Eternal Smile > L' aprés-midi long de la Terre 『地球の長い午後』 第二幕
「それ」は、何の前触れもなく、空の中央から湧き出たように思われた。 『こちらロンドン! 応答! 応答を!』 一方、日本の京都。 所変わって、フランスのパリ。 一同:・・・・・。 ディ:‘天空’が突き刺さったのと同時に、世界の各地に、サイバー教皇領の軍勢が、一斉攻撃を始めた、ということか。 GM:はい。何故かというと、現在、この地球上の全てのレルムに、ゴッドネットという世界が、「重なっている」状態になっています。「コアアース+サイバー教皇領」「リビングランド+サイバー教皇領」という風に、全てが、混合エリアになっていると考えていいでしょう。 マッコイ:つまり、こういうことなのかな? エベンスロー自体が、スティリー(*11)代わりになっている。 大悟:その可能性が高いですね。というか、‘天空’をブースターにして、エベンスローの生み出したゴッドネットが、世界中にかぶさってしまった。 GM:というわけで今、マッコイが無線を入れて、状況を知ったところです。 マッコイ:こりゃあ、どこも、北極に、注意を割いてる暇はないな。 GM:そうするとですね、無線でこんな呼びかけがあります。『これを聞いている中に、北極近郊のストームナイトはいるか?』 マッコイ:・・・しまった、俺、何にしたんだっけ、コールサイン。 大悟:さ、早くしないと、ナイル帝国の出たがりが、レシーバー勝手に取って、勝手に話し始めるぞ。 マッコイ:あ、思い出した、ミリオンダラーだ。 大悟:何その、博打打ち御用達みたいな(笑)。 マッコイ:「こちらミリオンダラー。北極圏の南半島をまわっている」 GM:『こちら自由パリ。今そっちの方に、バカでっかい十字架が立っていないか?』 マッコイ:「よーく見えてるよ。あいつは多分エベンスローだな」 GM:『なんだってー! やっぱり! 姐さん、姐さん!』 ディ:姐さん? GM:と言うと、バタバタ音がして、どっかで聞いた声がする。『ストームナイト! 話を聞いて! 今、世界の危機よ!』 マッコイ:「そんなのいつもじゃないか!」(笑) 大悟:っていうか、年がら年中だよな。何を今更。 GM/???:『様式美だから!』(笑) ディ:ああ、なるほど。別名お約束。 大悟:うむ、確かに様式美は大切だ。その通りだ! GM/???:『慌てないで、落ち着いて、でも、急いで聞いて』 大悟:「嫌だ」 GM/???:『・・・続けるわよ!』 リン:(マッコイの顔を見て)断るって言いたそう(笑)。 GM/メイラ:『私は自由パリの協力者。名前は、Dr.ハチ・メイラ=2』 マッコイ:ぶっ! 後ろをちらっと振り向きます。 GM:ではそうすると、あたし呼ばれた? って顔してますね。 ディ:「め、メイラが2人?」 GM/メイラ:『は? 何言ってるの? 私はこっちにしかいないけど?』 大悟:じゃあ、ディの肩をポンと叩いて、「いいか、細かいことは気にするな」 ディ:「あ・・・そうか」 GM/メイラ:『解った、気にしない!』(笑) 大悟:多分、本当のメイラだったら、細かいことをいちいち気にしてる暇もないはずだ。 GM:で、リンは、多分こっちが本物だろうなって気がする。喋り方から考えると。 リン:ああー。 GM/メイラ:『現在、理由は解らないけど、ゴッドネットが、全世界を覆っているの。その結果、〈顕現〉能力、要するに、ネットワークを通じて実体化する能力を持った連中が、先触れとして現れているみたい。でも恐らく、遠からず、〈顕現〉能力を持たないネットエンティティ、いわゆるネット専用の連中も、当たり前のように、この世界を歩き出すと思うわ。何故なら、全世界がゴッドネットになっているから』 マッコイ:なるほど。 