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TORGリプレイ

『二通の手紙 〜聖なる墮天使〜』

 

第一幕

 
シーン2 二つの出会い
 

GM:ポーランドの片隅の、小さな町の駅前に、2組のストームナイトが着きました。

メイ:まだ、合流って形ではない?

GM:違いますよ。お互いに、「変な奴がいるなー」ぐらい、思ってていいです。駅前なんで、色んな人があっち行ったりこっち行ったり、してるんですけど。

ジェローム:リンを見て、「明らかに旅行者と思えぬ者がいる(笑)。あれはどう思う?」

GM:プレートメール着てますからね。

シグマ:「そうだな。何せ、東欧だからな。中世の伝統が色濃く残ってるのかもしれん」

メイ:でも、その横にいるのは、どこにでもいそうな女子大生っぽい、正義マフラー巻いてる人なんですけど(笑)。

ジェローム:「あと、何なんだ、あの赤いマフラーは。人の趣味にとやかく言うつもりはないが」

メイ:風もないのにたなびいてます。

GM:その、風もないのにマフラーがたなびいてるメイちゃんにですね、くいくいっと。

メイ:ん? くいくい?

GM:服の裾を、小さな子が引っ張ってます。その子があなたにチラシを1枚。

メイ:「何かな?」

GM:受け取ってくれるとペコッとお辞儀して、また向こうの方に行って、別な人にチラシ出して、ペコッ(お辞儀)。よく見ると、あちこちで大体5歳から13歳ぐらいの子ども達が7、8人、「お願いしまーす」「おねがいしまーす」「楽しいですから来てくださーい」とか言いながら、チラシ配っています。

メイ:あんな小さい子が、チラシ配りのバイトをしなくちゃならないなんて!

GM:チラシは、今時手書きの、コピーじゃないぞ、ガリ版刷りなんですね。内容は、3日後にある、バザーのお知らせです。こう書かれています。『恵まれない子ども達に、不幸にして幸薄く、愛を知らない子ども達に、あなたのひとかけらの愛を分けてあげてください。そして、その愛を世界に・・・』

メイ:苦労してるんだねぇぇぇー! 頭撫でてやりたい気分だ。

GM:そうやっていますと、「てめぇらー、何やってやがるんだー」という声と、ゲシッとか音がしますね。

メイ:あっ! 音のした方を見てみます。

GM:6歳くらいの女の子が、蹴られて、散らばったチラシを、いかにもチンピラ風の奴が、こうぐりぐりと踏み潰しているのが見えます。あと、周りにまた何人かのチンピラがやって来て、子ども達からチラシを取り上げたりとか、色々やってますが。

メイ:2秒で反応。「何やってんのよ!」ドカッ!

ジェローム:あ、蹴った。

GM/チンピラ:「何しやがる! てめぇ、余所もんだな?」

シグマ:その、蹴っ飛ばされて吹っ飛ばされた野郎が、俺の足元にすこーんって転がってきたことにしていいですか?

GM:いいです。

シグマ:直後に〈威圧〉。

一同:鬼やー(笑)。

シグマ:(コロコロ)4。あまり良くないなぁ。敢えてポシを使います(笑)。

GM:格好がつかないからだ!

シグマ:ありゃ、全然まわらん。14と言って〈威圧〉。

GM:14か、相手チンピラだからね、「ひぃ!」とか言いながら、ずずずずずーっとこう、後ずさる。

リン:ははは。

GM/チンピラ:「な、な、何しやがる! こいつらがいるから、俺たちの町が綺麗にならないんだ。こんな浮浪児どもなんか、要らないんだよ!」

ジェローム:「ならば、慈善事業で道の掃除でもしたらどうだ?」

GM:「何を言ってやがる。俺たち、ちゃんと掃除をしてるじゃないか。浮浪児や不法侵入者どもを、こうやって綺麗に、な!」と言って、ニターッと笑います。

ジェローム:「俺から見れば、お前たちも、大して変わらん『下衆』だがな」と強調しながら〈挑発〉。(コロコロ)20。

メイ:うお!

ジェローム:(コロコロ)+9ついて、疑惑の法則もあるので、達成値22です。

GM:・・・は?

ジェローム:22です(笑顔)。

GM:あの、こいつ《魅力》7しかないんで、逆転負け/高揚までいってますが。

ジェローム:はは。じゃあ、ちょっといい気持ちになった。

GM:えー、「何だとてめぇっ!」「よせ! やべぇよ、こいつら」と、逃げ腰です。

ジェローム:「おら、そこのビラ拾って帰れ」

GM:「何ーっ! てめぇら、覚えときやがれ!」だだだだだ。もう、パターンですね、はい。

シグマ:俺、ガンつけただけで終わっちゃった(笑)。

GM:で、終わった頃にですね、慌てて向こうの方からひとりのシスターが駆けてくるのが判ります。子ども達はそのシスターに「お姉ちゃーん!」とか言いながらこう、わらわらと寄っていって、「あの、お兄ちゃんとお姉ちゃんとおじちゃんが、助けてくれたんだよー」

シグマ:ぐさっ(笑)。

リン:刺さった?

シグマ:ま、30代だからね。そうか、おじちゃんかー。おじちゃんだよなー。そんな感じ。

メイ:むしろ、おじちゃんでいいんだよー、ぐらいの、度量の広さを。

GM:そうするとシスターは皆さんに気づいて、「ありがとうございます。おかげさまで助かりました」と言って、頭をぺこぺこ下げます。

メイ:「そんな、頭なんて下げなくていいんですよ。あんなの、見過ごす方がどうかしてますから!」

ジェローム:そのセリフで、「・・・あ、ナイルもんね」って(笑)。

GM:確定ですね。

メイ:いや、もう、ヴィジュアルからして既にナイルもんだし。

ジェローム:敢えて俺はそこから目を背けていたんだがな!

GM/シスター:「私は、近くの教会でこの子達と一緒に暮らしている、シスター・アンジェと申します。もし、旅の途中であれば、どうぞお泊まりになっていってください。大したもてなしはできませんが」

シグマ:「貴女がシスターならば、ちょっと伺いたいことがある。我々は、こういう教会を探しているんだが、ご存知ないかな」

GM/シスター:「それはきっと私達の教会です。何か御用でしょうか?」

シグマ:「ああ、それはよかった。立ち話も何ですし、とりあえず、貴女の教会に案内していただけないか」

GM:はい。ではそういうことで、教会の方へ移動するところで、シーンが変わります。

ジェローム:(カードを交換して)マスター。“疑惑”(*2)引きました。

GM:使う? やめとく?

ジェローム:使う。

シグマ:使うんだ。かっこいいー。

ジェローム:次のシーンになったら、わざと反感買うようなこと言いますよ。

シグマ:シークレット・エージェントだっけか。サイバー教皇領の。

ジェローム:サイバー教皇領のシークレット・エージェントで、しかも少年です。

シグマ:なるほど。ピッタリじゃないか。

メイ:なんて疑わしいんだー。
 

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