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TORGリプレイ

『RESCUE』

 

第二幕

 
シーン6 The Long Time Enemy

 
 エンドラクの月の4日、オックスフォード。
 ストームナイトの輪の中に、シュアが満面の笑みで駆けこんでくる。
「みんなー! ノーベル賞もらったよー!」
 

セバス:「ノーベル賞とは何じゃ?」

シュア:「この地球上でね、最も権威ある賞のひとつなんだよ」

セバス:「ほうー。確かに我々は色々やってきたからのう」

シュア:「でしょ? それが認められちゃったんだよ」

闇影:「私はそんなものをもらうようなことは何もしていないが」

シュア:「またまた、ご謙遜を!」

闇影:「いや、正義の味方として当たり前の行動を取っているだけだ」

シュア:ああ、さらに光る!(笑)

GM:トルウィンが、「こら、悪乗りもいい加減にしておけ」

シュア:「だって最初にトルウィン卿が僕をほら、ノーベル運転賞だとか言うから」(笑)

GM/トルウィン:「私のせいか?」

シュア:ってことで、説明を始めて、この段階で僕が舞い上がってることが良く解るはず。それ、貸してもらうって話ですよね、みたいな。

闇影:一通り聞いてから、私もさっきの話をする。「スヴィン殿が、ディアンに、我々の言葉を伝えてくれるそうだ」

セバス:ほうー。

シュア:それはいいね。

セバス:ところでさ、今からやるのって、潜入戦なんだよね。

シュア:はい。だから僕たちは、これから作戦会議する時、体よくマキシムをはぶらないといけないんです(笑)。

マキシム:ええーっ?!

GM:きみは、潜入とかダメだもんね。

セバス:わしも潜入苦手だよ。

GM:ううん、そういう意味じゃなくて、名誉に反する行為だから。

セバス:そういうことか。得意とか苦手とかじゃなくて。

マキシム:〈名誉〉持ちだからか。

闇影:移動中にコックピットの周りに集まって、話をするんだけど、マキシムだけは、相談の時には要らない子なんで・・・。

シュア:「ディのこと心配だよね? 剣とか振ってると気が紛れるよ?」

マキシム:「そうだな」

闇影:「今から気を張ってどうする! みんなで交代で休みを取ろうではないか」

シュア:「あ、うん。寝るといいと思うよ?」とか、手を変え品を変え。

マキシム:俺、馬鹿だからなー(笑)。
 

 程なく、ペラ・アーディネイ女王が、ストームナイトの許に現れる。
 

GM:約束した通り、アーディネイ女王は皆さんに魔法を掛けてくれます。

闇影:はいはい。どんな魔法を?

GM:【フラワーズ・オブ・フラストレーション】(消滅の花吹雪)。魔法の破壊力を吸収して花びらに変え、ダメージを減らします。

シュア:すっげぇ可憐な魔法。ファイアーボールが飛んできた。花びらとともに消滅、みたいな。

マキシム:その効果は、どれぐらい続くの?

GM:発動するまで。誰かにやばい魔法が飛んできた時、使う、って宣言すると、1回だけ発動してダメージが減ります。魔法限定の“敵方失敗”だと思ってください。

シュア:人対象じゃなくて、僕らが乗ってるヘリに、ファイアーボールが飛んできた、っていう場合でも大丈夫ですか?

GM:はい。

マキシム:すごいね。やっぱ女王連れてくことにする?(笑)

シュア:アイル最強の魔法使いのひとりですからね。ただ、実は今迷ってて、女王陛下は無理でも、できれば、連れていきたい人が。

GM:誰かいるの?

シュア:トルウィン卿。

マキシム:おおっ!

