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TORGリプレイ

『REWRITE』

 

第三幕

 
シーン4 友のために(承前)
(ラウンド進行=戦闘シーン  1/2
 

 
2ラウンド目

GM:悪役先攻、活力、ヒーロー後攻、推奨行動は〈トリック〉/〈威嚇〉。ではロン・ウーは、もう1回、5人に対して、龍飛翔。(コロコロ)ポシビリティ使います。

マキシム:またかよ、龍飛翔!

ユウイチディアン:打ち消します。

リリアン:消さなくていいよ。“敵方失敗”使うから。

GM:では失敗しました。

リリアン:演出的にね、こっちに突っ込んでくるんでしょ? それをね、あっさりひょいとかわして、そのまんま、さっきのマル秘って書いた紙を、ぺしっと顔に叩きつけてやる。

GM:ぴしっと受け取ってみる。

:で、読めと。

GM:「なんで今」みたいな目をするけど。

:じゃあ、それを読ませる方向で誘導するか。「リ、リリアン! 今の紙は、一体・・・?」

リリアン:「それも読めないぐらい、心に余裕がなくって? ロン・ウー」

:「一体どういうことなんだ、リリアン?」ってことで、リリアンの解説込みで、ゲームマスターから説明してもらおう。

GM:はいはい、ありがとうございます(笑)。この辺は処理的に早くするために読み上げますが、簡単に言うと、『アーサー・リゲルという男が、ナイル帝国から、とある、重要な、マッドサイエンスの装置を、盗み出した』とあります。『その装置は、非常に強力なため、通常の手段では取り返すことは困難であろうが、利点としては、彼がひとりであるということが挙げられる』というわけで、いつも通り人員をたっぷり配置したので頑張って取ってこい、と(笑)。

リリアン:で、何を起こす物かも書いてあるの?

GM:『それは、使い方によっては、世界を、滅ぼす可能性がある。ただし、未完成の装置につき、動作が不安定で、バックファイアも大きいと推測される』と。形としては、時計のような外観をしていて、どこかに埋め込んで、使う、という風にあります。

マキシム:でも、そのマッドサイエンスとスペースシャトルってどう関わるんだ?

GM:あとは、この道具を使う時の注意。『周囲に、障害物が存在しないことを充分に確認すること。現在の自分の位置と、移動先の自分の位置を慎重に確認すること』という風に、書いてあります。

:あっ、はいはいはい。時計じゃあない。空間移動、若しくは、時間を止めての移動だ。

GM:また、使用については、莫大なエネルギーが必要となるのでー。

:それは恐らく、スペースシャトルのエネルギー。

ディアン:・・・! 止めよう、アーサーを。

マキシム:うん。だって飛ばれたら、絶対追えなくなっちゃうし。

ディアン:いや、違う。膨大なエネルギーでしょ? 膨大なポシビリティ・エネルギー。多分、電池は彼自身だ。

一同:(絶句)

GM:わかっちゃったなー。

リリアン:どちらにせよ、空には行かせんよ。

GM:ではリリアン。〈説得〉で、振ってもらえますか。

リリアン:えっ、ロン・ウーを〈説得〉する必要あるの?

GM:〈説得〉というか、〈挑発〉とか〈トリック〉とかでもいいんですけど。

:とりあえず、ロン・ウーを無力化すればいいんだね。

リリアン:そしたら、見せ場宣言しよう。全部出しちゃって、「さあ、ロン・ウー。貴方ほどの人間が、何が正しくて何が間違っているか、判らないなんてことはないでしょ? 時間軸をずらそうなんて人間は、さっさと改めるに限るわ。さあ、行くわよ!」って言って、有無を言わさない睨みに、〈威圧〉を込める。

:おぉー。

リリアン:(コロコロ)おやー? 7だけども、ポシビリティ使います。

GM:はい、どうぞ。

リリアン:(コロコロ)15、22。

ユウイチ:“ドラマ”出してるけど、使う?

リリアン:じゃあ、“奮起”と交換してもらって、“ドラマ”を使います。(コロコロ)39。うーんと、とりあえず、+11に基本値14で、マインド・ブースターで《知力》が3上がってるから、28と言って〈威圧〉してみる。

ディアン:カードは?

リリアン:あっ、ゴメン、28に、“ひらめき”2枚足して、34だね。

GM:ぎゃふーん! 因みに、マスターから言っておくと、「ロン・ウーに対して、真実を伝えること」というのが、〈説得〉する行為が可能になる条件だったので、先に行動してもらいました。変則的ですがごめんなさい。

ユウイチ:なるほど。

GM:(計算して)ん! そうすると彼は、あなたの言っていることには納得しているんですけど、演出として、時計を見て、「予定時間になった。契約切れだ。あいつからは、この時間まで、お前たちを留めておけばいいと言われていた」

ユウイチ:てことは、ヤバくない? 上。

リリアン:「まったく、相変わらずね。じゃあ、この後は自由ってことでしょ?」

GM/ロン・ウー:「俺も、お前たちと一緒にあいつを止めてやる。あいつを守るのが、俺の仕事だからな」

マキシム:おぉーっ! いいヤツじゃん!

GM:と言ったところで、さっきのUFOがブァーッっと突っ込んできて、この後、シャトルにぶつかって、シャトルが飛べなくなるな、とみんなが思った、その瞬間に、時間が止まります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

:・・・きたな。

ユウイチ:あれ? おれらも止まっちゃう?

GM:全てが止まります。

ユウイチ:げ。思考はできるってこと?

GM:今までは時間が止まっていることを認識しなかったんですけど、何故か、認識できます。で、あの時アーサーはきっとこうしたんだろうなってのが、多分組み立てられると思うんですけど。シーサーペントの時は、時間を止めて、空間を歪めつつ、自分でぶった斬り・・・。

:ロケットランチャーは、弾が止まってる間に方向を変えて、あと検問の時は、車から降りて急いで門を開けて(笑)。割といいヤツだな。

GM:勿論! みんなを守りたかったから!(笑)そして、階段から、アーサーが降りてきます。彼はあなたたちが意識を持っているとは思っていないらしくて、上を見ながら、こういう風に呟きます。
 

「ごめん。このまま行くと、書き換えることができなくなる。
 ・・・僕は、君たちと、本当にお別れをしなくちゃいけない」

ボロボロになった剣を抜き放ち、ゆっくりゆっくり、アーサーは5人に近づく。
少し歩みを進めるごとに、装置のバックファイアで足元はふらつき、
髪の毛がみるみる白くなっていく。
とはいえ、たとえ体力を消耗していても、止まった時の中で人を殺すのは、
寝ている人間を包丁で刺すのと同じくらい、雑作もないこと。

「謝ってすむことじゃない。でも、僕には、取り返したい未来があるんだ」
 

:「残念だけど、取り返せる未来はないよ。そして、未来は取り返すんじゃない。作っていくものなんだ」
 

光の切なる想いも、時が止まっていて空気が震えないため、
言葉として発せられることはない。
 

GM:そしてここで、あなたたちの、生命は、アーサーによって、奪われます。

一同:!!
 

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