Eternal Smile > The Sword Brings War
 

 
TORGリプレイ

『剣は誘う』

 

Epilogue〜決意〜

 
「俺に任せてくれ」と、マキシムがアーディネイ女王へ請け合った大聖堂へ、
3人は確かに帰ってきた。
祭壇には、どこかホッとしたような表情を浮かべたアーディネイ女王の姿がある。
 

マキシム:「マキシミリアン、戻りました」

ユウイチ:こっちも一礼をしましょう。名乗るほどの者でもないからね。

GM/アーディネイ:「お疲れさまでした」

マキシム:「城の解放と、馬鹿なヤツひとりを連れてきましたよ」

GM:ではアーディネイ女王は、ディアンに問います。「あなたに、囁きかけた魔剣というのは、どこにあるのですか?」

ユウイチ:「えー、人の手に渡ると危険と思いまして、我々の判断で、始末しました。今頃マグマの中で融けている頃でしょう」

GM/アーディネイ:「そうですか・・・」

ユウイチ:「あんな魔剣があるから、争いなんてつまんないことが起きるんです。ああいう物は、人の手に・・・いや、存在すること自体が間違いなんです」うんうん。

GM:頷いてるなぁ、完結してるなぁ。

ユウイチ:うん、完結してる。これ以上深く突っ込まれると危険と判断した(笑)。

マキシム:じゃあ、もしも女王が何も言わないんだったら、俺から進言しちゃっていいかな。「女王。今回の褒美、もし望みの物を戴けるならば、ひとつお願いしたいことがある。よろしいですか?」

GM/アーディネイ:「言ってごらんなさい」

マキシム:「このアイルという世界では、半人や低級種族といった、外見で・・・まぁ、この世界で外見は重要だけども(*14)・・・差別されている、民たちが沢山いる。確かに、あいつらは、俺たち光の軍にとっては、俺たちを攻撃してくる、悪の存在であるには違いないだろうけども、あいつらの存在自体を否定することは、俺はしてはいけないと思う。もし、あなたが許してくれるのならば、彼らを民として、受け入れてもらえることを希望する」

GM/アーディネイ:「・・・・・。随分と、大変な、望みですね」

マキシム:「まぁ、無茶は承知だが。あなたに少しの慈悲でもあるなら、他の世界の人間を受け入れるのと同時に、戦う意志のない者を傷つけるような真似だけはしてほしくないな」

ユウイチ:私も付け加える形で言ってみますか。「もし、半人たちを、そういう風に受け入れるのに抵抗があるのであれば、まずは半人たちを、光の使徒として、教育するという名目から始めるのも、良いのではないでしょうかね。敵としてだけではなく、あくまで友好的な者として、扱ってやること。全てを否定しようとしないこと。まずそれが、人との交わりの第一歩じゃないでしょうかね。ま、私はここの者ではありませんし、流れのレルムランナーですから、口野暮ったいことは言うべきではないのかもしれませんが」

GM/アーディネイ:「ストームナイトにはいつも教えられますね。(微笑んで)解りました。ご承知のように、私はこのアイルの全てを掌握しているわけではありません。しかし、私に従ってくれる民のいる所では、半人・・・たちが、人として認められるように、私が先頭に立って、民に説くことをお約束いたします」

