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TORGリプレイ

『Samurai Showdown!!』

 

第三幕

 
シーン1 嘘と真実

 
 金輪龍一は、香港返還式典が行われる7月1日に、
 残る1本のスティリーを、自らの手で起動させようとしている。
 ひとたび起動してしまうと、スティリーを機能停止させるのは非常に難しい。
 さりとて、起動前に破壊したくても、カトリーナが「視た」スティリーの在り処は、銀行の大金庫の中。
 簡単に手を出せる場所ではない。

 行動指針も定まらぬまま、ストームナイトは6月30日の朝を迎える。
 

闇影:まずは、敵を知ることから始めねばなるまい。

リリアン:銀行の設計図?

闇影:設計図と、周辺のライフライン図。

GM:うん、いいですね、いいですね。

闇影:あとは、騒ぎを起こす方法ですかね。スラッチェンがピンで来てるんだったら、スラッチェンに対して、私をわざわざ追いかけてくれる、とっても楽しい忍者連中をぶつけるとか。

リリアン:スラッチェンって、普通の忍者とかとやり合ったら、どんな感じ?

GM:えーとね、鬼強い。

闇影:基本戦闘能力は、下手なハイロード以上です。

ディアン:スラッチェンは、プレイヤー4人が、たった2ラウンドで、見せ場宣言をほぼ使い切って、何とか無傷で凌いだくらい。

リリアン:わお。

闇影:ただし、奴は、大騒ぎになると困るんで、力をセーブせざるを得ない。

GM:少なくとも、7月1日、その時まで、彼は、潜伏を選びます。

ディアン:オレは、金輪龍一を狙った、暗殺者のことも気になる。多分芭蕉だと思うんだけど、だから、芭蕉の【秘密】を開けたい気持ちもある。

ユウイチ:芭蕉はおれが開けよう。

ディアン:お願いしていいですか? そうしたらオレは、マキシミリアンの【秘密】を調べます。

GM:ういうい。

闇影:当然、技能はアレでしょ、〈格闘〉。

マキシム:やめてくれ(笑)。普通に話し掛けてくれりゃ、喋るだろ。

GM:拳で語るんだったらねー、ちょっと付き合ってほしい場所があるんだよねー。アベニュー・オブ・スターズ(星光大道)に、ブルースリーの像があるんですよ。そこでちょっと、やりたいイベントがあって。

ディアン:場所はそこでいいですけど。

リリアン:殴り合い宇宙(そら)。

マキシム:どうしても殴りたいの? お前の方がよっぽどバーバリアンだな。

GM:何その、バカって言った方がバカなんですー、みたいな(笑)。バーバリアンって言った人がバーバリアンなんですー、みたいな。

ディアン:〈説得〉するよ。「マキシミリアン。よかったな。オレたちがうまく動けば、金輪龍一に、打撃を与えられる」(コロコロ)低いなー。ポシビリティ使う。(コロコロ)+7なので、16を超えました。

マキシム:「お前が、俺のことを信じてくれて、金輪龍一を倒す手助けをしてくれるなら、俺の知っていることを話そう(*23)」

ディアン:(【秘密】を読んで)・・・!
 

 あなたは、芭蕉を名乗る謎の人物と、金輪龍一暗殺の“取引”をした。
 あなたの【本当の使命】は、金輪龍一を殺すことである。

※“取引”:あなたの家族はニッポンテックに誘拐されている。
 芭蕉は、あなたの家族を無事に取り戻すことと引き換えに、暗殺を依頼した。
 本シナリオにおいて、この“取引”以外に家族を救う手段はないものとする。
 

ディアン:これ、【本当の使命】、ひとりしか達成できないじゃん!

リリアン:でも、絶対に達成しなきゃいけないものじゃないわけでしょ。

GM:結果として、【使命】達成に失敗しました、はあります。ただ、本当に決着がつくまでは、そのために努力してください。

マキシム:ま、この方向性で動いてる。俺はね。

GM:ここでひとつ解ることは、第二幕での、あの約束は、嘘です。

ディアン:・・・・・。

GM:そういうことですよ? 彼はあなたに対して、嘘をついていました。

マキシム:俺的には、多分これは一時保留って形になると思うんですけど。敢えて言うなら、自分の家族が無事ではあるから、とりあえず優先順位を下げる。

GM:いいえ。無事であるように見せているだけです。

マキシム:!

