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TORGリプレイ

『二通の手紙 〜聖なる墮天使〜』

 

第二幕

 
シーン1 約束の場所を求めて
 

GM:次の日になりました。皆さんは、子ども達と、近所の人達と一緒に、明後日に迫ったバザーの準備を手伝っています。

メイ:あれ? なんか、何気にスルーされてしまったような気がしないでもないんですけど。

GM:何がですか?

メイ:私達2人が護衛しなくちゃならない人っていうのは、このシスター達ですよね。

GM:はい。

シグマ:そうだ、よく考えたら、まだ互いの目的を話してなかったよな。自己紹介しただけだ。

ジェローム:そしたら、メイとリンの近くに現れて、「そう言えば、お前達は一体何しにここへ来たんだ?」と訊きます。

メイ:えーと、荷物の送り主を守ってくださいって、女王陛下に頼まれてるんだから、そのことをズバッと言っちゃいますよ。「ふっふっふ。聞いて驚きなさいよ。あたし達は、ペラ・アーディネイ女王直々に、この教会を守るように命令されて、ここにやって来たの! だから、あんな連中がいくら来たって、返り討ちにしてやるわ!」

GM:ナイルだなー。

ジェローム:「・・・ああ、あの魔法使いの得体の知れない女王か」

リン:! なんてことを!

メイ:さすがに、黙ってちゃダメですよ。

シグマ:頭ん中で、「いや、間違っちゃいねぇんだよなー、そこはなー」(笑)

リン:何か反論しなきゃいけないのは解るんですけど。

メイ:怒りのあまりに言葉もない、みたいな。

ジェローム:では、さらに火に油を注ぐように「何、間抜けな顔をしているんだ?」

リン:!!!

メイ:「ちょっと、さっきから聞いていれば、一体あんた何なのよ! こっちのやること成すこと文句ばっかり言ってるみたいだけど」

シグマ:「おーいお前ら、そんなところにいると、倒れるぞー!」テントがばさーっ(笑)。

メイ:「うわーっ!」巻き込まれました。

シグマ:巻き込んでしまった。勿論わざとです。

ジェローム:巻き込まれて、メイと目と鼻の先で見つめ合う。何ラヴコメしてるんだ俺は。

メイ:サイバー教皇領だから、ひとり華麗にスルーしてるかと思ったら、巻き込まれてくれたんですね。

シグマ:ナーイス。

ジェローム:「別に、やること成すこと全てではない。ただ、俺も別の任務を負っているので、それの邪魔になるようだったらば、お前らには、引っ込んでいてもらう方がいいと思っただけだ」

メイ:「何よ、そっちこそ、自分がやってることを、正々堂々と人に言えないようだったら、せいぜい裏でこそこそと動いてなさいよね!」

シグマ:「すまん、裏でこそこそとテントを倒してしまったよ、悪いなー」(笑)

リン:話が噛み合わない。

GM:シナリオが勝手に進んでるー。マスターが一番、ハブにされてるのは何故?

ジェローム:いや、“疑惑”を深めようと思ってね。親睦を、じゃないのがポイント。

メイ:そして、どこまでもストレートに反発してしまうのが私。

ジェローム:「ならばはっきり言ってやろう。俺は、あのシスターが怪しいから調べろという命を受けて、ここに来たんだぞ」

シグマ:子どももな。

メイ:「何ですって! あんなに子ども達に尽くしてあげてるシスターが、悪いことなんかしてるワケないでしょ!」断言。

ジェローム:「だといいがな」それだけ言って、テントを除けて外に出ます。

シグマ:「あんまりイジメるなよ?」ぼそっと(笑)。

ジェローム:「イジメてなどいない。ただ単に、イライラするだけだ」

GM:そんなことしてるとですね、向こうの方でちょっと騒ぎが起きてます。

シグマ:じゃあ、そっちの方へ。

GM:ひとりの老人を先頭に、何人かの人々が、シスター・アンジェに対して、文句を言っています。「シスター・アンジェ。またバザーですか。この間もやったばかりではないですか」「よろしいかシスター。ここはまだ貴女方が自由に振る舞える場所ではないのです。それを解った上で行動してほしいですな」

メイ:2秒で行きます。「何よ! この町は、バザー開く自由すら、認めてないっていうの?」

GM:早ぇなあんた。

シグマ:ゆっくりトコトコと歩いて行こう。敢えてゆっくり。

GM:老人はメイちゃんを見て、「ここが、シスター・アンジェが管理する教会であれば、わしも文句は言わんがな。しかしこの教会は、本来もう管理者のいない教会。そしてシスター・アンジェは、正式に認められたシスターではあるまい。その上で自由に振る舞うというのはいかがなものかな」正論ですね、一応。

メイ:「だからって、シスターが来なかったら、この教会だって、ただ朽ちていくだけだったんでしょ? それを、シスターが、ここまでに直して・・・直して・・・」一回ちらっと見て、あんまり直ってないので口ごもる(笑)。

リン:「人が住めるまでには、なったんですよ?」

メイ:バカのフォローをありがとうございます!

GM/老人:「その通り。だからこそ、わしもできる限り大目には見ておる。しかし、こう度々バザーのような目立つことをやられてはな。つい2週間ほど前、バザーの売上金で、衣料品やら医薬品やらを買い込んでどこぞに送ったばかりではないか。それだったら、何故教会を直すのに使わないんじゃ?」

ジェローム:「・・・・・」隅で話を聞いてます。壁に背をもたせかけて、腕組んで。

リン:思い当たる節が。うーん・・・。

メイ:モロじゃないか。えーと・・・。

シグマ:「おやおやどうしました? 見たところ貴方は長老なのかな」

GM:はい。かなりの高齢で、バザーの準備を手伝ってる近所の人達も、一目置くような行動を取ってます。

シグマ:なるほど。では老人に、「そうは言っても、楽しみにしている人もいますよ。大目に見るという言い方も難しいんですが、まぁ、貴方の言う通り、彼女がここの教会の正式なシスターとして認められていないのも事実。しかし、実績作りも必要なのでは?」と〈説得〉。

メイ:すごい説得力だ!

シグマ:(コロコロ)18。達成値22。

ジェローム:22? そうか、この人は天才(*3)だったんだ。

GM:では、ちらっと後ろを見て、「そう言うなら仕方がない。今回は退こう。じゃが、言っておくが、何が起きてもわしは知らんぞ?」

シグマ:「何か、伝説でもおありですか? この地方に」

GM:「いや、わしは何もせん。そして、何もできんのじゃよ」と言いながら、ちょっと肩を落として去っていく。

メイ:んと、去っていこうとするんだったらその背中に、「何も起きっこないわ! だって、あたし達がこの教会にいるんだから!」(笑)

シグマ:ナイルだ。

リン:ナイルじゃしょうがないね。

シグマ:正義の味方と悪役の国だからな。
 

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