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TORGリプレイ

『Samurai Showdown!!』

 

第一幕

 
シーン3 シノビ飛び込む水の音(その3)

 
 金輪龍一を倒すどころではない。
 いつも肩を並べて闘ってきた相棒が、正体不明の暗殺者に刺し貫かれ、高圧電流に焼かれている。
「ディアンっ!」
 眼前の光景に、マキシムは声を上げずにはいられなかった。
 

リリアン:骨が透けて見えるー。

GM:ここがナイルだったらね(笑)。マキシムの前には、もうひとりがすたっと降りて、『あんたが、ユーソリオン卿を斬った男かい』

マキシム:「お前は何者だ?」

GM:『ま、挨拶がわりだ、取っときな!』拳をぶつけてきます。

闇影:彼女ですね。

GM:(コロコロ)ポシビリティを使います。

マキシム:打ち消します。

GM:〈格闘〉23。

マキシム:〈白兵戦〉26。

GM:ではあなたは避けました。避けた瞬間、そのままの勢いで、拳が船の支柱とか、その下にある竜骨をぶち壊します。

マキシム:すげぇな。バケモンだな。

GM:腕が砕けてるのも気にしてない。なんか、人形が喋ってるような感じ。『アタシの名はメルキエラ。闇の四天王のひとりだ。とりあえず、あんたの首もらえばさ、アタシがアイルのてっぺんだ!』

マキシム:そういうことか。ユーソリオンの下にいたひとり(*13)だね。

GM:ということで、こっちも船が崩壊します。

マキシム:因みに、“緊急行動”使って、ディアン助けらんないかな?

ディアン:オレのことは、気に、するな。

マキシム:いや、しょうがないっしょ。これは。

GM:ただ、ディと金輪さんは今、だんご二兄弟だよー(笑)。

ユウイチ:串に刺さっただんご♪

ディアン:刺されたまま、言います。「無事か、カナワ殿?」

マキシム:!

GM:刺されたショックか、電撃ショックからなのか、まだ喋れません。因みに刺した方は、舌打ちして、明らかに、何かに失望したような顔をした後で、マキシムの方に視線を送ったのが解ります。

マキシム:とりあえず、ディアンを刺した奴に対して、体当たりで引き離そうとする。〈間合い〉になるかな。

GM:〈白兵戦〉でやってもらってもいいですよ。

マキシム:〈白兵戦〉だと、レベル高いから助かるな。引き離しチャージ。(コロコロ)14だから、+1で、27。

GM:それはさすがに、避けないと死ぬので避ける。

ディアン:行動済みだから、積極防御はできませんよ。

GM:ああ、そうでしたね。そしたら、ずどーんって食らった後、「変わり身の術」

マキシム:出たよ。

GM:とは言わないけどね。ナイルじゃないから言わないけど、丸太みたいなものに変わった。

ディアン:本物の忍者か。

GM:はい。

闇影:いや、ゲルマン忍者は、本物の忍者ですよ(笑)。

ディアン:! ごめんなさい、そういう意味じゃない。

ユウイチ:ジャパン忍者だね。

GM:ということで、非常に、波乱の幕開けでしたけれども、次のラウンドに入ります。両方とも船が沈んで、戦場自体がなくなってしまいますので、次のラウンドで終わりにしましょう。
 

 
2ラウンド目

GM:ヒーロー先攻、悪役後攻、疾風。推奨行動は〈トリック〉/〈威嚇〉。ヒーロー、悪役、悪役の順番になります。かなり不利なのが続いてますね。

闇影:行動いいですか? 周辺に声が響き渡って、「シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)! 食らえぇぇぇっ!」と、6人に攻撃。全員4メートル以内にいますよね。

GM:います。こっちも4メートル以内じゃないと当たらない技を使ってますから。

闇影:(コロコロ)まず1人目。命中が28。

GM:6人だと処理が重くなるんで、ごめんなさい、その出目を全員に使います。

闇影:じゃあ、“アクション”で+3して、31。ダメージが17ですね。

GM:積極防御します。当たると僕らも紙だから。(コロコロ)無理無理。

闇影:6体の影が、ぼこぼこぼこぼこーっと、四方八方に弾き飛ばされて、私は水中から腕組みしながら、ずばあああーっ!(笑)

リリアン:なんてオイシい出方!

GM:沈む渦だったのが、逆に、浮き上がって。

闇影:渦の頂点に立って。

リリアン:アホだ。さすがナイルだ!

GM:そのダメージだと、倒すまではいかないので、弾き飛ばされるだけ、になります。互いに、「忍っ!」って印を結ぶと、水柱が立って、「知っているぞ貴様の正体。逃がさぬぞ芭蕉!」

ディアン:えっ?

マキシム:芭蕉って人と間違えられてる。

闇影:私はですね、覆面の上からでも解るように、ニヤッと笑って、そのまま、ひゅんっ!

リリアン:要するに、戦いながらどっかへ行っちゃったんでしょ。

闇影:常人に見えるのは、刃がぶつかる際の火花のみ。

ユウイチ:時々、カキーン! ってつばぜり合いして。

GM:「貴様があの島へ行くことは解っているのだ!」

闇影:カーン、キーン、カーン! とやりながらどっかへ消えていく。

GM:ヒーロー側、残りの皆さんどうぞ。屋形船はこのラウンドで沈んでしまいます。

ユウイチ:ま、助けに行かないとね。

GM:さっきのエンストは逆転負けのペナルティだったので、今はもう、動かせるようになってます。

ユウイチ:後で、整備会社に文句を言う。リコールを請求する!

