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TORGリプレイ

『Samurai Overdrive!』

 

第三幕

 
シーン3 美しい友情の始まり(承前)

 
 ドアが閉まると、リリアンは優雅に足を組み直し、ジェイクへ極上の笑みを向ける。
「さて、これで余計な人はいなくなったわ。聞かせてもらってよろしいかしら」
「Q&A方式でお願い。アタシは答えるわ。あんたは質問して」
 

リリアン:「まず一番初め。何故、マキシミリアンをわざわざ戦わせるのか」

GM/ジェイク:「別にマキシミリアンに限定したわけじゃないわ。ディアン・オブローも来てくれたら嬉しいわよ。元々は、アタシがちゃんとプレゼンする予定だったんだけど、織田社長がね。あの人が先走っちゃったせいで、お話がうまくいかなかったの」

リリアン:「つまり、貴女の計画が、彼にごちゃ混ぜにされちゃった、ってこと?」

GM/ジェイク:「そう。でも、スポンサーのご意向を蹴るわけにはいかないでしょ」

リリアン:「ま、それはあるでしょうね。でもあの人、こないだ会ったんだけど、ちょっと変わった人よね。何があったか、貴女知らない?」

GM/ジェイク:「(笑顔で)んー、知ってるわよ」

リリアン:「それは少なくとも教えておいていいことじゃなくて? そうでないと、きちんと戦わせるなら戦わせるでいいけど、どこかで止めなきゃいけない、ってこともあるからね」

GM:ニヤニヤしながら言葉の続きを待っています。

闇影:で、織田はどこまで堕ちてんのかな。

ディアン:そうだね、気になるね。

リリアン:「彼は何者なの?」

GM/ジェイク:「アタシが知る限りでは、かなりイカレた人ね」

リリアン:「正直、かなりニッポンっぽくない感じがする」

GM/ジェイク:「そう? でもやっぱり、お金にうるさいし、ビジネスライクだし、おかしな人じゃないわよ(*29)。ただちょっと、血が大好きみたい。だって、よく、詰め腹切らすって言うじゃない? リアルに切腹させてるみたいだからね」

マキシム:ええーっ?! 何それ?

GM/ジェイク:「首を切る、って言ったらリアルに。・・・え、文句は周りから言われないのかって?」

リリアン:「っていうか、上の人がそれを、嫌がりはしないの?」

GM/ジェイク:「だって、あの人より上なんて、基本的にいないもん。日本でも有数の財閥の総帥のひとりなんだから」

ディアン:なるほど。金輪龍一の部下というのではなくて、別の財閥なんですね。

GM/ジェイク:「少なくとも、法に問われるような状態にはしていない筈よ」

リリアン:「そっか。にしても、ヘタするとこの一件、難しいことにならない?」

GM/ジェイク:「なるかもね! だって、今までは、財閥の社長さんが、内々の社員に対して、おいたをしていただけ、なワケだけど、全国放送で人死にが出たら、さすがに!」

リリアン:「個人的にはね、そうなった時に、ちゃんとカメラ回しといてほしいわ。ハプニング歓迎でしょ?」

GM/ジェイク:「勿論よ。どうせ放送コードなんて、やっちゃったもん勝ちなんだから」(笑)

リリアン:「そう言うと思ったわ」

GM/ジェイク:「正直あの人は、社会的にはもうおしまいなんじゃないかしら。でも、言っても聞かないから、今の織田の重役さんたちは、しょうがない、ガン細胞だと思って切り捨てるか、っていう風情よ」

リリアン:「あ、そういえば実権は握られてるんだっけ。重役に」

GM/ジェイク:「そうそうそう。ここで一発不祥事を起こしてくれれば、責任を取って、社長にはご隠居いただいて!」

リリアン:「ま、そうなるわよね。でも、そういう人がスポンサーなのって、心配じゃない?」

GM/ジェイク:「大丈夫。契約書ちゃんと交わしてるもの。出すモン出してから消えてもらうわよ」

リリアン:「先にもう、押さえてるわけね。さすがと言うか何と言うか」

GM/ジェイク:「あんたたちへの、ファイトマネーだの支援金だの、それもちゃんと、この御前試合が成立すれば、支払われるわよ。だからぶっ壊されると困っちゃう」

リリアン:「逆に言うと、ぶっ壊した後でも、人気があるなら、ディをテレビに出すのも可能?」

GM/ジェイク:「うーん・・・。有能なプロデューサーがいれば話は別かしらね」(笑)

ユウイチ:うわーい。とんでもない悪女が2人いるー。

リリアン:手を出して、「貴女とは仲良くなりたいものですわ」

GM/ジェイク:「そうね。こんなところにアタシの理解者がいるとは思わなかったわ。今度歌舞伎町で飲まない?」

リリアン:「いいですわね。余裕を見て、飲りたいものですわ」

GM:「あ、これ、アタシのプライベートの携帯電話」(メモを渡す)

リリアン:「まあ。ありがとうございます」

ユウイチ:わーい、お友達が増えたー。

GM:「じゃあねー♪」って言って、部屋の外で、心配そうに立ってるソレイユちゃんにも、「イイ女になんなさいよ」って声を掛けて。ソレイユちゃんは首を傾げて、「おとこのひと? おんなのひと?」(笑)

マキシム:あーでも、個人的には、金輪龍一と、御前試合とか、金輪と織田の繋がりを、もうちょっと訊いてほしかったな。

リリアン:いや、敢えて訊かない。

マキシム:訊かないかー。訊いてくれればなー、俺はそれを。

リリアン:きっかけにして突破するんだよね?

マキシム:俺としては、金輪の正体に迫ってほしかったんだけどなー。これだと所詮、織田の悪事を暴露するだけで終わっちゃう。トカゲのしっぽ切りで終わっちゃうのか。

GM:うん!

ユウイチ:っていうか、そうしないと、支援がもらえないという状況もあるからね。

マキシム:あ、そっかそっか。

GM:マスターとしては、嬉しいんですよ。金輪の正体を暴こうとしてくれると。でもその場合、みんなは、悪い奴だと解ってても、金輪龍一を守らなきゃいけないんですよ。マキシムから。

ユウイチ:うん。ヘタに倒されても困るし、倒しちゃっても困る。

リリアン:少なくとも、リリアンの頭ん中には、外交をちゃんとまとめることしかないです。そのためには、どんなカードも切るけどね。

ディアン:オレは今回、フリーなので、どうにでも動けるよ。こういう立場は珍しい。

ユウイチ:おれは関係ないから、今回。

リリアン:あんたはレールガン係!(笑)

GM:そうすると、ユウイチのところに、据付が完了したっていう報告があります。

ユウイチ:「ありがとうー!」

GM:『場所を指定していただければ、トレーラーで持っていきますよ』

ユウイチ:もしものことを考えて、どこに飛行機を置いておくか、リリアンと相談しよう。後で連絡をすると伝えます。

GM:はい、わかりました。

 
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