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TORGリプレイ

『Samurai Overdrive!』

 

第一幕

 
シーン2 新たなる任務

 
ゲームマスター(以下GM):ユーソリオンを倒したメンバーである、闇影、マキシム、ディアン(*1)。3人に縁が深く、有能なストームナイトということで、声が掛かった、ユウイチとリリアン(*2)。皆さんは、アイルの王宮に集められています。

リリアン:有能な、っていうか、放し飼いにできないんじゃなくって?

GM:そういう話もある(笑)。王宮には、各地で闇の四天王が大暴れし始めた、というニュースが伝わってきています。ただ、相手のリーダーがいなくなったのは事実だから、光の軍は今、押せ押せムードです。そんな中、前線で指揮を執っているはずのトルウィン・タンクレッドが、時間を作って皆さんのところへやって来ます。
 

「陛下は、この機会に、国外へ目を向けたいと考えておられる」
 赤毛の女騎士トルウィンは、そう言って一通の封書を取り出す。
「実は、ニッポンから、招待状が届いたのだ」
 

GM:要約すると、『この度はおめでとうございます。つきましては、これまでの戦費及び今後の戦費を賄うために、色々と支援をしたいのですが、何名か、高名なストームナイトを派遣してはいただけないでしょうか』というような内容になっています。

ディアン:オレたちに、金を受け取りに来い、と言っている?

GM:その通りです。本来であれば、アイルの方に、ニッポンの人が来るのが、通例ではあるんですが、今後のためにも、名の知れた騎士を派遣して、ちょっと外交的なことをやっとこうかな、みたいな話がございまして。高名なストームナイトである、ディやマキシムを中心に、フォローできる人間をつけて。

ユウイチ:フォローと書いて、首輪をつける、ってこと?

GM:アイルの人たちはそうは言わないけど、王宮にいるイギリスの軍人さんたちはそう思ってるよー(笑)。あなた方は公明正大に話をしてくればいいんです。でも腹芸できる人もいないと困るんだよねー。

リリアン:腹芸? 〈威圧〉で正面突破でしょ。

GM:で、色々人選をした結果。

ディアン:多分、人選間違ってるよ。

GM:しょうがない。神託で決まったメンバーだからね(笑)。ということで、闇影には、「あなたは、影から彼らをサポートしてあげてください(腹芸は期待していません)」。ユウイチやリリアンには、明らかにトーンが違う感じで、「よろしくお願いします。あなた方に色々なモノが掛かっています(意味は解りますよね?)」って。

ディアン:でも、ニッポンに行って、外交官をしろって言われても、オレには絶対向いてないっていうのが、自分でもわかるし、むしろ、女王陛下に言いたい。アイルに、オレは残るべきではないのか、って。

GM:それはね、ほら、戦勝ムードで浮かれてる時に、世界各国から支援をもらうためには、大看板を、ガツンと外向けに掲げないといけないわけですよ。それも最大スポンサーである黄金の国ジパングに!(笑)

リリアン:つまりは、メッシを連れてきたアルゼンチンみたいなものだね(*3)。

マキシム:ちょっと訊きたいんだけど、提案をしてきたのは具体的にはどこ?

GM:形としては、ニッポンの政府からですけど、向こうは企業が支配してるから。

闇影:多分、バックにでかい企業がついてるでしょうね。

リリアン:金輪ちゃんが?

マキシム:・・・・・。
 

「気になるな。どうもこの話は胡散臭い」
 マキシムらしからぬ断定口調に、仲間たちは思わず顔を見合わせる。
 

マキシム:「俺は今のニッポンを見てきたい。そして、ニッポンを侵略してる連中の、裏を取れたらと思ってる。みんなも付き合ってくれないか?」

GM:正確に言うと、ニッポンが侵略されてニッポンテックというレルムになったことを、ほとんどの人は知りません(*4)。

リリアン:えっ、そうなの?

GM:はい。ただストームナイトたちは、怪しいなー、でも証拠もないし、根拠も乏しいし、って思っていて、特にマキシムは疑う気持ちが強い。金輪が怪しいんじゃないか、さすがにハイロードそのものだとは思ってないんだけど、かなり有力なハイロードの同盟者なんじゃないか、ぐらいの疑いは持ってます。尻尾が掴めれば、大きいでしょうね。

マキシム:俺は、嫁さんを取り戻す時に、ニッポンテックと戦うって決意を固めていて、将来は金輪を倒したいと思ってるんですよ。

リリアン:北斗の拳ですな。愛を取りもどせ!(笑)

マキシム:ユリアぁっ!

GM:この人はもう、ユリアさらってきた後ですけどね(*5)。
 

「確かに私もこの人選に、いや、この話自体に、納得いかないものを持っているのは事実だ」
 トルウィンの凛と響く声が、場の沈黙を破る。
「しかし、ポシビリティ戦争を戦い抜くために、財政的な協力が必要なのも事実。である以上、
 協力を求めるべきだし、これを通じて、人々に希望を与えられるのなら、それでよいではないか。
 きみたちがいなくても大丈夫なように、アイルは、我々が支えてみせる」
 

ディアン:・・・・・。

闇影:その後ろで私は、影を薄くするために〈隠れ身〉を。(コロコロ)しまった、隠れ損ねた。15しかない。

ユウイチ:「何、逃げようとしてるんだい?」〈発見〉します。(コロコロ)19。+6だから、24。

GM:すげー、超えた超えた。見つけた。

ユウイチ:「とりあえず、ひとりだけ抜けるなんてこと、しないようにね?」

闇影:「ちっ!」

リリアン:ってやってるところを首根っこ掴んで、「いいから行くのっ!」(笑)

ディアン:「マキシミリアン。お前は、英雄だ。胸を張っていけ」

マキシム:「・・・ああ」

GM:というようなお話で、皆さんに、依頼がされました。

ユウイチ:運送屋ですから、依頼さえ受ければやりますよ。ちゃんと正式な手続きをしてもらえればね。

GM:「では、これが契約書です」

ユウイチ:「毎度どうもありがとうございます」ホントに定額料金しか入ってねぇ! よし、みんな、座席はパイプ椅子な(笑)。

GM:げげーっ、マジで? 救国の世界的英雄が、パイプ椅子で移動ですか?

闇影:大丈夫だ! 私はどうせ、機首の上に乗って腕組みして立ってるだけだから。

マキシム:外交官として行くのに、なんでパイプ椅子。アイルってそういう国なんだ。

GM:すいません、外交的に問題が発生するので、パイプ椅子は勘弁してください(笑)。アイル政府があなたの飛行機を、ぴっかぴかにしてくれます。政府専用機並みに。

ユウイチ:わーい、ただで修理してもらえたぞー。

闇影:でも、1シナリオ終わると、また薄汚れた飛行機に戻っちゃうんだよね。

 
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