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TORGリプレイ

『RELIVE』

 

第三幕

 
シーン6 What we should do
 

ディオルド:ここで、裏を取るために、“知人”を使いたいと思います。かつて私がいた部隊、全員が処分された中で、私ひとりだけが、このように生き延びられた。何故かというと、ニッポンテック出身の仲間が、手を回してくれて、私を救ってくれたからです。

一同:ああ、なるほどー。

ディオルド:今回の仕事を私に紹介してくれた仲介者は、彼です。私は彼から、「俺はここで事件の背景を調べるから、お前は飛び込んでみてくれ」と言われて動いています。

GM:利害関係で繋がっている仲間、って扱いでも構いませんか?

ディオルド:それでも構いません。できれば本性・善の方がいいんだけども。

GM:では、あなたを助けてくれて、情報をくれたのは、芭蕉という名前のエージェントです。

大悟:芭蕉かい!

シオン:すげー、大物だ大物。

GM:はい。いくつもの勢力に、名前が知られているけれども、正体は謎(*25)の凄腕エージェントです。もう一回確認で、どの辺りの事を知りたいか、言ってください。

ディオルド:えーと、あやめの思惑は想像ついてるんだよね。でも、あやめも思惑通りいかないことは判ってるんだろうし、ってことは、金輪とあやめの間で交わされた密約、及び、あやめがどの程度金輪を出し抜けているか。我々に足りないピースが知りたい。

GM:はい、解りました。(コロコロ)そうすると、芭蕉から入った連絡は、要約すると、『あやめは、御三家のひとつに属すると同時に、金輪と契約し、金輪に情報を流している、ダブルスパイである』と。
 

電話口で芭蕉は続ける。

『後継者の身柄を確保したという情報を、金輪に流すことによって、
 より高い地位を手に入れるというのが、基本的な契約内容のようだ。
 ただ、市中で噂されているM資金が、現実のものだとすると、
 金輪を脅かす可能性があるだけの資産なので、それを手に入れるチャンスがあるなら、
 ニッポンテックの人間であれば、勿論自らの野心に応じて夢を叶えることもあろう。
 あやめと金輪、どちらもどちらを出し抜こうとしているのは間違いないが、
 当然金輪の方に一日の長があると、私はみている』
 

ディオルド:ふむ。

ディ:M資金とは、何だ?

GM:旧日本軍の隠し財産。えーと、旧日本軍が、戦争の時に金塊を隠して、うんぬんかんぬんっていう噂があって、それを引き上げるためにお金が必要だから、私に融資してくれ、という詐欺が、市中で横行したのです。正直、眉唾モノですが、「そんなものはない」と証明をした者は誰もいないわけだから、人の数だけ夢はある、ということで。

大悟:「ある」という証明は結構簡単にできるけど、「ない」という証明はかなり難しいです。

GM:『しかし』と芭蕉は笑って、『その後継者と目される人間が、そういった存在になっていたとは驚きだ。素晴らしい情報をありがとう』(笑)・・・他に何か、やることがあれば。

ディ:女王陛下に報告しよう。「他のハイロードが、動くかもしれない。オレは、ユキの件が解決したら、すぐ海の底の調査を始めるので、しばらくの間、時間を稼いでください」

GM:そうすると、アーディネイ女王から、手紙が一通、【テレポート】で送られてくるワケなんですが、『名誉の神の名において、あなたの成すべきことを成してください。私はあなたを信じています』

シオン:テンプレートで返してきやがった!(笑)

GM:だってしょーがないじゃん!

ディオルド:ではその隣で、あやめの本当の目的が、我々の前で説明した通りの、心温まるものだったらいいなー、とユキを見ます。

大悟:ナイルヒーローとしては、その説を支持したいんですけど、裏街道を走り回ってた、秘密組織の裏切り者としては、どうしても疑わざるを得ません。

ディオルド:もしあやめが、我々の期待とは違う行動に出そうになったならば、(大悟を見て)ナイル出身のあなたにはあるじゃないですか! 悪い奴を良くする切り札が!

GM:そう。本性反転がな。

ディオルド:是非! 我々の望む未来を手に入れるために!

GM:ただですね、相手が本性ってものを持ってる状態でないと、反転できないので。

ディ:だから、ナイルに於いてやるか、ストーム戦闘で相手の〈リアリティ〉をナイルに変えてからやるしかない。

ディオルド:ちょっと厳しいな。

大悟:たまたま通りがかりのリアリティ爆弾(*26)が爆発するとかって。

ディ:そんなことあり得ないアルか?

