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TORGリプレイ

『Red Giant』

 

第二幕

 
「エディーノスに、星型の炎、ですか」
 カトリーナ・トヴァリシュの話を聞き終わると、ニコライ・オンダレフはしばし考え込む。

「そこでは熱い風が吹いていました。
 自然の理がねじ曲げられ、災いをもたらす力が、目覚めようとしていたのです」
「ふーむ。熱い風ということは、砂漠か火山帯か・・・」

「地面の、下(Land Below)」

 カトリーナはぽつりとつぶやき、その声で自信を取り戻したかのように続ける。
「ニコライ。どうか笑わないで聞いてくださいね。
 私は、私たちの立つこの地面の下に、地球と異なる世界があるように感じるのです」
 


 
シーン1 美女と野生

 
エッジ:ストームナイト族。何だそりゃ!

GM:ひとつ判ることがあります。彼女、ニッポン人です。

勇人:いわゆるレディースの格好をしている、原始人(笑)。

GM/ユキ:「おまえはどこの部族のものだ?」

ライトニング:いつもの通り名乗ろう。「わたしはナイルからやって来た、キャプテン・ライトニングだ!」

GM:「そうか、おまえもストームナイト族か! よくきた!」と、情熱的に抱きしめられます。

ライトニング:はいー?!

GM/ユキ:「しかし、この死せるもの、かたいぞ。こんなもの着ないでもっと開放的になったらどうだ」

エッジ:ユキちゃんは何着てるんだ? 特攻服か。

GM:背中に愛羅武勇って書いてあります。

エッジ:アイラブユー、勿論漢字だね!

GM/ユキ:「おまえ、どこからきた?」

ライトニング:「だから、ナイルから来たと申した」

GM/ユキ:「ナイルというのは、確かとても遠いところだ。飛んできたのか?」

ライトニング:「勿論だ! わたしは空を飛ぶ!」

勇人:視聴者は、2人の会話が噛み合っていないような気がするんだけど(笑)。ただ、会話としては繋がってるから。

カイル:会話できてるだけすごいと思いますよ。俺だったら完璧アウトですよ。

GM/ユキ:「ナイルから、ひとりで、いったい何しにきた?」

ライトニング:ああ、なるほど。ひとりかと訊かれたならば、「ひとりではない。わたしには仲間がいる。仲間もこっちに向かっているところだ」

勇人:しまった。キャプテンには、ひとりで先行しないように言っておくんでした。

エッジ:こっちは歩き。とぼとぼとぼ。

勇人:これ、追撃戦じゃないですか。敵の本隊に会っちゃうとまずい、っていうのも考えて、待っててもらうべきだったんです。まぁ僕が悪いということにしておきましょう(笑)。

ライトニング:「きみはここで、何をしているのだ?」

GM/ユキ:「わたしは、バラク・カーの手下のものが、なにか怪しいことをしていると聞いたから、あやめとともにやってきたんだ」

エッジ:あやめちゃんという人がいるのね。

GM/ユキ:「あやめはとても物知りなんだ。そうだ。あやめのところに案内する。おまえもこい!」

エッジ:展開早ぇな!

ライトニング:ロケットを吹かしながら、「しばし待て。わたしの仲間も一緒に連れて行きたい」

勇人:すごいのは、ユキちゃんはロケットレンジャースーツを着たあなたを、引っ張れることです(笑)。

エッジ:重たいのに!

ライトニング:ストームナイトと言ったからな、それなりの力はあるのだろう。

GM:彼女のキャラクタークラスは、野生人(リビングランド変身)ですので。そうこうしているうちに、皆さんが穴から這い出てきました。

勇人:・・・。どこからツッコんでいいのか。

ライトニング:「おお、いいところに来た。彼女は、きみと同じ国の出身ではないのか? 顔つきは似ているぞ」

勇人:マジで?

GM:「ん?」すごく純真な顔で、首を傾げる。

ライトニング:「彼女は、ストームナイトだと言っている」

勇人:で、会話をしていると、自分たちはストームナイト族、っていう処理をしているようなので、「我々も、ストームナイト族ですよ」

GM/ユキ:「そうか、おまえもストームナイト族か!」(抱きしめる)

勇人:痛ぇ、いでで、いでで! 折れる、折れる!

GM:カイルのことも、抱きしめる。

カイル:困ったように、嵐王寺さんの方を見て。

勇人:こういうものです。話を合わせちゃってください。

カイル:貴殿と同国の者か?

勇人:ただ、完全に変身して、リビングランドに染まってしまっているようですが。

GM:エッジを見て、「おまえも、バラク・カーと戦っているのか」

エッジ:「俺は、バラク・カーとは戦ってないけど、昔キミと、同じような、考えをしていたから、俺はキミの友達だよ」と言って、こちらからハグをします。

一同:おおーっ!

GM:すごい力で抱き返されます。

エッジ:おおうっ!?(笑)

勇人:「では、案内してもらっていいですかね?」あやめさんという方が、きみよりも話のしやすい人だと嬉しいな、と思いながら。

エッジ:あやめちゃんな。あやめちゃんな。

GM:霧を見通せるユキと一緒に、しばらく歩いて行きますと、脚を組んで優雅に座っている、タイトスカートのクールビューティが。因みに、素足です。

エッジ:おっ、生脚だぜー。ジャパニーズ・オフィス・レディってやつか!

ライトニング:(勇人に)いよいよ同族じゃないのか?

勇人:よし、話の通じそうな人だ!

GM:彼女は、ユキが皆さんを連れて来たのを見て、何も聞かずに、ミラーシェードを指でくいっと持ち上げると、「はじめまして、ストームナイトの皆さん」

勇人:「きみは確か、金輪系で有能なエージェントと呼ばれていた・・・。だがきみは死んだ筈では!」

ライトニング:おお、そんな設定が(*7)。

GM/あやめ:「昔の話です。・・・皆さんは、どのような作戦に従事しておられるのですか?」

勇人:はぁーっ!(嬉しそうに)ほら、こういう感じの人と、プランを立てて、僕は今までビジネスをやってきたわけですよ。何度ぶち壊しになったことか(笑)。

エッジ:日焼けした子と、タイトスカートを履いてる子と、だいぶ雰囲気が違うなー。同じ人種なのか?

勇人:元々は、ね。

GM/あやめ:「ユキ様は、このアメリカでの生活を、謳歌しておられます」

エッジ:「アメリカなのか? ここアメリカってことだよね。アメリカって言ったね?」

勇人:「因みに僕たちは、そんな、国を越えるほどの距離を歩いてきた覚えはないのだけど」

GM/あやめ:「つまり、短い距離しか歩いておられないのに、皆さんはアメリカ大陸に着いていた、とおっしゃるんですね」

勇人:「そうですね。客観的な事実を述べるならば」

カイル:すみません。プレイヤー、1ミリグラムも、何の矛盾も感じてませんでした(笑)。こういうもんなんだろうな、って。

GM:謎の通路を通ってここへ来た。

勇人:ファンタジー世界の人はこういう時、気楽でいいよね。

エッジ:俺たちは追求したくなるからね。

GM/あやめ:「それでは、大地の下に、異なる二地点を繋ぐ空間が存在している、ということでしょうか」

勇人:「あなたのところの狂気のファラオが、また何か妙な装置を作ったんですかね」

ライトニング:「まさに、それだったらありそうだな! メビウスならやりかねん!」

 
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