GM/メイラ:『それを踏まえて、何故こんなことが起こったかを、私なりに推理してみたわ。犯人はジャン・マルローとエベンスローよ!』 大悟:「んなモン見りゃ解るわ!」(笑) ディ:どこが推理! ってツッコミたくなった。 GM:『なんですって! それもそうね!』と言うと、彼女はここで、説明してくれます。過去に、ハチ・メイラ=2が、ジャン・マルローに対して、技術アクシオムが高い世界のエタニティ・シャードをぶつけることによって、アクシオムが一気に上昇する現象、テックサージが起きてしまったという経緯があります。どうやら、マルローは、その体験を元に、エタニティ・シャードと自分の関係を、「エベンスローというダークネスデバイス」と、「大量のポシビリティエネルギーを持った地球」に置き換えて、地球全体に対して、テックサージを起こした、ということのようです。 マッコイ:要するに昔、データチップを頭にぼこんとぶつけられて、変な知識が色々入ってきたと。今度は俺が、地球に対して同じことをやって、地球ごと俺のものにしちまえ、って話。 リン:ふーん。 GM/メイラ:『そう。これはノイズ。恐らく、一定時間を過ぎれば、消えていくものよ。持ったとしても、1日持つかどうか』 大悟:だが1日あれば、連中がこの世界を制圧するには充分だな。 GM/メイラ:『でも、判らないことが2つあるの。まず、テックサージを起こすには、エタニティ・シャードなどに蓄えられた、大量のポシビリティが必要になるけど、ジャン・マルローは、それをどこから持ってきたのかしら。しかも、地球全体にやるんだったら、普通のエタニティ・シャードひとつでは、まかないきれない筈よ。余程大きいポシビリティ源がないと、一瞬で終わってしまうわ』 ディ:そのポシビリティ源が、一体何なのかが、判らない。 GM/メイラ:『次に、とりあえずテックサージの持続時間が1日あるとして、その1日で、ジャン・マルローが何をする気なのか。この2つが謎のままだと、イマイチ何をしていいのかが判らないわ』 マッコイ:うーむ。 GM/メイラ:『そして、‘天空’をぶっ倒して、ダークネスデバイスを引っこ抜くか、ぶち壊すかしないと、この状況は、すぐには終わらせられない』 マッコイ:判り易すぎるぐらい判り易い。 GM/メイラ:『というわけで、ちょっと偵察に行ってくれない? とりあえず、北半球にいるストームナイトに集合をかけて、動ける人間には全部動いてもらうから』 大悟:「よし、解った!」即答。 GM/メイラ:『よし、任せた!』(笑) 大悟:じゃあ、そういうことで(マッコイの背中を叩く)。 マッコイ:あー、燃料補給が必要だなー。 ディ:マッコイ。今、北極の近くにいて、動けるストームナイトは、多分オレたちだけだ。 マッコイ:そうなんだがな、馬も飯を食わないと前には進まないだろう? とりあえず、補給に戻ってとんぼ返りだな。 大悟:なに? 燃料補給しないといかんのか。呼べば来ないのか。 マッコイ:それは無理(笑)。 GM:はい。了解です。では適当な基地まで移動して、給油している間にですね、ハチ・メイラ=2らしき人は、あなたをじろじろ睨んでいる。お前、絶対どっかで裏切るに違いない、ぐらいの勢いで。 マッコイ:「そういうことは、貸した金を返してから言ってくれ」って、冗談っぽく言います。 GM:「私は借りた記憶がない」 マッコイ:「・・・冗談の通じねぇ奴は嫌いだ!」(笑) GM:因みに、パリにいるであろう本物のメイラよりも、随分真面目に見えるね。 マッコイ:なるほど。 GM:パリにいるメイラも、真面目なんでしょうけどね。真面目でああなっちゃうっていうのは、一種の才能なのかもしれませんが。 大悟:一番精神波長が合うのが、ナイルヒーローだもんな。 "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |