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TORGリプレイ

『Show Must Go On』

第二幕

 
シーン4 Man behind the plot

 
ソウジ:次はアンさんかな。

アン:計画の詳細を聞きたいから、団長のところへ行って、話に乗ったフリをしよう。

GM:そしたら、部屋の前で止められて、「おお客人、何しに来たんだ?」

アン:「実は、路銀を稼ぎたくてね。いい取引があったら教えてもらいたいんだよ」

GM:「おっ。ちょっと待ってろ」
 

 有名な傭兵、‘赤毛のアン’の来訪を告げると、しばらくして団長の部屋の扉が開く。
 アンの前にも客人が来ていたらしく、黒いフードを被った謎の人物が、
 「では私はこれで」と一礼して、アンと入れ違いに室外へ出る。
 

アン:〈発見〉で振ってみます。(コロコロ)1。リンクは切れないですよね。

GM:マスターのお勧めは、立ち去ろうとする客人に、敢えて、声を掛けちゃう。

ディ(睡眠中):もしくは、“アイデア”を使って、この人が誰か教えてもらう。オレの読みだと、こいつはメビウス本人だと思う。

GM:(息を吸い込む)

アン:そうか、抵抗勢力をぶち殺す気か!

ソウジバロン:ああー。

アン:“やり直し”使います。(コロコロ)15。ポシビリティ使おう。

GM:・・・消します。

アン:ほうー。消すなら、“ドラマ”。

GM:はい。2点目以降は無理です。2点消せるのはハイロードだけです。

アン:(コロコロ)25。+8で達成値18。

GM:お! そうすると、見えてるはずなのに、顔がよくわからないです。正体隠蔽系の、コミックパワーか超能力か、ギズモって呼ばれる不思議なアイテムを使ってるんだと思います。

バロン:正体を隠している。

GM:男性で、とにかく只者ではないことはわかります。恐らく高級なギズモを使っているから、高い地位にある存在なのは間違いないです。
 

 不可思議な力により、黒いフードの中の顔を窺い知ることはできない。
 しかしアンは、相手が自分を見ていること、自分を見てニヤついていることを感じ取る。
 「何か?」
 

アン:「いや。知り合いに似てた気がしたが、あたしの勘違いだったようだ。すまない」

GM:「ああ、あるものですね、勘違いは」

アン:「ああ、まったくだ」

GM:「私も、噂に聞いた、赤毛の美しい方かと思いましたよ」

アン:「ああ、よく言われる」
 

 「大事にすることだ。砂漠は髪が傷みやすい」そう言って、フードの男は立ち去る。
 「小銭稼ぎはそこそこにしておくことだ。お嬢さん」
 

GM:緊迫した空気がフッと緩み、周囲の音も戻ってきます。奥から、シルクハットを被ったちょび髭の団長が、「姐さん、仕事を探してるんだってね」

アン:「ああ」

GM:で、あなたを部屋に入れて話を始めるんですけど、ファラオの前で射撃の妙技を見せてほしい、なんてことから始まって、明らかに、あなたの値踏み的な、汚れ仕事はできますか、みたいな流れになっていきます。

アン:ニヤリと、凄みのある笑みを浮かべて、「あのショックトルーパーどもの車が爆発したのを見たかい?」

GM:ゴクッ、って唾を飲む音がします。

アン:「言ったはずだ。安いものにこれは使えない、って」

GM/団長:「それは保証する。でかいヤマだぞ。うまくいきゃあ、御殿が建つ。(小声で)こんな苦労ばっかりの商売ともおさらばだ」

アン:なるほど。

GM:実際に提示された金額は、口止め料も含むにしたって、ちょっと景気のいいゼロの数です。

アン:こう言おう。「全て成功報酬でいい。だが、あたしだって、神様じゃあない。しかるべきコースじゃないと、変なところに当たっちまう。そこはきちんと教えてもらいたい」

ディ(睡眠中):つまり、どこから狙おうと考えてるかを聞いて、実現性があるかどうかを見極める感じですか。

アン:あるかどうかもそうだし、どこで計画を止めるか。

GM:〈説得〉もしくは〈魅了〉で振ってみましょう。なければ《魅力》になります。

アン:技能はないな。《魅力》は10で、(コロコロ)19。+6なんで、16。

ソウジ:高い。

GM:話に嘘は感じませんし、あなたのことを信用しているようです。団長は、見た感じ小悪党で、揺れてる風ではあります。ナイル帝国には、善と悪の間で揺れてる人がたまに存在します。で、「闇のフォースはいいぞー」とか言うと(笑)、フォースの暗黒面に落ちることがあるわけですね。本性がわかってると、善悪どっちの立場にも、誘惑ができるんですよ。

ディ(睡眠中):なるほど、善への誘惑はありだな。

GM:彼は今、悪の策略をしていますが、同時に、自分たちは良いことをしているんだ、「ファラオを倒せば、帝国が滅んで、良くなるんだ」とも言うわけですよ。それは、あなたへの言い訳でもあるし、自分への言い訳でもある。

バロン:・・・・・。
 

 団長によると、公演の場所は、鉄道の駅の近くにファラオが準備した天幕。
 曰く、ファラオを驚かすためのサプライズを用意している。まずこれで殺れればよし。
 殺れなかったとしても、隙はできるだろう。別にアサシンも控えている。
 さらに、軍隊が出てきた時のために、実は列車には爆薬が積んである。
 

GM/団長:「言うならば商売道具ごとおさらばで、俺たちも死んだことにすりゃあ、追われることもない。でもできれば残したいから、姐さんのスナイプでバーンと決めてくれりゃあ、ほら、厄介はないって寸法だよ」

アン:「なるほどね」

GM/団長:「この辺りから狙うのはどうだ?」

アン:「ああ、それだったら仕損じはない」と言いながら、十中八九、返り討ちに遭って終わるパターンだなあ、と思う。

GM:うーん、ちょっとこれは生きて帰れないんじゃないかなー、って気がする。一見やれそうだけど、これでやれるんだったら、世界が10個も滅びねぇよ(*8)。

アン:むしろ、これが通じないからハイロードなんだよな。ただ、多分ここで説得しても、意固地になるだけなので、計画を遂行不可能にしてから、光り輝く人に、アイルのご威光を見せつけていただいた方が、改心するんじゃないか、と思わなくもない。

ディ(睡眠中):へ?

GM:話してる感じ、罪悪感は持ってるけど、使命感みたいなのもあって、お客さんとか、サーカスの団員も大事にしたいけど、苦労ばっかりだし、こんな仕事しても何になるんだ、みたいに感じてるところもある。

アン:「途中で観客を逃がすかい?」

GM:ビクッ! ってして、目を泳がせて、「あ、いや、できればそうしてぇが」

ソウジ:あー、いいな、完全な悪人ではない感じ。

GM:列車が突っ込んで来た時に、爆発さえしなければ、乗せて逃げることができます。

アン:早めに爆薬をどうにかすればいいか。

 
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