シュア:設定的に、すっごいユーソリオンと因縁があるんで。ユーソリオンは昔、『トルウィン・タンクレッドがお前を殺すだろう』って予言を受けて、侵略した時にトルウィン卿を真っ先に殺したんです。

セバス:ほうー。

シュア:よし、これで俺は殺されないぞ、って安心してたら、トルウィン卿が地球人に転生してきたんで、今度こそやばい! って思ってるはずなんです。

GM:なるほど、それは面白いですね。解りました。〈説得〉に成功すれば、トルウィンは一緒に来てくれます。そして、トルウィンの姿をユーソリオンが目にしている間、ユーソリオンは、萎縮(*18)します。

シュア:よし! 萎縮までしてもらえるんだったら、大ラッキーです。

GM:ということで、誰かトルウィンを口説いてください。

マキシム:じゃあ、俺が。「トルウィン。頼みがある。これから俺たちは、ディアン・オブローを助けに行く。そのために力を貸してほしい」

セバス:直球だなー。

闇影:マキシムに搦め手なんて、誰も期待してないから。

GM:「ユーソリオンを倒しに行く」じゃないんだね。

マキシム:うん。俺だったら多分、ディアンを助けに行くって言い方をすると思う。

GM:なんつーか、ヒロイン冥利に尽きるねぇ。

シュア:ヒロイン助けるばっかりじゃなくて、たまにはヒロイン役もやってみたい、と(笑)。もう、欲張りさんなんだからディは!

セバス:わしも言おうか。「貴女とユーソリオン卿の因縁から考えますと、貴女がいてくださるだけでも、我々としては心強い。もしよろしければ、戦いに立ち会ってはもらえませんかのう」

闇影:サポートします。腕組みして頷いて、「うむ!」

GM:あ、そうですね。難易度8の〈説得〉に成功すれば、マキシムの判定に、人数分のボーナス、+2がつきます。

セバス:(コロコロ)ポシ使うわ。(コロコロ)〈説得〉21。

闇影:(コロコロ)10、振り足し。(コロコロ)〈説得〉16で成功です。

マキシム:(コロコロ)10、振り足し。(コロコロ)20、振り足し!(コロコロ)27。

GM:みんな、ダイス目良くなってきたなー。

マキシム:12+9+2で、〈説得〉23。

GM:トルウィンは、「ユーソリオンか・・・!」と、感情を高ぶらせ、「それは私からも是非お願いしたい」

シュア:よっしゃ!

GM/トルウィン:「陛下、申し訳ございません。お傍を離れることをお許しください」

セバス:「その間は、我が家の坊っちゃまがここを守りますので、問題ございません」

GM:「セバスチャン?!」非難するような声が上がってますが。

セバス:横目で「やりますよね?」みたいな。〈威圧〉しようか俺。(コロコロ)こういう時に限っていい目が出るんだよねー。23で抵抗できるもんならしてみろ(笑)。

マキシム:すっげー。

GM:無理無理。「解ったよセバスチャン。ここで彼女をお守りすることが、僕の、ノブレス・オブリージュなんだね!」

セバス:「さすがは坊っちゃま」
 

「ストームナイトたちに、光の神のご加護がありますように」
 凛と響くアーディネイ女王の声が、祈りのように戦士たちを包み込む。いよいよ、出立のとき。
 

GM:では、見送りの人たちに、何か言うことがあれば、言って乗っていってください。

セバス:はーい。とりあえず坊っちゃまに、「後は頼みましたぞ」

GM/エマニエル:「きみも貴族なのだから、約束を違えてはいけないよ。必ず僕のもとに帰ってくるように」

セバス:「勿論でございます」

マキシム:俺はアーディネイ女王に、「これから、ユーソリオンを倒してきます」と、騎士風の礼をして、それから、見送りに来てるだろうから、芹奈を・・・。

GM:来てるか?

セバス:いないだろ。

シュア:少なくとも、見える場所にはいないでしょうね。

闇影:樹の向こう側とか。で、何故か闇影だけがそれに気付くんですよ。「うむ」目だけ笑って、黙って頷いて、そのままヘリに乗り込む。

GM:後ろにスヴィンも続くよ。

マキシム:じゃあ、見送りの人たちの方に、目配せをしてから、乗り込みます。

シュア:僕はですね、皆さんに一通りあいさつをした後、満面の笑みで、超嬉しそうに乗り込んで、「行くぜスカイウォーカー。ストームナイトになってン年。遂にこの時が来たぜ。ハイロードだー! 燃えてきたぜー!」

闇影:どっからともなく音楽が流れてきて、ちゃーちゃっちゃっちゃっちゃーちゃーちゃーちゃー♪

GM:ヘリがその中を飛んでいく、といったところで、第二幕終了です。

 
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