マキシム:「・・・ありがとうございます」

ユウイチ:そしたら私も深々と頭を下げましょう。

マキシム:ディアンを小突くけどね。「やったじゃん」って。

GM:そうすると、ディアンは顔を上げて言います。
 

「女王陛下。オレには、陛下に仕える、騎士としての、資格が、ありません」
 

マキシム:「ディアン。まだ、魔剣で心を盗まれたことが、気になるのか?」

GM/ディアン:「(頷いて)オレの行ったことは、オレ自身の心に従ったものではない。オレの名誉に、かざしても、赦される行動ではない」

マキシム:・・・・・。

ユウイチ:「ならば自分の心に従ってみるべきじゃないのか?」

GM:驚いてユウイチを見ます。

ユウイチ:「女王陛下の元にいるいないは別としても、これからここを変えていこうとするのであれば、お前みたいな奴は、まだ民のために必要なんじゃないのか。アイルはまだ、偏見に満ちたところが多いだろうから、お前自身の力で、変えていくんだ。ここにマキシムなんかもいるんだし、何て言うかな」ちょっと恥ずかしくなって、頭を掻いて、「人々のために生きてみるのも、また、道のひとつじゃないのか。それこそ、自由の騎士という名でも持って。ま、この場にいなくなる人間のセリフではないがな」と言って笑ってみよう。ふっ。

マキシム:「ま、お前らしい悩みといえば悩みだけども、ユウイチもこう言ってることだし。行動で示してみせろよ。これからお前が」

GM:・・・・・。では、ディアンは剣をスッと抜いて、「ストームナイト、ディアン・オブローは、この剣に懸けて、民のため、戦い、生き抜くことを、誓います」

マキシム:じゃあ、俺も剣を抜いて、「マキシミリアン。俺もこの剣に懸けて、騎士ディアン・オブローを、見届けることを、ここに誓う」

ユウイチ:そしたらば、おれも言うかな。目をつぶって、諳うように、「己の欲にならず、人のため民のために生きる騎士。人、それを、義士と言う」

マキシム:おぉーっ!

ユウイチ:「なんてな! じゃ、おれは仕事があるから」って言って、女王に頭を下げて、扉から出て行こう。

GM/ディアン:「ユウイチ!」

ユウイチ:「ん?」

GM/ディアン:「困った時には、いつでも、呼んでくれ」

ユウイチ:そしたらじゃあ、軽く片手を振るだけにして、そのまんま、光の中へと歩き出しましょう。カツーン、カツーン、カツーン。

GM:カッコいい!

マキシム:「頑張れよ!」

ユウイチ:「お前らもな!」キイイ・・・ガシャンと、扉を閉めて、出て行きます。
 

【CAST】マキシミリアン
---バーバリアン戦士
 

GM:というわけで、今回のセッションは、これにて・・・。

ユウイチ:あ、待って。エンディングの前にひとつ、オチをつけようかな!

GM:まだオチか。

ユウイチ:最後のオチかな。さて、飛行艇の方に戻ると、なーんかドワーフが群れてるんだけど。「お前らー!!」

マキシム:(笑)

GM:ネジくわえたドワーフが、「おー、どうだったか? 下から出るの斬新だったろう?」

ユウイチ:「おっさんかよ! なかなかナイスじゃねえか!」って手を合わせよう。

GM/ドワーフ:「いや、考えたのはうちのガキだよ」

ユウイチ:「ガキ? どんなんだ?」

GM/ドワーフ:「おう、13なんだがな、まだ」

ユウイチ:「おーそうか、そいつは将来大物になるなー。はーっはっは! じゃ、おれはそろそろ行かなきゃならないからな。おやっさんも元気でな!」ボボボンッ! ボフッ!(しーん)ボ、ボウン! ってエンジンを掛けて、城のところで軽く、翼を振って挨拶するようにして、ぶーーーーんって、空の彼方に飛んでいく。「さーて、とりあえず、どっかで、修理しねえとな!」
 

【CAST】ユウイチ・カゲヤマ
---レルムランナー
 

GM:では、TORG『剣は誘う』、今度こそ終了です。お付き合いいただきありがとうございました!

一同:お疲れさまでした!(拍手)
 

 限りなく今に近い未来………
 今夜、あるいは明朝、さもなければ来週……ほんの少しだけ未来の物語
 

 TORG Replay『剣は誘う』 Fin.

---Thanx a lot for your reading, joining, AND YOUR TRUST !
 

(→postscript
 


PREVIOUS

back to Eternal Smile


"Eternal Smile" Since 2002.02.02
Copyright (C) 2002-2020 Charmy. All Rights Reserved.

E-mail:charmy_s@mac.com