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TORGリプレイ

『星辰の王』

 

第一幕

 
シーン2 Be Gentle
 

GM:まず、カイロ大学の方から。3人が受付に行くと、こう言われるね。「数学魔法研究所は、ファラオ直轄になっておりますので、現在はご案内できません。ただ、明日明後日が、学会で一般公開ですので、その時でしたら立ち入っていただいて結構です」

球太郎:ふむふむ。

バトラー:その人は、ニーナの父親については、何も知らないの?

GM/大学職員:「アシュトンさんですか? 今日はお休みされているみたいです」

球太郎:「いつまでお休みを取っているんですか?」

GM/大学職員:「特に休暇申請はないので、病欠かなぁと言っていたところです。お嬢さんからも電話があって、『父はいますか』って訊かれたんですけど、おいででもないので、心配してるんですよ。何か犯罪にでも巻き込まれたんでしょうかね」

バトラー:「まあまあ。考え過ぎですよ」

フレディ:「さぁね」と肩をすくめて、「ま、いないんならしょうがないさ。そういえば、明日学会ってことは、発表があるのかい?」

バトラー:「学会のチラシなどはありますか。ちょっといただきたいんですが」

GM:「はい。明日のプログラムになります」と言って、ごそっと出してくれるのを、お好きにお取りください。

バトラー:じゃ、何枚かペラペラもらってこ。

球太郎:う、読めねぇ。

GM:ヒエログリフです。

海優:そりゃ読めへんな。

フレディ:おぉー。帝国公用語だ。

GM:ファラオ直轄なんで、それで書かないと、後で怒られちゃう。

ソニック:ストームナイトの大半が、確実に読めない(*7)、唯一の言葉です。

GM:あ、〈語学〉−5で判定していいで。

フレディ:いぇーい、持ってる〈語学〉。

球太郎:普通に無理!(笑)

フレディ:「プロフェッサー・アシュトンは、研究に関しては、チームを組まずにひとりでやってたんですかい?」

GM/大学職員:「いえ、チームは組んで、2、3人でやっておられたんですけど、最近、部下という部下が他のプロジェクトに回されたとかで、殆どおひとりだったんですよ」

フレディ:なるほど。塞ぎ込んでいたのはそのせいか。ところで今、建物の警備を見て、ファラオ直轄のショックトルーパーかどうかは判る?

GM:いや、普通の警備です。セキュリティランクは高くないんだけども、基本的に数学魔法研究所には、外の人間は入れないです。アポイントメントを取って、会ってもらう分には構わないんだけども、入れてくださいと言われても入れられないよー、っていう感じ。

フレディ:了解了解。さすがに、覗き見みたいなことはしないよ。

GM:(バトラーに)“個人的利害”出してたよね。向こうから、こんな所には似つかわしくない、三つ揃えをきちっと着た、執事姿の人間が歩いてくる。

バトラー:あの姿は、もしや・・・。

GM:きみの、坊ちゃまのところをクビになったひとり。

マキシム:えぇーっ!

バトラー:「あいつは!」

フレディ:「ん? どうしたんだい、知り合いかい?」

バトラー:「いや、ちょっと、昔なじみだ」汗をたらたら流す。

球太郎:「スマートでカッコいい人だなー」

バトラー:一応話し掛けてみるかな。どういう雰囲気? コソコソしてる?

GM:いや、堂々としてるよ。金髪碧眼、身長180cm、体重70kgぐらいで、ラグビーやってましたって感じの、ジェントルマン。

バトラー:「久しぶりだなビリー」

GM:「あっ、何だ、アーヴィンか」因みにこいつね、年下だけど、きみのことをため口で呼ぶ。

球太郎:うわー、ムカつくなー。

バトラー:階級が一緒だから。

GM/ビリー:「また坊ちゃんを探しているのか」

バトラー:「ああ、そうだ」

GM/ビリー:「まったく、あの坊ちゃんにも困ったものだな」

バトラー:「まあまあ、そう言うな。仕えるべき主(あるじ)だ。君は?」

GM/ビリー:「私の方は、こちらで新しい主を見つけたよ」

バトラー:「ほう。それは大した人物なのかい? よければ名前を聞かせてもらえないか」

GM/ビリー:「名前はアメイニ。まあ、私がようやく仕えるに値する主人さ」

フレディ:アメイニ?

球太郎:エジプトっぽい名前ですね。

GM:えーとね、地中海沿岸、北部アフリカ系の、かなり古い名前。

バトラー:ふーん。ま、名士であるだろうな、何となく。

GM:因みに、学会のパンフレットの、割と大文字で書かれてる発表者の名前で、アメイニってのがある。

フレディ:数学魔法研究者か。

球太郎:その人と、トマスさんの、扱いはどっちの方が上ですか?

GM:文字の大きさ? アメイニの方が大きい。

バトラー:「かなりの人物のようだな。今度、庭を見せに行かせてもらうかもしれんが、その時はよろしく頼むよ」

GM:「ああ、構わない。今私は・・・」って言って、名刺を出してくれる。カイロ郊外の、金持ちが住むところの家。あとね、アレキサンドリアにも別宅があるみたいで、そこの住所も載ってる(笑)。

フレディ:本物だ。本物の金持ちだ。

バトラー:「なかなかやり甲斐がありそうじゃないか。まあまあ、背中が熱いんで、そろそろ失礼させてもらうよ」

GM/ビリー:「そうだな。君も気をつけていきたまえ」

フレディ:とりあえず邪魔しないで、会釈だけしておきます。

球太郎:えー、礼します。

バトラー:「・・・奴め、こんなところを何でうろうろしてたのかな」

フレディ:「あのあんたのご友人は、典型的ヴィクトリア人かい? それとも、偏見はない方かい?」

バトラー:「どっちだろうな。でも、偏見はあると思うよ」

GM:あー、野原球太郎くんのことは、丁重に無視した。

ソニック:無視ならまだいい方だよ。

フレディ:「坊や。覚えておきな。あれがヴィクトリア人だ。典型的なね」

バトラー:「アメイニという人間に仕えているみたいだな」

フレディ:とりあえず、聞けることは聞いたし、一回事務所に戻った方がいい。

バトラー:そうだね、そうしよう。

 
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