GM:あり得ないアルよ!(笑)

ディオルド:なんて巧い誘導尋問だ!(笑)

GM:すごい、心地いい誘導尋問でしたよ。

大悟:“知人”カードがあれば何とか。

マッコイ:ウー・ハンを呼ぶのか。

シオン:まぁ、無理な話は置いておくとして、あやめを〈説得〉っていうのは、行動の選択肢としてあってもいいと思う。

GM:ということで、皆さん、どういう風なスタンスで、あやめとか、他の奴等と当たるか、っていうのを宣言してください。

ディ:簡単なのでオレから。オレは、ユキのことは、正直に話すつもりでいる。そして、ユキに対して、「ならば邪魔ね」と、あやめが銃を向けるようならば、命を賭けてユキを守る。

大悟:えー、隠し財産等に関してはノータッチ、どう使おうと関係ない。基本的にはユキちゃんが幸せに暮らせるかどうかっていう点が一番大事。あやめに関しては、できれば信じたいんですが、やっぱり疑いの目で見ざるを得ない。その場で臨機応変に対応するしかないでしょう。最悪の場合は、戦うことになるんじゃないかと思います。

ディオルド:では私の考え。ユキちゃんの、完全勝利の、幸せ方程式というのは、まずリビングランドに戻って、族長を続けられることだ。だけど、彼女の過去において交流のあった、あやめを放っておいては、彼女は幸せにはなれないと思う。それを考えると、あやめが不幸になって、ユキちゃんだけ幸せになるというのは、ちょっとあり得ない。だから、「あやめはユキが好きで、利害との間で揺れている」という状態ならば、我々で〈説得〉して、ユキの幸せを守る方向で動いてもらいたいと思う。それが一番、完全勝利の形かな。

大悟:なんだったら、あやめをストームナイト側に引きずり込むという手もある。

ディオルド:まあね。そこを目指して。

GM:動くわけですね。

ディ:さすがだなー。

シオン:ユキがリビングランドで幸せに暮らすというのが、私の中では前提になっているのだけども、あやめをまだ信用できていないので。

マッコイ:まあ信用しろっていう方が無理だ。

シオン:っていうかね、冒頭の登場が、いかにも信用ならなかったので。

ディオルド:金輪の監視があったからかもしれない。

シオン:それならば、今後何らかのアクションがあるはずだから、保留にしておくとして、今のところまだあやめの疑惑は消えていない、というスタンスかな。

マッコイ:えー、基本的には、シオンに、かなり近い。ただし、できれば中身はいいから潜水艦欲しいなーとか思った(笑)。

GM:レルムランナーだしなー。

ディ:それは、女王陛下に言ってくれ(笑)。

大悟:中身じゃなくて箱が欲しいと。それじゃ子どもとおんなじじゃないか!

シオン:財宝は要りません。ガワだけください。

GM:「な、何と無欲な」嘘です(笑)。

大悟:ヘタするとガワの方が高いかもしれんし。

GM:ではスタンスも決まったところで、ユキが皆さんに言います。「部族はちがうが、お前たちはストームナイト族の仲間だ」

ディオルド:ストームナイト族。

GM/ユキ:「うん。おしえてもらった」

マッコイ:誰だ、教えたのは。

GM:「どこかのレルムランナーが、そんなことをいっていた、むかし」(笑)説明に困ったらしく、「・・・うーんと、ストームナイト族ってことでどうです族長」「それでいい」

ディ:「(微笑んで)シュアらしいな」

GM/ユキ:「みんなは、むずかしい話をしていて、わたしにはよくわからないのだが、みんながわたしのことを心配してくれるのはよくわかる。だから、わたしはみんなの期待にこたえたいとおもう。部族をおもうのと同じくらい、みんなのことを大事におもっている。わたしもがんばるから、みんなはわたしをたすけてくれ」

シオン:俺も頑張る、お前も頑張れ! だな。

GM:と、ユキちゃんは、宣言をした後で、隅っこで、儀式を始めます。

一同:あーあ。

GM:ということで、「俺またこんな役」とか言いながら(笑)、やって来た傭兵クイン・セバスチャンに、留守を任せて、部族のみんなに別れを告げて、皆さんがニッポンに向けて出発したところで、第三幕終了です。

 
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