GM:あー、いいですねー。

ユウイチ:うん。ジャパンナイズされてます。それはそれとして、〈トリック〉で、水しぶき上げながら、屋形船に突撃かまそうか。そうすれば、あの2人の跳躍力ならば、乗っかるだろう。

GM:なるほどね。敵をかく乱して、逃げる隙を作る。ここはニッポンテックなので、陰謀の法則が働いて、+3のボーナスが常に得られます。

ユウイチ: わたしも?

GM:はい。誰を狙いますか? 一応敵は2体いますけども。

ユウイチ:状況わかんないから、両方を対象にするしかないよね。(コロコロ)ポシビリティ使ってやろうか。

GM:消します。

ユウイチ:9だとマイナス1で、〈トリック〉が17だから、16。ずしーん!

ディアン:何が、起こった?

GM:+3して19。2体とも、怯んだ様子はありません。ですが、物理的に飛行機が来たので、2人が飛び乗れば、そのまま離脱できそうです。

ユウイチ:「2人とも、早く乗れ!」

ディアン:先に動きます。〈トリック〉で、その辺に転がってる、カナワ殿が飲んでいたと思しき酒を、蹴っ飛ばして目くらましにして、カナワ殿を抱えて、ユウイチの飛行機の方へ走ります。マキシミリアンの方は、敢えて見ません。

マキシム:うわー。

GM:はい、了解。今、リンクが切れているので。

ディアン:〈トリック〉には+3のボーナスがつきます。とりあえず、目の前の、金になりそうなことをまず片づけますよ。

闇影:そうですね。ニッポンテックですからね。

ユウイチ:リンク切れだとそうなるのか。

GM:はい。その世界のルールに従わざるを得ない。

ユウイチ:(マキシムに)あんたもリンクが切れればこうなるんだよ。

マキシム:嫌だなー。ユウイチは、もうリンク、切れてるんじゃないか?(笑)

ディアン:(コロコロ)ポシ使います。

GM:どうぞ。

ディアン:(コロコロ)28。+9なので、〈トリック〉23。

GM:どっちに?

ディアン:勿論、オレを刺した、シノビに対してです。

GM:動じた様子はないです。ただ、物理的に距離を取った感じ。

ユウイチ:「マキシム、お前も来い!」

マキシム:じゃあ、ディアンをかばいながら、〈間合い〉で、下がります。

GM:メルキエラ相手ですね。どうぞ。

マキシム:(コロコロ)14。ポシ使っとこう。

GM:消す。

マキシム:〈間合い〉16。

ディアン:“援助”2枚。飛行機に転がり込んで、「ユウイチ!」

ユウイチ:わたしも“援助”1枚入れとこうか。これで25。ターボブースター起動。一気に加速してマキシムをすくい上げる!

GM:オッケーです。ゼロ距離ターボブースターで、メルキエラの身体は吹っ飛ばされて。

ユウイチ:みんなが乗っていた屋形船を、そのまんま割りながら、大空へ飛ぶ。

GM:丁度花火がパーン! と上がって、大輪の花の咲く空に、飛び出していきます。戦闘終了です。

リリアン:すいません、最後の行動で、もう一度〈手掛かり分析〉します。降りてきた奴が何者か、じーっとチェックするよ。ディスプレイを起動して、データを表示。

GM:やっぱりリンクが切れちゃう可能性があるので、ダイス振ってください。

リリアン:(コロコロ)危ねぇ。3。ポシ使います。(コロコロ)おや? 1。

GM:それは10として扱いますんで、合計13になります。

リリアン:〈手掛かり分析〉19。エルフじゃない方、さっきよく解んなかった方は、一体何者?

GM:えーとね、やっぱり解んない。身体的特徴は、見たまんま、ってだけですね。ただ、闇影さんと近い空気を感じる。

リリアン:ナイルかー!

GM:高レベル忍者なのは、間違いない。

リリアン:頭抱えて、「・・・なんでこんなに忍者がいるの」(笑)

ユウイチ:アンサー。ここがニッポンだから。

GM:メルキエラの方は、完全に身体が、ぐずぐずになってます。死んでます。

リリアン:死んでんのかい。

マキシム:あれ、四天王死んじゃっていいの?

ディアン:多分、人形だ。

ユウイチ:乗り捨て型だね。

GM:ただ、気づいたことがあって、死体が指輪をしていて、それがキーなのかな、と思いました。

リリアン:了解。
 

 人の気配のない方へと、リリアンは早足で歩を進める。
「で、いい加減出てきなさいよ」
 

闇影:闇の中から、すーっと浮かぶがごとく現れてですね、「ふん。で?」

リリアン:「治療するに決まってるでしょ!」ガコンって殴る。

闇影:く、首が、首が。

GM:よく見ると、手の裾から血が、ぽたっぽたっと流れていたり。

リリアン:〈応急手当て〉しまーす。(コロコロ)出目が悪いな。でも9。

ユウイチ:久々だね。ナースリリアン。

GM:1レベル負傷ですよね。難易度8だから、9だったらとりあえず治ります。

リリアン:「まったく、世話焼けんだから、あんたは」

闇影:「ふん」

リリアン:「ふんじゃないわよ!」ガコン!

闇影:く、首が。

GM:ただ、追手はやっぱり来てて、「芭蕉を逃がすな!」って声が、ちらちらと聞こえる。

闇影:「ああ、鬱陶しい!」

リリアン:「ホントにね」ってニッコリ笑ってあげましょう。

GM:みたいなことがありつつ、闇影さんは再び闇の中へ消えていき、今度こそシーン終了です。

 
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