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TORG往復書簡リプレイ

『Pandora's Box』

第一幕

 
シーン3

 
GM:『秩序を乱す咎人と認識。攻撃を開始する』天使は、掌から青白い炎を2つ出し、あなたとナオミに向けて発射します。さぁどうする?

球太郎:積極防御。そしてナオミさんをカバーリングします。元々ナオミさんを後ろ手にかばう宣言をしてたので、炎は2発とも向かってきますよね。2発とも受けきります。魔法抵抗なのか〈回避〉なのか、とにかくルールに沿った防御で!

GM:この炎は【アンビリーバーズ・ドゥーム】という奇跡で、防御技能は〈信教〉、なければ《精神力》の能力値です。信仰心が強ければ、害をはねのけられるわけです。

球太郎:球太郎の番になったら、天使生命体にホームラン・フルスイングです!「飛んでけやああっ!」

GM:あなたは青い炎を(やせ我慢で)耐えきり、次のラウンドに先手を取って天使をフルスイングします。ジャストミート! しましたが、装甲に阻まれます。装甲の繋ぎ目に、SFっぽく光が走っているのが見えます。さらに、天使は街頭モニターの中に消えてしまいます。

球太郎:撤退したんだと思い、「よっしゃあ!」とガッツポーズで見送ります。

GM:次の瞬間、2人を取り囲む教会警察の銃が火を噴きます。しかしあなたは行動ずみで積極防御不可!・・・お約束な展開でもいい?

球太郎:行動済みでカバーリングはできなくても、「伏せてっ!」と叫んでナオミさんを伏せさせ、その上に体ごと覆い被さって銃弾からかばおうとします。あわや球太郎、蜂の巣か? というところで、お約束熱烈希望!(笑)
 

 My Lord, please save me from bullets.

 短い祈りを捧げ、板金鎧に身を包んだ西洋人が球太郎とナオミの楯となる。
 穴だらけになったサーコートをばさっと脱ぎ捨て、名乗りを上げる。傷を受けた様子は全くない。
「ストームナイト、ディアン・オブロー。2人に手は、出させない」
 

球太郎:うおおお! めちゃめちゃかっこいいー!! 英語の祈りからの登場、そして名乗り! 痺れました!

GM:ありがとうございます。最初はマキシムに助太刀させようと思ったんですが、彼のど天然は再現できないので諦めました。
 

「ディアン・オブロー・・・この人が・・・」
 球太郎は一瞬、眩しいものを見るように目を細め、そして立ち上がる。
「野原球太郎です。助太刀すんません」
 

球太郎:ディ様(*3)に関しては、球太郎も「ディ様」呼びです。球太郎がディ様を知ったのはマキシム兄貴などの話を通じてであり、伝説的な活躍をしたストームナイトということで、憧れ(ファン目線ともいう)から入っていますので。マキシム兄貴との呼称の違いは、勿論、優劣なんかじゃなく、兄貴の場合はストームナイト本格的デビュー戦で一緒になった経緯から、いわゆる「刷り込み」的な意味で、親しみ度合が高いことによります。
 

「ディアン、ディアンだと?」「こいつが、あの・・・」
 教会警察の間に動揺が走る。しかしそれはほんの一瞬。銃口が再び球太郎たちに向く。
「どっちみち異端者だ。一緒に始末しちまおう」

「何の騒ぎだ」
 赤いコートの異端審問官らしき男が、サイバーレッグを引きずりながら歩いてくる。
「ここは俺に任せてもらおうか」
 威圧的に睨まれ、教会警察はすごすごと退散する。
「誰かの指図を受けないと動けない、哀れな連中だ。さて・・・」
 

球太郎:現れた異端審問官に、ただならぬ雰囲気を感じ、ディ様と並び立つようにバットを構え、戦闘体制を取ります!

GM:赤いコートの男は小さく溜息をつき、球太郎をサイバーアイで見据えます。「ディアン卿。後先考えずに飛び出すのは、貴公の悪い癖だ」

球太郎:えっ?

GM:どうやら教会警察への発言はハッタリだった模様です。「安心しろ。芹奈から、お前の話は聞いている」

ディアン:「オレたちは、球太郎を迎えに来た。会えて嬉しい」

球太郎:異端審問官が敵じゃないとわかり、ほっとします。「伝説の騎士、ディ様!! 俺こそ会えて光栄ですっ! マキシム兄貴から色々聞いててっ・・・」警戒感の緩みから、色々言い募ろうとするのを、はっと我に返って抑えます。そして、自分を見据える異端審問官の視線に気付き、そちらにも名乗ります。「野原球太郎です。大先輩を目の前にして(*4)あれですが、俺も、ストームナイトです」

ナオミ:「・・・ストーム、ナイト」

マルセル:「マルセル・バルボー。単なる、英雄の介添人だ」

GM:外見年齢は30代後半。義眼も義足も、かなり動きが鈍そうです。彼は「元異端審問官」。苛烈に異端者狩りを行っていた己への罰として、サイバーウェアの手入れを放棄しているのです。

球太郎:なんと、マルセルさんだったとは! そんなハード過ぎる背景があったとは・・・!

GM:一方、球太郎の言葉を反芻したナオミの瞳に、迷いの色が浮かんだことを、あなたはまだ知りません。

球太郎:確かに、ナオミさんへの目配りがお留守になったので、表情の変化には気付きませんでした。

GM:ここで第一幕終了です。次の5枚のカードのうち1枚と、“偉業”カードを差し上げます。任意のタイミングで「使います」と宣言してください。

球太郎:“偉業”くれるんですか! やったあ! 大切に使います!

GM:カードの候補は、困った時の“アイデア”。危険な時の“敵方失敗”。敵の動きを止められる“モノローグ”。安全に離脱が可能な“逃走”。何かと便利な“知人”。芹奈さんには“知人”カードなしで連絡が取れるとします。

球太郎:うーむ、全部欲しい! しかしここは“敵方失敗”を選びます!

 
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