Eternal Smile > Show Must Go On TORGリプレイ 『Show Must Go On』第二幕 バロン:じゃあ、動物たちから全部話を聞いた後に、キンちゃんのいる車両に走って行きます。 GM:後ろの方には、明らかにセキュリティレベルの高い車両がありまして、でもあなたが行くとみんな、「ヘイ! 何だ、交代か?」ぐらいの感じで。 バロン:「ヘイ! 交代だ!」 GM:何故かみんな、交代してくれるわけですね。善人は信じるし悪人はサボりたいから(笑)。 ソウジ:実にわかりやすい。 GM:そこにはやたらと大きなコンテナがあって、何故かわからないけど、近くに山積みのバナナが置いてある。『定期的に与えること』って書いてある。 ソウジ:あ、なんか、今わかりました(笑)。 GM:そして、何となく懐かしさを感じる匂いがするわけですよ。向こうも、『ウホ?』ってなるわけですよ。 バロン:“知人”を使います! GM:ですよねー!(笑)そうすると、コンテナの中から、独特の、野太いけど、ステキな声がするわけですよ。『もしかして、バロン?』 ディ(睡眠中):類人猿的な声が。 GM:中には、巨大なゴリラが。キングコングです! ソウジ:え、そういう映画があるんですか? 知らなかったです(*11)。 GM:やっぱ時代ですね。『キングコング』っていう、巨大な恐ろしいゴリラが、探検隊に見つかって都会に連れてこられて大騒ぎ、って映画があるんです。 ディ(睡眠中):ビルを登っていって、美女を握りしめて。 アン:めちゃでかい。どっちかというとゴジラとかの怪獣もののベクトルに近い。 ソウジ:なるほど。 バロン:「ジーザス! もしかして、キンちゃんじゃね?」 GM:すごい縮こまりながら、『ラージャ(おお神よ)!』 バロン:「キンちゃん離島に引っ越すとか言ってなかったっけ?」 GM:色々あって(*12)、彼は、ナイル帝国の悪い奴に騙されて、香港に行かされたんですよ。 バロン:香港に! GM:頭の悪い、ナイルの幹部がいて、「パンダ外交ならぬキングコング外交アル!」って言って、香港へ連れて行ったんですよ。 アン:(吹き出す)ひでぇ。 GM:『そこで僕、まるで映画みたいなことしちゃってさ』 ディ(睡眠中):あの時は、ホープダイヤの呪いでおかしくなってたんですよね。 GM:そう。『その時に、いいストームナイトさんがいてね、僕、ホープって名前をもらったんだ。希望だなんて、恥ずかしいね』 バロン:「おおー!」 GM/ホープ:『でっかいビルに登って、わーってやってたらさ、そこのオーナーが、うちで働かないか? って。正社員だよ!』 バロン:「キンちゃん、マジか! 正社員?」 ソウジ:せ、正社員。(GMを指差して)正社員。(自分を指差して)派遣社員。か、格差がぁー! バロン:企業忍者と、正社員ゴリラ(笑)。 アン:ゴリラの方が待遇がいい!
GM/ホープ:『でも、バロンがいるってことは、何かがありそうだね』 バロン:「キンちゃん、ここにいたら危ねぇよ。マジパネェこと起きるよ!」 GM:『ええーっ!?』ガバッと動くと、列車がグワーッと揺れるんだけど。『どういうことなの?』 バロン:かくかくしかじか。 GM/ホープ:『ええーっ!?』 ディ(睡眠中):アンの目の前でオレがぴょん! と跳ねる。 アン:ここまでやって起きないなんて、逆に心配になるな(笑)。 GM:さらにバロン。〈発見〉で振ってみてください。 バロン:(コロコロ)13。達成値12ですね。 ソウジ:あ、“援助”あります。 GM:どういう援助をしますか。 ソウジ:もう、飛び出しちゃいましょう。「話は聞かせてもらった! 正社員のゴリラくん(笑)。ホープくんと言ったか。正社員だからといって、そこで安心してはいけない。世の中には、ブラック企業とホワイト企業があるんだ。明らかにここはブラック企業だ! きみ、こんなところにいていいのか? 一生を社畜として終わることに意味があるのか?」 GM:えーと、僕は車両に乗ってる畜生ですが(笑)、と小洒落たジョークを飛ばしてみる。 ソウジ:めっちゃ熱くなって、壁に手をダンダンやって、「いいや、いいわけがない!」 アン:別のところでヒートアップしている! GM/ホープ:『えーとゴメン、バロン、この人は、何と戦ってるの?(笑)社会? 現実?』 ソウジ:「そうだ! 俺たちは、みんなに希望を与えて社会を変えていかなければならないんだ! こんな世の中は間違っている!」 