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TORGリプレイ

『REWRITE』

 

第三幕

 
シーン3 赤き龍の飛翔
 

アーサーはふらふらとトラックを降り、階段の下に立つ。
身体と気持ちはシャトルへと急ぎたがっている様子だが、
彼はそれに抗うように、ストームナイトの方へ振り向く。
 

GM:「ここまで付き合ってくれて、ありがとう。この先は、自分一人でいい。だから、ここで、お別れだ。・・・君たちの、未来に・・・」と言いながら、アーサーはすごく苦しそうに、でっかい階段を上っていこうとします。

ディアン:「よくない!」手を掴む。

GM:では、はい、掴まれますね。

ディアン:「アーサー。オレは言った。アーサーが拒んでも、オレは、ついて行くと。そして、理由も言わずに、行ってしまったら、残されるユウイチ、光、マキシミリアン、みんなどうなる!」

GM:そうすると、彼は、「君たちは、君たちのままであればいい」と言うと、頭を振って「僕はそんなことはしない!」と叫んで、何とか手を振り払おうとします。

ユウイチ:?

:「最後に、仲間として聞かせてくれ。お前は一体、何をするつもりだ」

GM:では、手が離れそうな状態、二、三歩階段を上ったところで、彼は言います。
 

リライト
「世界を、書き直す!」

 
マキシム:書き直す・・・?

ユウイチ:なるほど、そういうことか。教授たちはどういう反応するかな。

GM:教授はですね、「む?」と身を乗り出します。ジョシュは、何か、楽しくてたまらないという顔をしながら、あなたたちを見ています。で、ディはどうします? 粘ります?

ディアン:勿論、引き留めたい。けど・・・。

ユウイチ:そしたら先におれが訊こう。「書き直すということは、全てがやり直される、昔に戻るということなのか?」

GM:頷きます。

ユウイチ:「それは、おれたちが持ってた力も、全てなくなると。今まであった出来事全てがなくなる、ということなのか?」

:書き直すって言っても、自分の都合のいいように書き換えるかもしんないしな。

GM:アーサーはそれには答えずに、頭を押さえつつ、「君たちは、君たちの世界で、幸せになってくれ。争いなんて起こらない、いや、起きたとしてもその世界の中だけの争いで収まる筈だ」と言ったところで、また苦しそうに、「僕はそんなことはしないと言っているだろう!」

:二重人格か?

GM:誰かが、いちいち呼び掛けているような感じですね。

ユウイチ:だったら、「それはお前の意志なのか、アーサー? お前自身の意志で、行動しようとしているのか? それとも・・・」

GM:そうすると彼は、片手はまだディが掴んでいるので、もう片方の手を胸に当てて、「一番大事なものは、まだ思い出せていない。でも、僕は、僕の意志でそれをするんだ。みんなのためにも、そうしなきゃいけないんだ!」

ユウイチ:「では何故、同時に『そんなことはしない』と否定するんだ?」

GM:といったところで、皆さん、〈発見〉を。

:(コロコロ)はい、意味がない。

ディアン:(コロコロ)3だ。ユウイチ、任せた。

マキシム:(コロコロ)うん、任せた。

ユウイチ:(コロコロ)18。“アクション”で行動達成値に足しといた方がいいか。21。

GM:21なら気づくな。シャトル運搬用のトレーラーの中から、真っ赤な姿をした男が出てきて、二挺拳銃で、あなたたちの足元を撃ちまくります。他のみんなは気づいていません。アーサーと話しているのに夢中になって。

ユウイチ:あらー? もしかしてこれ、見知った顔?

