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TORGリプレイ

『Pandora』

 

Epilogue

 
 サイバー教会に魂を奪われ、囚われていた100人は、
 自由パリのレジスタンスに受け入れてもらえることとなる。

 100人救出の立役者のひとりである神崎は、
 壁に立てかけた『民衆を導く自由の女神』の絵を、静かに眺めていた。
 彼の足元には、すっかり従順になったドローン・ウルフが控えている。
 

マキシム:改めて神崎をねぎらう。「やったな、神崎」

神崎:「いや、さすがに、俺のポシビリティだけじゃダメだった」

GM:ふーっ、ふーっ!

勇人:敵だと思っています(笑)。

神崎:「よせ。こいつは敵じゃない」

GM:しゅん。尻尾を縮めて。

勇人:可愛い。

神崎:「みんながいたから、この絵は取り戻せたんだ。ただ、手に入ったのはいいが、こんな大きなもの(*27)を持って旅はできないし、それに、これは、やはりパリにあるべきだ」というわけで、レジスタンスのメンバーに言います。「是非、ルーブル美術館の、皆の見えるところに、掲げてください。この絵が、あるべきところにあることが、全ての希望に繋がるはずです」

勇人:「そうですね」

マルセル:「神崎、感謝する。これによって、恐らく、戦況は変わるぞ」

GM:偉業を語る判定をやっていいです。コアアースの人だから、〈説得〉に+2して振ってください。

神崎:難しいなー。〈説得〉、俺高くないのに。

GM:難易度は、ここにいる人の中で最も高い《知力》。《知力》が一番高いのは?

勇人:実は僕、12。

神崎:(コロコロ)9。ポシビリティ使います。(コロコロ)“貫禄”使ってちょうど20。

GM:お見事です。「あんたたちの物語を、未来永劫語るぜ!」

神崎:ぱん! と壁を叩いて、「この絵を見たら思い出してくれ。ラ・マルセイユーズ。革命の状態から、市民たちは、貴族制を破壊し、共和制というものをもたらし、自由と博愛を世界に伝えたんだ。それがフランスの精神だ。この絵は、間違いなく、あなたたちの未来に、同じ姿をもたらすだろう。だから、ジャン・マルローには負けるな!」

マキシム:おおー。

マルセル:静かに頷いてます。

神崎:と言った後、最後にですね、「マルセル。もう、許されたんじゃないか?」

GM:・・・・・。

マルセル:それに関しては首を横に振ります。「違うな。俺はここで、お前という男の介添人となって、このパリに希望をもたらすことができた。だが、俺の横を、いまだ、悲しみや痛みが通り過ぎていく。俺は、俺が歩む限り、俺の後ろに、悲しみや痛みを通さぬために、旅を続ける。それが俺の贖罪だ」

神崎:「そっか」と言ってから、「・・・馬鹿野郎!」と一発殴りましょうか。

マキシム:ああっ!

GM:殴った!

神崎:「お前はすごいことをしたんだ。それだけは、否定するな!」

マルセル:「俺に、何かを否定する権利などはない。そしてこれは、俺だけが成したものではない。俺が、肯定も否定もする必要はないだろう。全ては神が決めることだ。神が、ここまで導いてくれたのだから、つまり、神はそれを望み、それを許したということだろう」

神崎:「お前の全てが許されたわけじゃないが、それだけは、許された。今お前はそう言ったんだ」

マルセル:「悪いな。少しは解っただろう。俺も大概に頑固なんでな」と言った後、屈託無く笑います。

神崎:「へっ。(手を振って)なかなか、痛いじゃねーかよ」(笑)

マキシム:ははははは!

マルセル:《筋力》いくつでしたっけ。

神崎:《筋力》? 11。

マルセル:実は10なんで、近いガタイはしている。「今日は宴だ。パリの民よ、騒ぐといい」
 

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