ディ(睡眠中):あー、戻ってきた戻ってきた。 GM:よかった、ものすごい迂回したけど、正しいトコに戻ってきた。 ソウジ:香川くん的にはまっすぐ走ってるつもりなんですが。 GM:優しい目をして、『うん』って頷く(笑)。 アン:すげぇ。ゴリラが一番話を冷静に分析してるぞ! ソウジ:くるっと振り返って、「バロン。この企みは、ぜひとも、阻止しなければならない!」って言って、“援助”です。 GM:じゃあ、その流れで、ダンダンやった時に見つけたのが、興・奮・剤! です。 バロン:わはははは! ディ(睡眠中):つまり、ホープくんを、意に沿わず暴れさせるための道具が、揃ってるんだね。 ソウジ:さっき動物たちが嫌な感じがするって言ってたのは、これか。 GM:そう。最初は芸を見せて、途中ぐらいで暴れさせる。で、彼はゾッとするわけですよ。『うわ、こんなものが!』 ソウジ:「そうだ。これがブラック企業のやり方なんだ。こんな悪事を許してはいけない!」 GM/ホープ:『う、うん』(笑) ソウジ:「おのれ、部下を使い捨てのゴミのように使って!」(笑) GM:おっきなゴリラが、すごい、優しい目できみのことを見てるんだけど。 ソウジ:「コホン。失礼。少々取り乱してしまった」 GM:少々じゃなかったけど。すごかったけど。 バロン:「クールダウンだ、ニンジャヒーロー」 GM:『なんか、いいこと・・・あるよ?』(笑)ニッポンの言葉は良くわかんないけど、この人が怒ってることはわかった。世の中を良くしたい、って気持ちは伝わってきた。 バロン:「キンちゃん、いや、ホープにも伝わったってよ!」 ソウジ:「それはよかった」 アン:興奮剤の中身を変えておこう。 ソウジ:そうですね。中身をただの水にすり替えましょう。 GM:『それさえ打たれないようにしてくれれば、ちゃんとするよ。僕も、ストームナイトに協力するものの端くれだからね』本性善だから、栄養剤だよー、なんて言って打たれると、素直に受けちゃうんで。 ソウジ:「これで、中身は害のないものに変わったが、興奮剤が効かなかったら、別の行動に出るかもしれないから、一応心構えはしておいてくれ。・・・と伝えてくれ」 バロン:「オーケーオーケー!」 GM:『僕に協力できることがあれば言ってください。でも・・・バロン、会えて嬉しかった』と言って、でっかい指を伸ばす。 バロン:指先だけキュッ、と掴む。 ディ(睡眠中):何という萌え仕草(笑)。 GM/ホープ:『みんなが噂してた黒い狼って、やっぱりきみだったんだね』 バロン:「マジパネェや。みんなに見られちまった」 GM/ホープ:『でも、きみはやっぱり、光の下(もと)を走るべきだよ』 バロン:「ふっ、嬉しいぜ。希望なんかに、言われるなんてな」 GM/ホープ:『僕にそれを与えてくれたのは、みんなだから、きみにも、そうなってほしい』 バロン:なんかどんどん、堕落の法則から逆に行ってるような気がしますけど。 アン:ストームナイトは堕落の法則に行かなくていいんだよ。 GM:そう、行かなくていいです。ただ、どんなに光があっても、呪いがまだ離してくれない、というのが恐ろしいところです。光に向かって行く、ってことは、影がどんどん長く伸びて行く、ってことなので。 バロン:ああー。 GM:それを多分、彼は心配しているのだと思います。『いい仲間ができたみたいだね』 ソウジ:! GM:ソウジの目を見て、『一緒になって怒ってくれるのはいい仲間だよ』 バロン:「ああ。ヒーローは、俺の憧れだ!」 ソウジ:「憧れられるほどの者ではないが、やるべきことはやろう」 GM:といったところで、ソウジのところに、雇い先企業からメールが届きます。 ソウジ:ぐうっ。ちょっと嫌そうな顔で、メールを開きましょう。 GM:『今回報告のあった件、我が社としては、容認できない。リスクコントロールができないので、望むべくもない。なので、計画を妨害してほしい。そのために、我が社も協力するから、必要なものがあったら言うように』 ソウジ:上司ですよね? 「わかりました。何かあれば、こちらからも協力を願いたいと思います」 GM:向こうは、色よい返事はくれたけど、失敗したら切り捨てる気満々だな、って空気を感じた(笑)。 ソウジ:くそ、くそぅっ!(笑) "Eternal Smile" Since 2002.02.02 E-mail:charmy_s@mac.com |