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TORGリプレイ

『Samurai Showdown!!』

 

第一幕

 
シーン3 シノビ飛び込む水の音

 
「趣味の悪い船ねぇー」
 川岸でリリアンがつぶやくのと同時に、昇り竜の屋形船から炸裂音が響いた。
 バック転を繰り返し、舳先に降り立ったのは、黒装束にドイツ国旗の覆面姿、
 リリアンもよく知るゲルマン忍者、闇影であった。
 

GM:その後ろから、一斉に「忍っ!」って奴らが。

マキシム:忍者が来るんだ。

闇影:いや、喋りながら出てきたから、ナイル忍者(笑)。

GM:ボーンと音がして、「何だ、花火が落ちたのか?」みたいな騒ぎになったら、舳先に闇影さんが立ってて、その周囲に、デザインは違いますが、明らかに忍者! 忍者! 何の疑いもなく忍者だ! という感じの人が6人、すたすたすたすたすたすたっ、と立つわけですよ。

リリアン:じゃあ、鉢金に忍とか書いてあるのか。

GM:下忍の「下」って書いてある(笑)。

ディアン:音がすれば、窓の外を見るよね。マキシミリアンが抜こうとした時に。

GM:そうするとウー・ハンが、「わはははは! 闇影!」

ディアン:ウー・ハン? 闇影?

GM/ウー・ハン:「目には目を、忍者には忍者を! さらに、人数は6人アル。忍者が6人。貴様はたったひとり!」

マキシム:わけわかんねぇ。

闇影:じゃあ、ニヤッと笑って、手を、くいくいっ。

GM:おー、いいですねー。それと同時に、ディとマキシムは、上空から、ものすごい殺気を感じます。

ディアン:!

GM:屋形船が、橋に差し掛かったところで、上から、2つの黒い影が、マントか何かを利用して、バサバサバサーッと降りてきます。で、2体とも、あなた方のいる船に入ってきて、ひとりは、何となく、金輪を狙おうとしてるんじゃないかなー、と。

マキシム:・・・・・。

ユウイチ:アンノウンが2体。

GM:では、戦闘開始します。僕のハウスルールで、スタンダード戦闘に関しては、手札から直接出して、まとめて使って構いません。
 

 
1ラウンド目

GM:スタンダード、ヒーロー先攻、逆転負け!

ディアン:えっ?!

GM:悪役後攻。推奨行動〈間合い〉/〈威圧〉。逆転負けですので、何らかの不利なトラブルが起きます。小さいものだったら、例えば銃がジャムったとかですけど、戦闘開始早々、皆さんにとって不利なアクシデントが起きることになります。これを変える方法は、2つ。“イニシアティブ掌握”というカードを使うと、改めて引き直すことができます。もうひとつ、コアアースのストームナイトの特殊能力に、希望の法則というのがあって、“イニシアティブ掌握”と同じ効果を、一幕に一回、使うことができます。

ユウイチ:ただ、この後の展開次第では、まだ、使わないで残しといた方がいい気もするんだ。

ディアン:はい! ここでの逆転負けは、どんなのがオイシいかな、と考えたんですけど。

リリアン:オイシいのかい!(笑)

ディアン:金輪龍一に、怪我してもらえませんかね。

闇影:あの人、怪我しないぞ? この程度じゃ(*8)。

ディアン:「不利なアクシデントが起きる」ですよね。オレは、もし金輪龍一が負傷したら、その時点で、彼の人命救助を最優先にするので、マキシミリアンに、両方の敵を相手にしてもらわなきゃならないことになります。

マキシム:ええーっ?

ディアン:ただ、変えてもらった方が、安全ではある。どうしよう。

ユウイチ:とりあえず、一回ぐらいは不利になっとかなきゃダメだよね?

ディアン:うん。

闇影:俺もいいよ。

リリアン:これこそ、真の逆境だ。

GM:おおーっ! みんなカッコいいなー。

ユウイチ:はい。みんな逆境ほしいらしいんで、逆転負けそのままということで、いいんじゃないッスか?

GM:解りました。ちょっと考えます。とりあえず、ヒーロー側先攻なので、基本的には《敏捷度》順ですが、思いついた人からで構いません。

闇影:では、私はですね、6人の忍者と、爆発で足を滑らせて、水没。どぼーん!

リリアン:ははははは!

GM:あー、なるほどね。そしたらじゃあ、ウー・ハンが、「ふふふ、ワタシが何の備えもしていないと思ったか!」カチッ、ドカーン!

闇影:そんな感じでいいです。

GM:次の方どうぞ。思いつかなかったら、行動手番を失った、でいいと思います。

ディアン:逆転負け状態でも、推奨行動をやって、成功すれば、カードはもらえますか?

闇影:もらえます。逆転負けと推奨行動は別に考えればいい。

GM:そうですそうです。

ディアン:では〈間合い〉。素早く動いて、狙ってきた相手から、金輪龍一をかばうように立ちます。

マキシム:かばうのか。なんでそーいうことすんだよ。

ディアン:(コロコロ)1だ。

闇影:ははははは! なんて楽しい!

ディアン:よかった、リンクは切れない。危ねぇー。

GM:では、プラスアルファで逆転負けの効果を入れましょう。ただかばっただけ、になった。

ディアン:構いません。

GM:前には立ったけど、足を滑らせたのか、たまたま船が揺れたのか。

ディアン:オレ、浴衣だもんね。いつもの鎧の感覚で飛び出したけども、ただの浴衣の男が、仁王立ちしてるだけ。

GM:マキシムにも、ディが無防備になってしまった、というのが解ります。

リリアン:リンクが切れたらただの浴衣ガイジンか。まぁでも、聖闘士は裸になってからが本気(*9)だし。

ユウイチ:うん。

闇影:そうそう。聖衣をばーんと弾き飛ばしてからが、本気。

GM:絵面カッコいいんだけどなー。

マキシム:ディアンは、襲ってきた奴から、金輪龍一をかばってるんだよね。ってことは、俺は横から、金輪龍一を刺せるよね(*10)?

ディアン:えっ?!

GM:(意地悪な顔で)うん、刺せるかもねー。ディが仁王立ちになってるから、ディをどうにかすれば、手を出せるよー。

マキシム:あー、そうなんだ。じゃあ、逆転負けの効果で、俺は、金輪龍一に特攻かけようとしたけど、ディアンが前に立ったのを見て、躊躇してしまった、ってことでどうですか。

GM:なるほどね。じゃあ、ディは解るよ。あなたがかばわなかったら、こいつ、殺ってたな、って。

ディアン:何故マキシミリアンが、こっちに向かってくるんだ? マキシミリアンの顔を見る。

マキシム:じゃあ、叫ぶよね。

ディアン:黙れ。ここは何も言うなお前。察しろ! 空気読め!

マキシム:「どけ、ディアン!」

GM:どけ、ディアンって言いましたよ?

マキシム:俺は、殺るとは言ってないよ?

GM:そうですね!(笑)

 
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