Eternal Smile > Pandora 『Pandora』 第一幕
GM:あなたは、芹奈の夫であるマキシムを捜して、ニッポンの芹奈の潜伏先へ連れてきてほしいと頼まれました。そして、2人は今、黒塗りの高級車の中にいます。車載テレビでは、また、ニュースが流れています。
マルセル:そもそも、ニッポンテックの科研って時点で、信憑性は推して知るべし。 神崎:間違いなく科研の中に裏切り者がいるんだよね。情報だけ持って、他んトコヘ行っちゃうよ。 勇人:因みに、テクノロジー的には、クローンは造れるんだけどね。 GM:はい。今、勇人がとても大事なことを言いました。ニッポンテックの技術アクシオムなら、クローンは実現可能(*9)です。 神崎:ふーん。 勇人:ただ、一般化されている技術では全くないです。 GM:サイバー教皇領でも、理論上は可能なはずです。ただし、クローンを造るよりはむしろ、肉体を機械に置き換えて原罪をなくす、という方に向いているのが、サイバー教会の教義です。 勇人:じゃあ、隣のマキシムさんに、世間話っぽく、「理論上はできると聞いていますけど、どうなんでしょうね」 マキシム:「クローンはいるぞ。俺、斬ったぞ」 勇人:・・・・・。 GM:その通り。彼は、ニッポンテックのハイロード、No.3327のクローンのひとりをやっつけている経験者です。 マキシム:「お前、知らないのか?」 勇人:「知ってます知ってます。あの件ですよね。実際に、斬った人が言うんだから、間違いはないでしょう。でも、面白いですね。機会があれば、出資も考えなくはないんですが」 GM:と言っているうちに、車がマンションに到着します。 勇人:「ああ、マキシムさん、どうします? 途中で、花屋さんとかケーキ屋さんとか洋服屋さんとか、寄るルートは選べますけど、えーと、僕の言ってる意味、解りますか?(笑)世の中には貨幣というものがあって、そして、人に気持ちを届けるには、気持ちって目には見えませんから、何か、代わりの物を贈る、ということが発生するわけですね」 GM:これぞ、世界観ギャップ。 勇人:しばらく頑張った結果、結論は、「お花をもらって喜ばない人はいません」(笑) マキシム:「そうか! 花。花。何がいいんだ? 花って」 勇人:「そのアドバイスをするために、店員というものがいて、お給料をもらってるんです」って言って、店員さんに、「これこれこういう感じで、彼の奥様にバラを贈りたいんですけど、適当に見繕ってください。10万円ぐらい」 GM:持ちきれねえ! 神崎:10万円なら、胡蝶蘭とか買えるよ。 勇人:じゃあ、手持ちはこのぐらいの花束で、あとは、お家などに届けるってことで。 マキシム:「嵐王寺、お前いい奴だなー!」 勇人:「本人の気持ちが一番大事ですからね? とりあえずこれを持って、何も言わずに、はい、って渡せばいいんですよ。解りましたか?」 マキシム:「そうか!」 マルセル:運転手、肩、震わせてますけど(笑)。何だこいつら。 勇人:よし。これで大丈夫なはずです。あとは、あなたが一騎打ちして、何とかしてください。フォローだけは僕がしますから。 GM:玄関のドアが開きます。 勇人:ほらほら、とりあえず入って。 マキシム:「芹奈。花だ」 GM:ぷはっはっはっは!(笑) マルセル:セリナ。ディス・イズ・ア・フラワー。これは花です。中学1年生レベルです。 GM/芹奈:「見れば判るけど。・・・ありがと、嵐王寺総帥」 マキシム:全部見透かされた!(笑) 勇人:ニコッと笑って、「旦那さんに頼まれまして」 GM/芹奈:「そうだと思いましたわ」 勇人:「お熱いことです。いつかは僕もこんな暖かい家庭を築きたいな」 GM/芹奈:「中へどうぞ。夫を見つけてくださったこと、心より感謝いたします」 勇人:「ええ、まあ大変でした(遠い目)」 マキシム:「嵐王寺のやつがさ、俺が戦ってる時に、いきなり声をかけてくるんだよ、ビックリした」 勇人:「だって、ねえ。戦いが終わったら、どこかへ行きそうだったから」(笑) "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |