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TORGリプレイ

『REWRITE』

 

第三幕

 
シーン5 彼らの選んだ未来(その3)
 

「私が長い間敵対してきた、ストームナイトというのは、このような存在だったか。
 あまり面白くないな。これならウー・ハン程度の遊び相手が丁度良かろう」

誰に聞かせるでもなく、嘲るように呟くDr.メビウス。
ストームナイトの瞳に、決意の光が宿る。
 

リリアン:うん。俺としてはやることはひとつなんだが、果たして他の人を巻き込んでいいのか。

ユウイチ:では、どうするんだい。言ってみ?

リリアン:この傷ついた身体のまま、階段を駆け上がって、俺があいつを止めてみせる。

ディアン:・・・・・。

リリアン:「俺は今この時間を生きなければならない、その義務があるからだ。それに歯向かうんだったら、あの裸パンツだろうが、お前らだろうが」

GM:裸パンツって言わないの!(笑)メビウスって言いなさい。

リリアン:いや、敢えてそうやって挑発的なことを言って、ヤツの歓心を買おうとしてるから。

ユウイチ:「・・・そうだった。おれたちいつも、そういう風にやってきたんだった」と言って、笑って立ち上がってみましょうか。「いつも前のめりに進んでたんだしな」

リリアン:やること一緒だ!

GM:では二人立ち上がって。

リリアン:光はどうする?

:リライトは断る。

GM:はい。ではメビウスの誘いは受けない。

:とりあえず、友の為には命捨ててもいいかなー、ぐらいのことを思ってる。

リリアン:じゃあ、突き進むんじゃん、あんたも。立ち上がんな。

ディアン:「オレは、まだ、生きている。生きている限り、命を賭けることを、恐れはしない」

GM:なるほどね。

マキシム:俺は・・・。

ユウイチ:ゴメン、思いきし巻き込んだね。

マキシム:「世界が変わっちまってから、俺も、俺の女房も、辛い宿命を背負っちまった。本来ならば、俺はここで、お前の提案を受け入れて、元の、幸せな世界に戻りたいと願うのが筋なんだろうな。でもなぁ、お前のその言い方、気に食わねぇよ。俺は、この辛い宿命の中で培った、仲間たちを失うってのは、どうしてもできねぇ」
 

――ひとり、またひとり、
5人のストームナイトは、力の入らない足に渾身の力を込めてゆっくりと立ち上がる。
その様を見下ろしながら、Dr.メビウスが最後にひとつ問う。
 

GM/メビウス:「では、お前達は、アーサーがうまくいったとするならば、平和な世界がそれぞれ手に入り、戦争は回避されると思うが、全ての人々の幸せと、お前達自身の平穏な暮らし、それを、要らないと言うのだな?」

ユウイチ:「今あるおれが、全てだから」

ディアン:「これから勝ち取ればいいことだ」

GM:「ほう! 面白い!」と言って、先を促します。

ユウイチ:面白いって言ってくれたんだ。

リリアン:そしたら、無理矢理にでも階段を上りながら、わざとこう、挑発的に首を振りながら、「じゃあな、裸パンツ。俺は生きてお前に絶対会いに行く。その時まで、お前も死ぬんじゃねーぞ」

GM:そうすると、皆が、ゆっくり歩いて行くのを、彼は全く邪魔しません。「面白い。これから先も私に敵対し続け、最後に勝利する、ということだな?」

リリアン:「当たりめーだろ?」

ディアン:「オレたちは、ストームナイトだ。不可能を可能にするのが、ストームナイト」

GM:それを聞くと、振り返って、「私はハイロード、ファラオであるDr.メビウスだ。私はお前達の可能を不可能にするために生きている! そして、ひとつ言っておこう。死ぬわけはない。私は不死のファラオだ! 認識を改めたまえ」

リリアン:「そうかいそうかい。じゃあ、滅ぼしてやるよ!」

GM/メビウス:「行くがよい。少しだけ、お前達に時間をやろう。お前達が失敗したら、私がすべてを処理してやる。安心して、行ってくるがいい!」

ユウイチ:それに対しては、逆に、おれも言うよ。「安心しろ。お前さんの出番は存在しない。必ずな」

GM:彼は高らかに笑いながら、「いや、面白い、たまには外に出てみるものだ」と。あと、そうだ、UFOがシャトルに当たりそうだったのを、「サービスだ」と言って、彼がふっと手をやると、ビームが出て(笑)。

:破壊光線が。

GM:ボーン、と消し飛ばしてくれます。

リリアン:「ありがとよ、それは恩に着とくぜ」

ユウイチ:はーい、今のうちに【ヒーリング】かけてくださーい。

ディアン:心配になってきた。1点ポシビリティ払って、バブル張ってから振ります(笑)。

GM:そうですね、その方が安全だと思います。

ディアン:(コロコロ)ほら、1が出た。

ユウイチ:“やり直し”交換しよう。「何やってるんだか・・・」
 

ダイス目に冷や汗をかきながらも、ディアンの奇跡で5人は傷を治す。
 

GM:そして皆、決意を持って階段を駆け上がり、リライトされるであろう未来を、起こさないようにさらにリライトしに行きます。第三幕終了です。
 


幕間

 
ディアン:やばい、オレ、メビウスにケンカ売っちゃった。

ユウイチ:おめでとう。あなたも喧嘩売りの一人だ。

リリアン:っていうか、ダメ、リリアンを漢にした時点で、既に、メビウスと、さっきのひ弱ちゃんは、お仕置き対象だから(笑)。さらに、そのことをバラしたりすると、みんなもプレイヤーズコールの〈威圧〉によって、下僕にされるから。

ユウイチ:では、階段上ってる段階で、話をしよう。「いいのか? その姿で」

リリアン:「心配要らん。あのバカを止めるには、この格好の方がいい」

ユウイチ:「・・・解った。内緒にしとく」

リリアン:「いいか、俺が何をやっても止めるな」と一言だけ言って、ギロッと〈威圧〉しておこう。なんなら達成値言うよ。

ユウイチ:それはスルーして、ニヤリと笑ってみようか。珍しく悪党っぽく。「止めはしないが、殺すのだけは勘弁してやってくれ。やはり、関わった人間だからな。勝手に死なれるのは心苦しい」

リリアン:「それは心配要らんさ。奴は殺す価値もない」

ユウイチ:「ま、自分の道を改めて見つけてもらおうじゃないか」てことでね、心臓の辺をきつく縛って。

ディアン:「ユウイチ、大丈夫か?」肩を貸す。

ユウイチ:「いや大丈夫。あとリリアン。あの子の前に出る前に、どこかで着替えないとヤバいよな」

GM:そうすると隅っこの方で、「僕はミシェルお兄さんではありません」って人が(笑)。

ソレイユ:「ミシェルおにーさん! こんなところであえるなんて!」

GM/ロン・ウー:「(棒読み)知りません、知りません。他人の空似です。僕はロン・ウーでもありません」(笑)

ソレイユ:「えぇー? だって、こんなふくそうをするひとは、ロンおにーさんしか、しりません」

GM/ロン・ウー:「違います。世界には3人ぐらい似た人がいるんです」

ソレイユ:「よのなかに、3にんおなじヤツがいてたまるか、ってだれかがいってました」

GM/ロン・ウー:「それを言ったのは、ロン・ウーさんで、僕ではありません」(笑)

ユウイチ:「ロン・ウー。そういえばさ、教皇領のどこかの収容所が、破壊された(*22)という話を聞いたんだけど」

GM/ロン・ウー:「そんな、一文にもならないことをする人は、僕は知りません。ただでもない銃弾バンバンばら撒いて、怪我をして帰ってきたバカは、知りません」(笑)

リリアン:もう、何だろう、冷や汗かきまくり?

GM/ロン・ウー:「ステンドグラスで全身傷だらけにして、痛いとか、後で言ってたらしいですが知りません。あとですね、僕はロン・ウーでもなくて、あなたたちに何の借りもないんですが、この後、不遜な奴が妨害とかしてこないように、僕はここで残ろうと思うんですよ。いや、偶然なんですけどね。まあ、何て言うんですか、色々事情があったとはいえ君たちの邪魔をしたことを、別に気にしていないわけじゃ・・・いや、気にしてませんけどね」

リリアン:そしたら、肩をポンと叩いて、「あと、言ったら殺すからな?」

GM:「な、何ですか、僕は何も知りませんよ。貰うものさえ貰えれば」裏でこうやってる(指を丸めてお金のポーズ)。

リリアン:「いい子いい子」

ディアン:「ロン・ウー、ここは、任せた。アーサーは・・・」

GM:「ああ、任せた」あと、教授がですね、「わっ、わしの助手が女になってる! 女になってるっていうか、わしの助手のお腹に穴が空いてる!」

マキシム:今更気付くかよ!

GM/ロン・ウー:「おっさん、来い来い。じゃあ、よく解らないし、僕はミシェルお兄さんでもないが、ソレイユという奴を護ってやろう」

ユウイチ:「そういえば、ミシェルお兄さんは、どうだったんだい? 結局は」

GM/ロン・ウー:「・・・色々あった」

ユウイチ:「だって、未だに迎えに来ないということは、まだ何かあるのか」

GM/ロン・ウー:「知らない。優秀な探偵が探すだろう」(笑)

ユウイチ:(リリアンに)優秀な探偵!

マキシム:なんか可哀想になってきた。

GM:「いや、いいの。ちょっと悪役でいいカッコしたから、このぐらいはしょうがない。反作用みたいなもんだ」そうすると、遠くの方でやっぱり、ウー・ハンの軍勢みたいのが、色々出てくるんで、「早く行け」的なリアクションをして。

マキシム:今は要するに、メビウスが動けるようにしてくれたってことでしょ?

GM:そうですよ。装置がないのに時間停止を解除したっていう。すごいんですよ。天才となんとかは紙一重ですけど。ということで、一旦休憩してから、ラストのバトルに切り替えましょう。

 
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