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TORGリプレイ

『Samurai Overdrive!』

 

第四幕

 
シーン3 鏡像との戦い

 
 戦闘が苦手なリリアンとユウイチの目の前には、抜刀したゴスポグ侍が3体。
 マキシムの前には鏡幻夢斎。闇影が対峙するは、アーリア忍者ブランシェット。
 そして、ディアンが向き合っている相手は、ニッポンテックのハイロード、金輪龍一。

 大歓声と共に、戦いの幕が切って落とされる。
 

 
1ラウンド目

GM:悪役先攻、ヒーロー後攻、疲労。全員2ショック食らっといてください。推奨行動は〈間合い〉/〈威圧〉。

リリアン:ゴスポグって、ポシビリティ使う?

ディアン:いいえ、持ってないです。だから、振り足し放題。ただ、先手を取られてるから、何とかしのいで。

GM:あと、超硬い鎧着てます。

リリアン:うん、メンタル攻撃だな。

ディアン:ただ、ゴスポグには効かないかも。

GM:効くけど高いよー。だってリリアン用だもーん。ということで、リリアンを攻撃しまーす。(コロコロ)〈白兵戦〉14と言って当てます。

リリアン:〈格闘〉で避けるしかないね。(コロコロ)ポシ使います。(コロコロ)14と言って避ける。

GM:同値だと当たります。ダメージは17点。

リリアン:あら。こっちは前もらった、いいレザーだから、アーマー基本値12になってる。

GM:2ショックダメージ。大事なのは、あなたをフリーにしないこと! だって、儀式を止められなければこっちの勝ち!

リリアン:まったく、何をやっているんだか。

ユウイチ:わたしは、装置を壊す作業に入りますよ。

GM:あ、後ろ2体のゴスポグが、あなたを攻撃します。避けると作業の手が止まりますが、よろしいですか?

ディアン:すまない! 2発食らって!

GM:ひどい! ひどいこと言ってる!

リリアン:っていうか、何のためにいい装備着てるの?

マキシム:そうだ、撃たれるためだ!(笑)

GM:(コロコロ)〈銃器戦闘〉15と言って当てる。ダメージが17点。

闇影:アーマー基本値16だから、1ショックしか受けないです。

GM:・・・これが金の力か!(笑)

ユウイチ:ありがとうお金! ありがとうニッポン! おかげでおれは何とか助かってるよ。

GM:では、決闘中の忍者!・・・まずは見つけるところからだった。

闇影:そう。お互いに隠行した相手を見つけないとダメ。

GM:複数回行動で、〈発見〉した後、必殺技!(コロコロ)ポシビリティを使います。

闇影:それは打ち消しますね。

GM:活劇の法則(*34)を使います!

闇影:それも打ち消してあげます。

GM:こうしてお互いにポシビリティがガンガン減っていきます! 凄まじい消耗戦です。25と言って見つける。

闇影:無理です。こっちの〈隠れ身〉は35。

GM:うわ、見つかんねえ! 残像だった!

闇影:こっちも〈発見〉します。(コロコロ)21は多分届かない。

GM:はい、見つかりません。お互いに、技名を叫んだだけ。

ディアン:視聴者たちは、「どこだよ、声しか聞こえねえ!」

マキシム:絵的につまんないよね。

GM:ジェイクが、「何この絵面! 数字取れると思ったのに、しょっぱいにも程があるわ! あんたたち、派手に忍術使いなさいよ!」って叫んだところで、幻夢斎。「では行くぞ。手加減なし。百人剣!」(コロコロ)ん! 100人に分裂した!

闇影:それだけかい。

GM:そのまま、斬りかかるぜ! とう!(コロコロ)

ディアン:それは複数回行動じゃなくて、別ロールなんですか?

GM:別ロールです。

マキシム:ん? 別ロール?

闇影:あ、ちょっと待って。1ラウンドに使える〈武道〉はひとつだけですよ。

GM:うん!(にっこり)“警戒”使います?

マキシム:勿論勿論。どういうことだよ?

リリアン:要するに、2人いるってことでしょ。それか、ホントに100人いるか。

GMホントに100人いる!(笑)

マキシム:ええーっ?!

GM:本物はひとりで、99人の忍者が後ろにいる! 100人がかり!

闇影:因みに、これは卑怯な行動じゃありません。何故なら、彼は、武道家じゃないからです。

GM:その通りでーす! 別に決闘じゃないし、バレなければ問題ない!

マキシム:きったねえ! こいつ、風上にも置けねえ。カッコいいと思ってたのに!

闇影:ニッポンテックの人間に対して、卑怯、卑劣、恥知らずは、褒め言葉。

マキシム:積極防御は、〈白兵戦〉で、対応するんだよね。

GM:はい。まず当たるだろう。そちらの達成値は幾つになりました?

マキシム:(コロコロ)えーとね、〈白兵戦〉31。

GM:え? 100人足しても足んないの? マジで?(笑)

ディアン:【ブレス】掛けたもん!(ドヤ顔)

マキシム:やっぱしょぼいや、こいつ!

GM:“警戒”カード使ったから判るんだけど、全部実体だ、これ!(笑)忍者99人が、仮隠行やって攻撃した、仮隠行やって攻撃した。

闇影:えっ、仮隠行できる忍者を99人も集めたの? すげー!

GM:うん! そのために名を売って金を集めたのだ。

闇影:仮隠行するためには、全員が〈武道〉持ちじゃないとダメだから、こいつら全員ポシビリティ能力者。

ディアン:きっついだろ、それ!

GM:でもこいつら99人ひとまとめ扱いなんで。さらに、幻夢斎ひとりに対して99人がブースト(協力行動)してるだけなんで、基本値を高くしてます。そういう処理です。

マキシム:わかりました。

GM:悪役の行動は終了。ヒーロー側、反撃どうぞ。ユウイチは、積極防御してないから、動けます。

ユウイチ:では、〈知識(機械工学)〉で、装置の構造を調べます。

リリアン:何言ってんの今更。考えずに単純にフライパンで壊せって。

ユウイチ:ええーっ?!

マキシム:何だそれ!

ディアン:機械工学関係ねえ!

リリアン:なんか最近、バーバリアンと付き合ってて、考え方がシンプルに(笑)。

GM:ひどい、ひどいや。だったらせめて、〈知識(機械工学)〉で、どこを開けて、どこにフライパンを突っ込むかを調べましょう。

ユウイチ:(コロコロ)達成値17。

GM:その数値なら大丈夫。ここに突っ込めば、ショートする、みたいな。

ユウイチ:やるのは次のラウンド? それとも今やっていい?

GM:今でいいです。がしゃっ! バチバチバチバチーッ!

ユウイチ:ああー。

GM:東京ドーム中の照明が、一瞬落ちて、真っ暗になります。もうちょっとしたら非常照明に切り替わるはず。そんなわけで、ディ。

ディアン:「・・・カナワ殿」

GM/金輪:「何でしょう?」

ディアン:「オレの相棒の、一騎打ちが、妨害されそうになっている。カナワ殿の力で、この建物の外から、誰も入れないようにしてくれ! 頼む!」

ユウイチ:ああー。

リリアン:おおー。

闇影:そうやるのはアリかー。

ディアン:と言って土下座します!

GM:おおー! ではそれをやりそうになったら、「そこまでする必要はありません。貴方のような方に頭を下げていただくのは、とても名誉なことなのです」と言って、苦笑しながら、「面(おもて)をお上げください、ディアン卿。貴方は膝を屈するような方ではないはずです。そうでしょう?」

ディアン:・・・・・。

GM:「しかしその心意気は受け取りました。私にできることはいたしましょう」と言って、ラップトップコンピュータを開いて、キーを叩く素振りをしながら、「止めろ大黒(だいこく)」

ユウイチ:ん?

GM:そうすると、ディからは見えませんが、ラップトップコンピュータの、画面上に、文字が現れます。『いいのか? 強力なストームナイトだぞ。ここで始末した方が、後々のためではないのか?』

ディアン:ダークネスデバイスと話してるんですよね。オレはそれに気付かないけどね。

GM:金輪龍一が首を軽く振ると、『・・・了解』と文字が出て、「私の周りの者に、連絡を入れておきました」

ディアン:「すごい魔法だな」

GM/金輪:「貴方たちには及びません。では、私はここで試合を見て行きますが・・・おや、停電ですか。何か起こったんでしょうかね。どうされますか、ディアン卿? 私の読みでは、ここを見逃すと、終わってしまうかもしれませんよ?」

ディアン:それを聞いて、リングの方を振り返ります。

 
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