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TORGリプレイ

『RESCUE』

 

第一幕

 
シーン2 Struggle Tactics

 
 上空からだと一目瞭然。島は、ガレー船の大艦隊によって包囲されていた。
 シュアはヘリの機首をめぐらせ、リッダルホルメン教会の前の広場に着陸させる。
 

シュア:ヴァイキング、ばっちり来てますね。ヴィンランド・サガ(*3)参照って感じ。

GM:うん、今回の参考文献。で、広場には、すっ飛ばされて、手当てを受けている人とかがいるわけです。

セバス:じゃ、また扉を開けるか。がらがらがらがらー。

GM:そうすると、ホウキを持った女の子が駆け寄ってきます。

シュア:掃除好きか魔女かどちらかだね(笑)。場所が場所だけに。

GM:クリーム色のストレートヘアで、耳の横を細く三つ編みにしています。「み、皆さんは、誰ですか?!」

シュア:アイルの旗と、赤十字を出して、「ストームナイトです。救護に来ました!」

GM:「えっ、ストームナイトの方々なんですか!」

闇影:『左様! 我々こそ、正義の味方である。はっはっはっは!』

シュア:あ、もう分身しなくて大丈夫ですよ(笑)。

闇影:分身が一箇所にしゅーっと集まって、すたっと降ります。

GM:「え、えーと、その・・・」

シュア:「すいません、大軍勢では来てません(笑)。少数精鋭です。一応、救援物資も積んであるんで、搬出を手伝っていただければ、すぐ、医薬品だの食料品だの、出しますんで」

GM:「は、はいっ! 少し待っててくださいね!」と戻っていきます。

シュア:名前も名乗らずに、慌てんぼさんな人だなぁ。
 

しばらくして現れたのは、濃い茶色の髪とあごひげが印象的な、壮年の男。
「お待たせした。アーディネイ殿の許から来てくださったストームナイトの皆さんか?」
 

シュア:「はい、そうです!」

GM:彼の名前はアルフレド、島のストームナイトたちのリーダーです。「レシル、ありがとう。持ち場に戻りなさい」三つ編みの女の子は、ホウキを持ったまま傍にいたんですが、声を掛けられてはっと顔を上げます。〈手掛かり分析〉どうぞ。

闇影:(コロコロ)あ、10振り足しだ。何故こんな時に。(コロコロ)達成値21。

GM:間違いなくこの子は、やって来た怪しい奴を追い払おうとして、ホウキを持ち出してきた、うっかり屋さんだ、というのが解ります。

闇影:「ほう、貴公の武器はホウキか。なるほど。また珍しいものを武器にしたものだ」

シュア:「珍しさが服着て歩いてる人に言われてもなー」(笑)

闇影:「いや、使えるものは何でも使うのが戦闘の基本である」

シュア:「そんなガチな人じゃないと思う(笑)。ほら、レシルさんが困った顔してる」

セバス:「まあ、そんなことより、この島を撤退する話はどうなった?」

マキシム:「完全に包囲されてる感じだったからな」

闇影:「どのぐらい船を沈めればいい?」できるだろうな、こいつひとりで。

シュア:ある程度はね。ただ厳しいッスよ、やっぱり、数の暴力が。
 

「我々の中で、貴殿らのようなストームナイトは、私を入れて5人だ」
 アルフレドは一行を連れて教会の各所をめぐり、配置についている他の4人を紹介する。

 中世的な顔立ちの若い魔法使い、スヴィン。
 背が高く、剛毛の金髪を逆立てた戦士、トールズ。
 元地球人の女医、グレタ。
 そしてもうひとり、赤いマフラーをなびかせた、エマニエル(*4)。
 

セバス:(真顔で)何でいるんだよ。「坊っちゃま、何故こんなところに!」

シュア:あれあれー、こんなところに。

GM/エマニエル:「な、何を言っているのかな。僕の名前は、ミスターエルだよ」

闇影:ナイルヒーローですね。間違いない。

セバス:「坊っちゃま一体何をしてらっしゃるんですか、こんなところで」

GM:(“正体”カードを指差して)あなたには解ります。坊っちゃんです。

シュア:僕にも解りますよ!(笑)

闇影:「ふむ、少年。ここに、俺の予備のマスクがある」

GM/エマニエル:「有難い!」

シュア:ダメだ、それをかぶっちゃ! 俺は今日からドイツのヒーロー! になっちゃうから(笑)。

GM:フォォォー!

シュア:フォォォーは、ジャンプに載ってた、不思議な仮面のヒーロー(*5)!

闇影:赤地に、金色でインフィニティマーク(*6)とか。

シュア:それもダメ! しょうがないんで、サングラスを渡します。これを掛けていただければ、僕たちもオトナの対応をするのが楽になるんで。

セバス:「坊っちゃま、もういいですから」さすがにもう、開き直り始めました(笑)。「今日は一体何のために、ここにいらっしゃるのか、聞かせていただけますかのう」

GM/エマニエル:「正義の実践のために決まっているじゃないか、セバスチャン!」

セバス:「ほう、正義と。ここで何の正義を行うのですかのう?」

闇影:「何を言う。正義というのは、場所によるのではない。そこで困っている人がいるから行うものだ!」

GM/エマニエル:「素晴らしい! ここには、僕らだけでなく、数多くの人が残されている。彼らを無事に脱出させることこそ、僕の使命、そしてきみたちの使命だ!」

セバス:っていうか、ストームナイト以外もいるの? 一般兵?

GM:一般人、いますよ。いっぱい。

シュア:ストームナイトだけなら、自分たちで何とかなるはず。一般人の数はどれくらい? ヘリ一往復で輸送できる範囲であれば・・・。

GM:50人ぐらい。それだけの人数が、教会の中に今いると思ってください。

シュア:最低2回だな。ぎゅうぎゅうにして2回。

GM/アルフレド:「申し訳ない。私の計算では、一往復で足りると思っていたのだが、残っている人間を、島中つぶさに探してみたならば、これだけの数に膨れ上がってしまった」

シュア:「50人も残ってくれただけで、万々歳だよ」

GM:「しかし、どうする?」と、ディアン。

マキシム:「戦況はどうなんだ? ヴァイキングは、どんな奴らだ?」

GM/アルフレド:「状況は芳しくない」

セバス:っていうか、囲まれてるんでしょ? 突入してこないだけでしょ。

シュア:そうだね。遠巻きではあるけれども。

GM/ディアン:「であれば、シュアの、変わったドラゴンに乗れるだけ乗るか、シュアには悪いが、的になってもらうかだろう」

マキシム:的かよ!(笑)

シュア:「あー、いいよ、いいよ。全然いいよ。囮になるのは別に構わないんだけど・・・」

GM/ディアン:「そうだ、囮だ! すまない。言葉を間違えた」

シュア:「意味は通じてるからだいじょぶだよ。ドラゴンもツッコまないよ今更(笑)。ただほら、僕が囮になると、輸送力がなくなっちゃうのがネックだよね」

 
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