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TORGリプレイ

『Samurai Showdown!!』

 

第四幕

 
シーン4 未来への一撃

 
 パスコードを入力すると、大金庫の重厚な扉がゆっくりと開いていく。
 そこに鎮座していたのは、真新しい1台のATM(現金自動預け払い機)。
 稼動の時を今や遅しと待つ、ニッポンテックのスティリーである。
 

GM:金塊とか現金とかが、嵐でビュンビュンビュンビュン。

ユウイチ:ああーっ! お金ー! お金ー!

GM:そして、ATMと同一軸上の、多分地下に、サーコルドのスティリーが建っている筈です。空には暗雲が漂い、螺旋を描くように、デーモンの軍勢が、近寄ってくるのが見えます。多分、瞬時に香港が焦土と化すレベルの。

ディアン:やばいー。

ユウイチ:地上と地下のスティリー、両方破壊しないとダメってこと?

GM:はい。今の状態はハシゴを架けているようなモンなんで、スティリーさえ壊せば、デーモンたちは降りる先を失って、サーコルドに戻るしかないんですよ。

リリアン:頑張んなさい。オイシいトコあげたんだから。

ユウイチ:ええーっ?

GM:ただ、一瞬デーモンの動きを止めないと、降りてきちゃうかもしれない。壊すまでの時間が必要。

リリアン:そしたら、ユウイチは下を潰して。

ユウイチ:はい。

リリアン:忍者は上のATMを潰してもらえます?

闇影:うむ!

GM:因みに、サーコルドのスティリーは地面に埋まってるから、何らかの方法を取らないと壊せません。

ユウイチ:えーと、それは、アレの出番ってことですか?

ディアン:とある金輪のレールガン。

GM:そうすると、カトリーナの声がします。『私が地面を透視して、場所を見せますから、ユウイチさんが、照準を絞ってください。撃ち方を教えてもらえれば、私、引き金は引けます』

ユウイチ:それしか方法はないね。

リリアン:サテライトキャノン(*32)、え?

GM:実際に判定をするのはユウイチです。テレパシーで視覚リンクが繋がれて、あなたの脳裏に、全てが見えます。

ユウイチ:「見える! 見えるぞ!」ということで、狙い撃ちましょう。

ディアン:あなたに、力を・・・。

GM:カトリーナは、『そうですね、終わったら、みんなで海に行きませんか?』と言って、引き金を引きます。

リリアン:何てフラグ。

ユウイチ:ていや!(コロコロ)6だけど、ポシを使います。(コロコロ)19。見せ場宣言して、“アドレナリン”2枚。〈砲門〉27。

GM:当たります。この場合、地下にあって場所が判らないとか、地盤が厚いところが、障害でした。ダメージください。

ユウイチ:38です。「てーっ!」

GM:えーとね、地下で、ドンッ! って音がした。

ユウイチ:ふうーっ。あとはATMを破壊するだけ。

リリアン:じゃ、忍者さん、お任せします。

GM/メルキエラ:『どこへ行く!』

闇影:「あなたの相手は後だ」まずは超練気。(コロコロ)

GM:そうすると向こうは勘違いして、『なるほど、力を溜めたのか! 負けるか!』ゴゴゴゴゴ。

リリアン:イヤだこの、二人の共同作業!(笑)

マキシム:ケーキカットするんじゃなくて、ATMカット!

闇影:見せ場宣言!  “緊急行動”を使って、シュトゥルム・ウント・ドラングうううっ!(コロコロ)あ、6だ。(コロコロ)2だ。ポシビリティ。

GM:この段階で、金輪龍一は倒されているので、妨害はありません。

ユウイチ:“ヒーロー”あげる。

闇影:じゃあ、すんません、“援助”と交換して、このまま、さらにスピンして。(コロコロ)

ユウイチ:今もらった“援助”で、+3します。

闇影:命中が38。ダメージは“アドレナリン”入れて、27だな。これ以上は上がらない。

GM:そうすると、ヒビが入って、壊しきれなかった、と思ったら、メルキエラさんが、後ろから満面の笑みで、『死ねー! 首だけ残して砕け散れー!』

ディアン:ひょいってかわすと?

