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TORG往復書簡リプレイ

『MOMO Can Survive』

第一幕

 
シーン2

 
GM:あなたは、モモが記憶を取り戻すきっかけになればと思い、彼女を連れて世界各地を冒険してまわりました。
 

 「依頼人が被害に遭った三つの事故・・・どれも犯人の影はなさそうっすね・・・」
 「ふむ、面白くなってきた・・・」
 球太郎はもとより、専門家であるはずの「悪夢探偵」まで長考に入る。

 

GM:何度危険な目に遭っても、モモは、「いつでも球太郎さんの姿を見ていたいんです」と言って、離れようとしませんでした。
 

 捜査が手詰まり感を見せたその時、小さな手が球太郎の袖を引いた。
 「二つ目の事故、何だかおかしくないですか?
  司書さんは、書架整理のために本を抜こうとして勢い余って本棚が倒れたと証言されています。
  けれど、本を抜いた勢いで倒れるのであれば、普通は自分の方に倒れませんか?」

 

GM:モモは、類い稀な記憶力を持っていました。彼女が見つけた手掛かりが、あなたの助けになったことは、数え切れません。
 

 モモの言葉に球太郎は目を見張り、「悪夢探偵」と目を合わせる。
 「そうか! それなのに、実際は本棚は反対側に倒れた!
  よく思い付いたな! 助かったよ、モモ!」

 

GM:いつしか、モモはあなたにとって、かけがえのない「パートナー」となっていました。
 

 「すぐにその司書の背後を洗おう。ありがとう、小さなレディ。君は野原氏の幸運の女神だ」
 それは「悪夢探偵」がよくやる気障な言い回しに過ぎなかったが、
 球太郎は「女神」という言葉に過去の冒険を思い出し、心の中で苦笑した。

 

仮想プレイヤーC:手詰まりですね。こんな時に“アイデア”カードがあれば・・・。

球太郎:あ、持ってます! 交換しましょうか? 球太郎は推理したりするキャラじゃないので。

仮想プレイヤーC:いや、持ってるなら使えばいいですよ。例えば、モモちゃんが思い付くというのはどうです?

球太郎:いいですねそれ! では、“アイデア”を使用します!
 

球太郎:一見事故のような事件にいくつも襲われた被害者に護衛と犯人探しを依頼され、犯人は悪夢に取り憑かれていて(*5)、背後には悪夢使いの影が・・・みたいなシナリオを想定してます。

GM:では、そんな経緯をたどりつつ、クライマックスバトルに突入、見事勝利! 一息ついたあなたに、頬を桃色に染めたモモが言います。

モモ:「今日の球太郎さんも、格好良かったです」

球太郎:うーん、そういう風に、面と向かって、直球で褒められるのには、いつまでたっても慣れません。「よしてくれよ」と、耳まで真っ赤になりながら、目を逸らします。
 

 「おっと、電話だ」
 着信を受けた球太郎は、二、三言葉を交わした後、珍しく、浮かない顔でモモの元に戻る。

 「どうしたのですか?」
 「仲間から連絡があったんだ。ほら、初めて会った時、モモに服を着せてくれた人」
 「ああ! あの方、好きです。優しいですものね」
 「モモのこと心配してたから、元気してるって言ったら喜んでた」

 良かったあ、と、ほんわかした微笑みを浮かべる様子につられて、つい、次の言葉が滑り出る。

 「もうひとりの仲間と、連絡が取れないって言うんだ。あの時、男がもうひとりいただろ」
 「ああ・・・。あの方、嫌いです。球太郎さんを、あんな風にからかうなんて」

 幾分大袈裟に口をとんがらせて見せるモモ。
 球太郎は、その時の「狼獣鬼」の行状を思い出し、顔をしかめる。
 「まあ、その・・・あいつはあれで、いいトコあるんだよ」
 「復讐の鬼女」も、「あいつはバカだが、不義理ではない筈だ」とコメントし、
 連絡のないことを不思議がっていた。

 「ごめんなさい、冗談です。球太郎さんのお仲間ですもの、いい人だって解ってます」
 ほんわか笑顔を曇らせて、本当に心配ですよね、とこぼす。
 気持ちを共有してもらえているように感じ、心が暖かくなる球太郎であった。

 

球太郎:その「狼獣鬼」と、よもや、あんな形で再会しようとは、その時の球太郎たちには知る由もなかった・・・(と、不穏なフラグを無闇に投げ込んでみます)。

 
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