GM:何かあれば、(指を鳴らす)終了ー、です。

闇影:人質を取る側がよく使う手ですね。無事であるということ自体が、最大のカードなんです。

リリアン:ついでに言うと、人質をどれだけ見殺しにできるかが、武士です。

マキシム:武士じゃない、武士じゃない。バーバリアン。

GM:幸い、人数が5人もいるので、誰からやっていいですか? って訊いてくれます。向こうは優しいから。

ディアン:・・・・・。

マキシム:「だから俺は、芭蕉の言う通りにするしかないんだ」

GM:マキシムは、家族を助けるためには、金輪を倒さなければいけません。このシナリオでは、それ以外に解決手段はないものとします。

ディアン:すみません、どう動けば、一番ハッピーになるのかが、オレには思いつかないので、皆さん、お知恵を貸してください。オレの【本当の使命】は、金輪龍一を暗殺者から守ることです。

一同:・・・・・。

ユウイチ:ふーむ。

リリアン:闇で殺さなきゃ暗殺じゃないじゃん(笑)。

ディアン:え、いいのか、それで?

リリアン:こんな派手な暗殺があるか! っていう例は世の中に沢山ある。

ユウイチ:あとはもう、芭蕉の正体というか、【秘密】を調べて、その上で考えるしかないね。

ディアン:あ、ちょっと待って。・・・ごめん、マキシミリアン。一発殴る!

GM:お! これを避けるか止めるか受けるかは、自由です。

マキシム:じゃあ俺は、受ける。

GM:思いっきり、いいのが入りましたよ。

ディアン:「お前は・・・! オレと芭蕉、どっちを信じる?!」

マキシム:・・・!

ディアン:「芭蕉は、お前の嫌う、ニッポンの人間だ。芭蕉が約束を守ると思うか?!」

闇影:すいません、横から口出していい?

ディアン:許さない!

闇影:あうー(笑)。

ディアン:返事を待ちます。

マキシム:(溜息)しょうがない。「お前に俺の気持ちが解るのか(*24)」

ディアン:・・・っ!

マキシム:「俺は、仲間を信用している。だけどな、仲間の力だけじゃどうしようもないことだってある。家族を助けるためだったら、芭蕉という奴の、力も使う。俺にはそれしかないんだ」

ディアン:・・・・・。

GM:そうですね。誠意ある回答だと思いますよ。

ディアン:「お前は、何故そんなに、金輪龍一を、倒したい? 金輪龍一が、お前の大切なものを、奪ったからか?」

マキシム:「俺の家族を助けるためだ」

ディアン:「お前が、手を汚して、お前の家族が喜ぶと思うか?」

マキシム:「俺は、家族を助けるためだったら、何でもする」

一同:・・・・・。

GM:因みにその頃、ニッポンでは、国際結婚の準備をしています。

マキシム:ふざけんな!(笑)そこもムカつくけどね。能天気だな、何にも知らないから。

ディアン:「どうする? 会いに行っちゃう?」

GM:「やっぱり、英語とかできないと、ダメかしら」

ユウイチ:「わ、わしゃ無理だぞ? どうするんじゃ!」

GM:「みんな、私が学校で使ってる教科書あるから、読みなよー」「そうじゃのうー」って言って読み始めたり、結婚の手続を調べ始めたり。「お父さん、新しい家、建てちゃおっかなー!」みたいな。

リリアン:親父がー。

闇影:はっちゃけ!

マキシム:そういう感じなんだ。

GM:さて、ディとマキシム。結論が出ないのであれば、シーンを切ります。こんなこともあろうかと、ブルースリーの像の横で、ポーズを決めていた、メルキエラさんが(笑)、乱入してきて、物別れになります。

ディアン:了解です。

 
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