GM:ひょいって避けた瞬間、ごんっ! って、ATMだったところが、クレーターになった(笑)。誤爆!

リリアン:誤爆にも程がある。

GM:で、反動をモロに食らって吹っ飛んだ(笑)。

闇影:「だから言っただろう。その身体では、我に勝てぬと」

GM/メルキエラ:『なるほど解った! 貴様、早くアイルに来い! 殺してやる!』

マキシム:最悪だな、こいつ。ホントにロマンスか?

闇影:にっこり笑いながら、「うむ。あなた以外の三人を片付ける、ついででよければ」

GM/メルキエラ:『よかろう。その時は、あいつらも連れてこい。頂点になった記念に、引き出物にしてやる!』(笑)

 
〜アイル・古き城塞〜

 遠隔操作している肉体は、自身と痛覚を共有している。
 顔を真っ赤に染めながら、冷たい石の床に転がって悶絶するメルキエラ。
 残虐にして残忍な、闇の四天王の紅一点は、残念な乙女でもあった。
 

リリアン:こっちも見せ場宣言します。デーモンたちを見てふっと笑って、鉄扇をばっと広げながら、一言叫んであげましょう。「めっ!」(笑)

ユウイチ:めっ! で〈威圧〉。

マキシム:めっ、でいけちゃうのか? もしかして。

リリアン:(コロコロ)12。ポシビリティを使います。

GM:消します。

リリアン:“ヒーロー”使います。

GM:どうぞ。

リリアン:(コロコロ)22。+8。“ひらめき”4枚使って、+12。〈威圧〉39。

ディアン:おおーっ。

GM:39? えーと、重さだと戦艦並み。奴の「めっ!」は主砲クラスだ!(笑)距離に換算して、地球一周クラスだから、ブリッジで繋がってるサーコルド本国まで、これが伝播して。
 

 上空から、サイバー教皇領と互角かそれ以上の、ビームの雨が降り注ぐ。
 仁王立ちするリリアンを避けるかのように、その攻撃は当たらない。
 やがて、スティリーを破壊された反動で、リアリティ・ストームが逆流し始める。

「二度はごめん被る。ブリッジを壊せ」
 女が指を鳴らすと、地球に繋がっていたブリッジが、中央からへし折れる。
 

リリアン:ほうー。何てまともな対応を。

GM:二度目だからね!

リリアン:学んだんだ。

GM:カトリーナを通して、皆さんにはその女の顔が見えます。『お前、面白いな』

リリアン:じゃあ、手を振ったげよう。「また会いましょう」

GM:『私が来た時には、地球は地獄だ』

闇影:そこでスラッチェンに言ってやってください。『ふん。デーモンプリンスともあろう者が。使えんな!』

GM:ではスラッチェンも視覚リンクに一瞬入ってしまって、「お前は、誰だ?!」

リリアン:知らんのかい。

GM:彼が地球に来ている間に、トップが代替わりしちゃったんです。

ユウイチ:で、あんた誰?

GM/イズラエル:『我が名はイズラエル。サーコルドの真の支配者だ!』

マキシム:女王か。

闇影:ハイレディ(*33)だけど、人間です。

GM:人間でありながら、テクノデーモンを制した、TORGの中でも最強クラスの女です。

リリアン:ほら、オバちゃんって強いし。

マキシム:確かにな。

GM/イズラエル:『お前はそこで、潰れていけ。さらばだ』
 

 茫然自失のスラッチェンひとりを残し、サーコルドの軍勢は速やかに撤退する。

 さっきまでの嵐が嘘のように、穏やかな青空。
 カトリーナが視た4つの光景、未来の可能性がひとつひとつ消えていく。
 現実となった、最後のひとつは、昨日までと変わらぬ世界(コアアース)。
 7月1日、12時。
 香港の中国への返還と、戦いの終わりを告げる鐘が、鳴り響くのだった。
 

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