ! それは素晴らしいアル!」
先程までの疲労も忘れて駆け出していく、ウー・ハン。
彼の背を見送ってから、ジャンヤはもう一度、紫煙をくゆらす。
「・・・お手並み拝見、といこうかしら」

 
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