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TORGリプレイ

『トライアングラー』

 

第三幕

 
シーン1 Shrouds step out

 
 血に染まった大剣を引きずりながら、男は歩き続ける。
 果たして剣の導きなのか、彼の消えそうな魂がそうさせるのか、
 彼は周囲の暗さをものともせず、一直線に目的地へ向かっている。
 ・・・雌雄を決するべき相手のところへ。

 ジェシカは胸騒ぎを覚えて目を覚ます。
 頭を振って夢の余韻を追い払い、しばらくの間、窓の外を眺める。
 そして彼女は、何かを決意した表情で、部屋をあとにする。

 闇色の海に浮かぶガレー船では、ユーソリオン卿が呪文の詠唱を終え、邪悪な笑みを浮かべる。
 ダブリンの街に、さらなる危機が迫っていた。
 

GM:では第三幕に入らせていただきます。“警戒”カードを使う方はいらっしゃいますでしょうか。

シオン:仕事だからね(笑)。

GM:解りました。ではシオンは、神の導きなのか第六感なのか、それともセンサー類が反応したのかは判りませんが、辺りの霊気、としか表現できないものの乱れを感じます。それは、ダブリン及びこの孤児院の周辺を、瘴気が包むかのような、この世に、戻って来てはいけない者たちが、出現する予兆だと、感じます。

シオン:ああー。

GM:大体この辺っていう位置も、見当がつきます。少なくとも、ここは、爆心地にすごく近い。

ディアン:・・・!

シオン:解りました。じゃあ、ここが中心ってことは仲間内にしか話さないけれども、何か良くないことが起こっている気がするっていうのは、言っておく。

セバス:「ふーむ。では場所を変えないといかんのう。だが飛行機がなー、動かせないのだろう?」

ユウイチ:(外から入って来て)「いや、あと1回飛んで戻って来るまでは何とかなる」

GM:一戦闘は保つと思う、よ? 要するに、断言はできないけど、あなたが自分の腕を信じるならば、という感じですね。

セバス:ほほう。

GM:正確に言うと、ユウイチはホントにちょこちょこ、メンテナンスをするとか、すごく言ってくれていたので、その分は加味しています。でなければ、もっとぶっ壊す予定だったからな!(笑)

セバス:因みにさ、この周辺で、避難できる所ってあるの?

GM:さっき言った、トリニティ・カレッジぐらいです。ホントにそこは最後の砦。ただ、子どもたちを無事に連れて行けるかどうか、及び、前線から引き揚げてきた人とか傷病者とか、そういう人たちの避難が全て間に合うかっていうと、正直ちょっと手が足りないんじゃないか、とは思います。誰かが食い止めるなり何なりしないと。

ディアン:マスター。“知人”を呼ぶことは可能ですか?

GM:可能です。

ディアン:シュア(*15)なら、運べるよね?

GM/シュア:えっと・・・大量輸送には向いてない。正確に言うと、例えばここの教会の人たちをある程度安全に脱出させることはできると思う。ただ、それ以外の人は無理。

セバス:アーディネイ女王にさ、援軍要請した方がいいんじゃねーの?

GM:いや、援軍はやっぱり呼べないです。人手が足りない状況なので、皆さんにお願いします、って話だったので。

シオン:“知人”でストームナイトを呼んでくるぐらいしかない。

ディアン:教会に籠城してもらって、オレたちが、迎撃に行く間、誰か“知人”を呼んで、守ってもらえばいいのかな。

ユウイチ:・・・いや。逆に、おれらが先手打った方がいいかなって思う。無茶かもしれないけど、バイキングの方を始末できれば、全体的に退かせられるわけだし。

セバス:いやー、戦力差がありすぎだろ。

GM:現状としては、バイキング=ユーソリオンは、完全に、沖合いから、状況を動かしています。遠くから邪悪な魔法を飛ばして、戦況が有利になったら、じゃあ上陸すっか、って。

ユウイチ:その魔法さえ邪魔すれば、こっちのもんじゃない?

GM:魔法はもう、発動しちゃってるの。“警戒”カードを使わなかったら、移動している途中に、アンデッドが湧き出てくる、っていうのが発生するところでした。“警戒”カードのおかげで、手が打てるようになった。

シオン:なるほどね。

ユウイチ:まず、何とかしてアンデッドを始末しないといかんのか。

セバス:先生質問でーす。こういう時、オーロシュの魔法(*16)って使えんの? 絶対使えないよね? あれ特殊だもんね。

GM:えーとね、オーロシュの魔法はね、ほんっとに応用が利かないの。

セバス:ですよねー。

ディアン:【ワード・デンジャー】で沢山の人を守るのは難しいし。

シオン:状況的に、なんか半分詰んでるんだけどなー。

GM:そんな感じで、危機を察したあなた達の空気が変わったのは、やっぱり伝わるらしく、ぐずり出す子が多くなっています。そして、シャロンは、母親であるシスターにそっちを頼みつつ、ディアンのところにやって来ます。「大丈夫だよね?」

シオン:・・・この女。

セバス:すげーな。

ユウイチ:でも、確かにこういう時はすがりたいわな。

シオン:いや、すがるんじゃなくて、意志確認に来たんだ、この女。

ディアン:「大丈夫だ。心配しなくていい。シャロン、オレの分まで、子どもたちを、安心させてくれ」

GM:そしたら、「あんたは、口下手だけど、嘘だけはつかなかったからね」そう言って、「こっちのことはあたしに任せて、あんたは行きなさい!」と言って、胸を叩いて、彼女は、素早く翻って、表情を見せずに、子どもたちの方に戻っていきます。

ディアン:・・・・・。

セバス:どうすっかなー。「ところで、マキシムはどうした?」

ユウイチ:「マキシムなら、さっきジェシカと一緒に出て行ったぞ」

一同:えっ?!

 
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