GM:見知った顔、なんじゃないッスかねぇ(笑顔)。

リリアン:ま、そんなことやるヤツは、世の中にひとりしかいねぇ。

ユウイチ:なら、やることはひとつだ。「みんな、避けろ!」と言って、おれは、アーサーに飛びついて庇う。

GM:でも射線としては、君たちがアーサーと離れるように足元を撃つよ。

ユウイチ:なら仕方ないから、飛んで避けよう。

GM:では、みんなが飛んだ瞬間、ががががっと、足元が撃ち抜かれて、気がつくと階段の手すりの上に、真っ赤な龍の中国道着を着た、赤い髪の、ツンツン頭の男が立っています。二挺拳銃持って。

ディアン:そんな格好してるストームナイトはひとりしかいない。

GM:「(スタッと着地して)事情の方はよく判らねぇが、男が決意を決めて行こうってんだから、行かせてやったらどうだい?」知ってる人は知っている、ロン・ウー(*18)くんです。形としては、ロンがアーサーを庇うような立ち位置になります。で、ロンは彼に対して、「・・・行け」という風に、指示を出します。

ディアン:「アーサー!」

GM:アーサーは、振り返らずに、走っていきます。

ディアン:オレ、アーサーを追いかけたい。ロン・ウーの脇を駆け抜けて。

マキシム:じゃあ、俺が道を開けよう。「行け、ディアン!」

ユウイチ:行け! おれたちがロンを押さえよう。

GM:では勝負になります。こちらは邪魔する人たちに対して、奥義・龍飛翔(*19)。

:俺は何もしないで待機。

GM:(コロコロ)10。(コロコロ)ポシビリティを使います。

マキシム:マジかよ! 打ち消します。

GM:龍飛翔の達成値は、29、27、25。

ディアン:〈間合い〉で25だと、くそっ、逆転負け入る。

マキシム:ディアンの分も、庇って積極防御ってのはできないのかな。

GM:えーと、誰かひとりが受ける、っていうのはちょっとできないです。僕は3人相手にやってるんで。誰かが“敵方失敗”出して無効化するとか、“緊急行動”で、誰かが入って妨害するとかいうのがお勧めです。

マキシム:あー、持ってねぇ。

ユウイチ:持ってないなあ。

GM:であれば、ロン・ウーは3人を止めます。

マキシム:しょうがねぇ・・・。

リリアン:さー、そろそろリリアン大暴れするか?

GM:そうですね、キュイーーンと移動中ですね。因みにものすごい速度で移動してます。

リリアン:うん。ものすごい速度で移動してるんだろうけど、ちゃーんとその間に、どうせあいつらのことだから、マル秘って書いてその辺に放ったらかしにしてある、重要機密書類を読んで、何が起ころうとしてるのかを調べてるよ。リリアンは。

GM:解りました。い、いい視点でした。ありがとうございました(笑)。あーそうかー、気づかれたかー。ごめんなさい、その内容に関しては、「ま、まさかそんなことがー!」で、次のシーンまで待ってもらっていいですか?

リリアン:いや、まさかそんなことが、と言うよりも、むしろ「ふーん。ま、こんなモンなのね」

GM:あとは、前方のスクリーンに、基地で車が5台クラッシュして煙が上がってて、みんながそういう状況になってる、というのが、少しだけ映し出されました。どこかで誰かがカメラで映しています。

リリアン:そしたらね、「ソレイユ、あなた、パラシュートって使い方判る? 脱出用のやつ」

ソレイユ:「ええ。かんたんですよねー、こんなの。せおってひっぱるだけですから、だれでもわかりますよねー!」

GM:バーバリアンでも判りますよー(笑)。

リリアン:「それでこそあたしの妹。そしたら、うーんそうね、あの群衆の辺りに落としてあげるから、しっかり開くのよ」

ソレイユ:「え? あのぅ、おねーさん、おちてから、ソレイユは、どうなる、んです、か、うわーーー!」(笑)

リリアン:「それは大丈夫だから」ポチッとな。

ユウイチ:「うわーーー!」ぼふっ。落とされた。

ディアン:ひどい。

リリアン:で、「さーて」と言いながら、リリアンもパラシュートを着けましょう。

ユウイチ:あ、因みにリリアンが見た資料には、アーサーの正体って、載ってるんだよね。

GM:うん。一式。

リリアン:おそらくは、惚れた女のことで、悩んでる男を、こう、イッヒッヒッヒって改造しちゃって、二重人格を植え付けちゃって、何か、因果律を動かすようなことをしようとしているお馬鹿さんがいるわけですよ。

ユウイチ:ってことでいいのかな?

GM:まあ、推理としてはアリですね。では、にらみ合いになったところで、戦闘開始です。

 
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