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TORGリプレイ

『天より来りしもの』

 

第二幕

 
シーン1 Under Suspicion

 
GM:では第二幕。皆さんは、移動しようとしたところ、軍のヘリコプターから降りてきた兵士たちに、あっさりと拘束されます。

ユウイチ:え?!

マギー:あっさりと拘束されるの?

GM:逃げてもいいですけど。

マギー:逃げるんじゃない。「何をするのじゃー! 離せー! 無礼者ー!」(笑)

GM:そんな力ずくの手使いませんよ。ただ、4、50人で、自動小銃で、狙いつけるだけですから。

ディ:「一体何故、オレたちを捕まえようとする?」

GM:「それについては、我々が言うことはない。来い」

マギー:「けちー! 教えてくれてもいいではないかー!」

GM:「うるさい」

リリアン:ま、敢えて従っときましょうか。

マキシム:俺、我慢ならないな。だったら剣抜いて、「素直に俺が行くと思ってんのかよ?」

ユウイチ:あーあ。

GM:では、20数名の自動小銃があなたを狙った上で、こう言われますよ。「死ぬのはお前だけではないが?」そして、隣の小っちゃな子どもを、ちらっと見ます。

ディ:!!

マギー:正義の心的にも、許せないので、「子どもを人質に取るとは何事じゃ!」と怒ります。

GM:「では、おとなしくついて来い。そうすれば我々も手出しはしない」

マギー:むー。すごい悩む。

リリアン:じゃあ、そうやってる横で、「はーい、怖いおじちゃんたちがいるねー。世間ってのはこういうもんなんだよねー」ってあやしながら、ついてってあげよう。

GM:はい。ではあなた方は、レシフェの町の隣、北東軍が管理する、軍事基地に連行されます。見ると判るんですけど、えらく閑散としてます。

リリアン:ふむ。

GM:とても、10数万人規模の、最低でも数個師団が駐留している筈の、軍事基地とは思えません。

ディ:爆発が起きたから、人も装備も減ってしまった?

GM:さあ?

リリアン:「で、どこへ連れて行くの?」

GM:ミーティングルームみたいな、ちょっと大きめの部屋に入れられます。壁際に兵士がぐるーっと並んでいて、全員、いつでも撃てるような構え。

マギー:「なんじゃ、やっぱり扱いが悪いのう!」

ディ:「オレたちは、撃たれるようなことは、何もしていない」

GM:無視されますね。「座れ」それだけ。

ユウイチ:じゃあ、テーブルに足を載せて、横柄に座りましょう。

GM:それに対しては、何も言いません。

ユウイチ:で、帽子深めに被って、寝たふりしてます。

ディ:オレは立ったまま。座らない。

GM:やがて、他の兵士とは明らかに違う、将校クラスが入ってきます。しかも、下級将校じゃないですね。その後ろにまだ2、3人ついてるから。

マキシム:ふん。

GM:彼は訊きます。「あの爆発は何だ?」

マギー:「知らん!」

一同:(笑)

マギー:「我らは、呼ばれたから来たまでじゃ!」

GM:「呼ばれた? 誰に?」

マギー:「あー、何ていうか、怪しげな、ゲルマン忍法とかを使うヤツじゃ!」

ディ:「闇影、という名の忍者だ」

GM:そうすると、後ろを向いて、こそこそこそこそ(肩をすくめるポーズ)。

一同:(笑)

GM:「お前たちが爆発を起こしたから、お前たちだけが生き残れたのではないのか?」

ユウイチ:「違う」ここは私が代表して答えましょう。「我々は、元々あの町に行く予定だったが、爆発が見えたので寄航して、中心地に歩いて行ったに過ぎない。我々は、旅行者とは言わないが、仕事を請け負って来ただけだ」

GM:「この地にどうやって来たのだ?」

ユウイチ:「私の飛行機で」

GM:「あの化け物の目的を知っているか?」

ユウイチ:「知らん」即答です。

GM:しばらく、こう、頭突き合わせて話し合ってます。「では、君たち」さっきまでお前たちだったのに、君たちに変わります。「知っていることを話してくれないか?」

リリアン:英語だと、同じyouです。

GM:いや、口調が若干違う。「何か気付いたことはないか? どんなことでもよいのだ」かなり真剣ですね。

ユウイチ:「自分たちで残骸調べればー?」

リリアン:そしたら、割って入るように、「その前に、銃下げてくれない? この子泣いちゃうから」

GM:そう言うとですね、女の子が、「にーにーと、ねーねーのとこに、かえる! シスター・ママのとこに、かえる!」って言い始めます。

リリアン:「うーん、そうね、そうねー」って言いながら、なだめてるわ。

GM:「本当に、何も知らないのだな?」と、彼は新聞の見出しを見せます。

マキシム:何て書いてある?

GM:『レシフェ市街大停電。原因は不明』。

ディ:テイ、デン?

マギー:「今初めて見たぞ!」きっぱり。

ユウイチ:「我々は今さっき、この国に来たのだよ。仕事の途中なの! 私たちは!」

マギー:「そうじゃそうじゃ!」

ユウイチ:「最近、外国人にきっついよねー、こういう国って」

マギー:「外国人ではないぞ、ストームナイトに厳しいのじゃ!」

リリアン:きっぱり言った!

GM:あ、言った。言ったのね?

マギー:言うよ。隠さないもん。

GM:それを聞くと、彼はようやく、銃を下ろさせて、兵士を外に出します。彼とあなた方以外がいなくなってから、「・・・少々、内容のある話だ。小さな子どもたちには、外に出ていてもらえると有り難い」

リリアン:「じゃあ、私がついて出るから。あとはお願いね」

GM:「いや、待ってくれ。全員いてくれた方が、話の紆余曲折も判り易いだろう。ただ、子どもたちが見るには、少々刺激が強いものがあるのでな」

ユウイチ:ふーん。

ディソレイユ:「おねーさん。ここにいないほうがいいなら、ソレイユ、このこといっしょに、そとでまってますよ?」(*14

ユウイチ:あ、ソレイユついてたんだっけ。

GM:ではこの子も、「ねーねー?」って言いながら、ちょこちょこちょこってついてく。

リリアン:その時、一言だけ言っとこう。「で、あの子たちに何か手を出したら、ブラジルごと滅ぶと思いなさい」

GM:「ああ、解った解った」嫌そうな顔をして、とりあえず名乗ります。レシフェ北東軍、情報将校、グレン准将。

マキシム:グレン、か。

GM:因みに、情報将校なんですが、今現在、この北東軍で、最高位です。普通、情報将校は、たとえ准将だとしても、上に立つことはないです。つまり、そういう状況です。

ユウイチ:ふーん。

マギー:もう大変よー、って感じですよね?

GM:はい。要するに、前線指揮官が全部いなくなってるってことですから。

ディ:名乗られたのなら名乗り返して、「ストームナイト、ディアン・オブロー。子どもたちに、見せられないような、話というのは、何だ?」

GM:「では、これを」と言って、彼は映像の上映を始めます。

 
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