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TORGリプレイ

『Be Strong』

第二幕

 
シーン3 闇討

 
 スレブは、妙な胸騒ぎを覚え、フランソワの気配を探していた。
 強力は、なんともなしに公園を散策していた。
 突然、近くのホテルの窓が、轟音と共に砕け散った。2人はホテルへ急行した。
 

スレブ:銃声が危険なものだ、ってことは知っているので、とりあえず駆けつける感じですね。

強力:こちらも、周りの連中がどうなってもいい、という思考ではないので、駆けつけます。銃声はまずいよ。

GM:では、2人も登場します。

ディ:具体的には、どこからどう、襲われるんだろう。

GM:敵は、遠距離攻撃の支援を受けた忍者でございます。

アン:忍者? ニッポンテック?

ディ:ニンジャは何人じゃ・・・?(笑)ゴメン。

強力:しょうがない。反射的に出ちゃうものだからしょうがない。

GM:5人です。窓をバンバンバンって割って、入ってきます。あと、遠くにスナイパーがもうひとり。

ディ:ゴニンジャーか。

GM:というわけで、スタンダード戦闘。(場札をめくり)ヒーロー先攻、悪役後攻、モラル崩壊。

スレブ:あらら。

GM:ヒーローが先手を取って、相手に1ダメージでも与えるか、相手が1ダメージも与えられないかすると、心が折れて逃げる。ただし、最初に吹っ飛ばされたのは、数に入れないものとします。ここからです。

アン:あれ? どっちみち、行動あたしからなんじゃ? 《敏捷度》12ですもん。

GM:わ、本当だ。

強力:《敏捷度》11だから次か。

ディ:オレも11。

スレブ:自分は10です。最後だ。

アン:じゃあ、遠くにいる奴を撃つ。距離は?

GM:これがですね、50mぐらいしか離れてないです。

アン:ヘルファイア・ライフルだと、50m以内は、近距離の扱いです。

ディ:マイナス修正なしだ。

アン:(コロコロ)16なので、23なんですけど(笑)。

GM:その数字は、積極防御せざるを得ないんですけど。(コロコロ)うん、無理だね。ダメージください。

アン:25点。

GM:おやおや? 25は、重量で言うとシロナガスクジラ。

スレブ:世界最大の生物が吹っ飛ぶ。

アン:殺気が寄ってきた瞬間に、慌てずに、もう一方にスッと向けて、バン!

GM:はるか先の方で、ドン! と、ほぼ爆発のような音が。

スレブ:ドアをバタンと開けて、「何があった、アン! フランソワ、無事か!」

アン:「こいつらはフランソワを狙ってる。遠くの2人は潰した。あとはこいつらだけだ」

スレブ:「よくわからんが、殴ればいいのだろう?(ボキボキ)」

ディ:マスター。積極防御で、フランソワを守ることを宣言します。

GM:了解。ただ、モラル崩壊で、撤退することが今確定したので、あとは殴るなり、カードを稼ぐなり、好きにやってください。

強力:よし、やってみよう。奥義・旋空投。(コロコロ)3。これはちょっと癇に触るので、ポシります。

アン:確かに。

強力:(コロコロ)18。えっとね、〈武道〉8レベルあるんで、24(笑)。

GM:無理だねー。『旋空投は、敵をつかんで投げ飛ばす奥義である。投げ飛ばされた敵は、必ず転倒する』。転倒は、起き上がるのに行動を使います。投射距離は成功レベルで決まります。勿論すごい成功なんで、5m。

スレブ:壁にぶち当たったかな。

強力:演出として、部屋にある柔らかいクッションの方に投げます。どうも、動きがぎこちない。

ディ:ストロングの動きが、ぎこちない?

強力:こいつ、慣れない技を使ってるんじゃない? 何か新しいことをやろうとしてない? って感じがする。

アン:最初の出目が3だったのはそのためか!

GM:では、壁に叩きつけられたとか窓から飛び出したとかじゃなくて、クッションの中に、きっちり投げられた。

強力:行動が終わったんで、場に“アイデア”を出します。

スレブ:〈威嚇〉をしよう。歯を剥き出しにして、「幼子を狙うとは、その行い、言語道断! このスレブ・ラナーラが相手になろう。お前らにその勇気はあるか!」と声を上げます。(コロコロ)6。ポシろう。(コロコロ)18。+5で20です。

GM:逆転負けが入りました。

スレブ:カードいただきます。“アドレナリン”。

GM:敵の番がやっては来ますが、モラル崩壊なので、撤退します。あ、もうこれダメだ!

強力:このタイミングで“アイデア”を使います。こいつらが、誰に雇われて、どういった目的でやっているのか、吐ける限り全部吐かせたい。

GM:あ、わかりました。いいですよ。

強力:とりあえず、クッションにいる忍者を起こして、改めて座らせて、「俺は、こういうやりとりはあまり得意ではない」と言って、お、懐からポンと百万円。

ディ:「・・・ストロング?」

強力:「持ち合わせはこれで全部だ。これで話をしてくれると、お前も、これ以上痛い目に遭うことはない」(*11

GM:「オーケーオーケー。もらうモンもらえりゃ話すよ。水舟大使の指示だ」

アン:「ミズフネ大使?」

ディ:あぁー!

GM:ナイル帝国駐在のニッポン大使館員で、水舟慎って人がいるんですけど。

強力:この感じだとクソ野郎の文脈ですけど、合ってる?

GM:プレイヤー情報としては、金輪の手の者です。彼は、マーケットプレイス、つまり異世界人ですが、メビウスや総督たちと会う時以外は、コアアース人として振る舞っています。40代半ばで髪は白髪混じり、スーツの男です。今回、人間コンピューターという感じの、この子を攫って、ナタティリとの交渉を有利に進めたいと思っていたようです。

アン:ナタティリと、フランソワを取り合っている?

GM:はい。別にこの子の能力を利用できるわけじゃないんです。あくまで交渉材料として、向こうが欲しがっているものだからきっと価値があるのだろう、先に押さえておこう、と。

ディ:・・・・・。

強力:現場の人間から言えるのはそのくらいだろうね。

スレブ:うん。

強力:「わかった。あとは適当に理由をつけて、何とかしろ。行っていいぞ」

アン:「もう、あんたがこの子を狙うことはないんだろうね。そうなったらそうなったで、あれと同じ目に遭うだけだけどね」ビルの方を指して。

GM:「ああ。妨害が入って失敗した、でいいだろう。大使も、本腰入れて攫うつもりはねぇから、痛い目に遭わねぇうちに、手は引くだろうし。もしあんたたちが交渉したいんだったら、パイプになってやってもいいぜ」

強力:「生憎、交渉の得意な面子がこちらにはいない。早く行け。警備員が来るぞ」

GM:「じゃ、ドロンさせてもらいやす」(笑)

スレブ:なるほど、忍者だけにね。

GM:最後にこれだけは言っておこう。「そういえば強力関、あんた、ビール瓶使ったんスか?」

強力:「ビール瓶の方が、まだ相手にとってはマシだろうよ」

GM:「・・・なるほど」って言って、忍者は姿を消します。

 
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