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TORGリプレイ

『アル男の肖像』

 

第一幕

 
シーン2 困る男たち(承前)

 
ロン:さるぐつわを外して、と。

GM/ウー・ハン:「う、ううー、ぷはー!」

ユウイチ:「さー、ちゃんと話してもらおうかー」ナイフをこう、ぺたぺたぺた。

ロン:ここで気をつけなければいけないのが、不必要な拷問はしちゃいけないということ。僕たち、そもそも正義の味方だし、おじいちゃんは堕落(*8)しちゃうので。

セバス:「どういうことか説明してもらおうかのう! んー?」

GM/ウー・ハン:「ワタシにも、全くもって予想外アルよ。よもやこんなことになろうとは」

ロン:「元々、どうなる予定だったの?」

GM:〈説得〉振ってください。こっちは〈意志力〉で抵抗します。

ロン:じゃあマスター。陰謀の法則(*9)を使います。懐からお金を出して、相手の懐に、「とりあえずこれをやるから、ちょっと話してくれないかな」

GM/ウー・ハン:「ふん、金などに心は動かされないアルよ」

ロン:そうだな。動くのは俺のボーナスだ(笑)。ということで、真実を隠して〈説得〉。合計+6です。

GM:真実を隠して? えっ、どういうこと?

ロン:「これをやるから」。あげません(笑)。

GM:ひでぇー。では〈意志力〉で抵抗。(コロコロ)活劇の法則を使って、振り直し。

セバス:あ、世界法則は使えるんだ。

ロン:そこは本人の魂に準じるみたいですね。

セバス:じゃあわし、ウー・ハンの身体で、普通に〈看破〉とかできるんだ。

ロン:いきます。(コロコロ)振り足し。(コロコロ)きらーん。〈説得〉26。

GM:すごいねー。こちらの〈意志力〉は16なので・・・あ、でも大丈夫だ、敵対している相手には喋らない。

ロン:お!

GM:差が13以上ないと喋りません。今は10差です。

ユウイチ:カードまわそうか。「もう一声掛けてやれば、落ちるぞ」

ロン:「おう」じゃあ、“だめ押し”で、13差。

GM/ウー・ハン:「くっ・・・金などでワタシの心は動かされないが、そこまで聞きたいのなら話してやるアル!」(笑)

ロン:にやっと笑って、「魚心あれば水心だな」

セバス:なんか、自分の口でそう言ってるの見てると、ものすごい微妙ー。

ロン:嫌な気分だろうなー。

GM/ウー・ハン:「まず、我々がいるこの遺跡が何だか、知っているアルか? この遺跡に奉られているのは、シータ神というヒンドゥー教の神アル。ワタシは、神像の瞳に嵌められたダイヤモンドが、エタニティ・シャードだという情報を、とある筋から得て、ここまで来たアルよ」

ロン:「そしたら?」

GM/ウー・ハン:「貴様らに会ったアル!」(笑)

セバス:「それは仕方がないじゃろう」

ロン:「むしろ俺たちも、ここにお前らがいると聞いて、来たわけで」

ユウイチ:「一言で言っちゃうと、運がなかったってことだね」

GM/ウー・ハン:「全くもってその通りアル。何故ワタシがこのようなじじいの身体に入らなくてはいけないアル」

セバス:「何じゃと! わしの方がたまらんわ!」

ロン:落ち着いて落ち着いて(笑)。「何でそういうことになったのかって、見当ついてる?」

GM/ウー・ハン:「先ほど、ストームが起こったアルな。その時に恐らく、ワタシのこのギズモが誤作動を・・・あ、違う、そこだな。よこすアル!」

ロン:いやー、縛ってありますんで。

GM/ウー・ハン:「年寄りは大事にするアル! この老い先短い身体が死んだらどうするアル!」

ユウイチ:そん時は諦めて新しい肉体で生きていけば。

ロン:いやいやいや。

セバス:「・・・今は黙っていてくれ。頭に来てしょうがないのだ!」(笑)

ロン:「要するに、さっきのリアリティ・ストームのせいで誤作動したんじゃないか、ってことね」

セバス:「この機械は何のために作ったんじゃ?」

GM/ウー・ハン:「決まっているアル。不利な時にナイル帝国までテレポートして逃げるためアル!」(笑)

ロン:なるほど。ちゃんと作動すれば帰れるわけだね。

セバス:で、入れ替わった、と。

ロン:「さっき、青い光みたいなのを見たけど、何か関係あんの? 多分エタニティ・シャードが光ったんだと思うんだけど」

GM:「ん? 光ったアルか? 気付かなかったアルよ。もっとよく見てみるアル!」〈発見〉を振ってください。

セバス:(コロコロ)やった、まわった!(コロコロ)32。+10で、〈発見〉26。

GM:では、ウー・ハンの身体を通して、すごくよく見えるわけですよ。神像の瞳には確かに宝石が嵌っていて、額にも窪みがあります。

ロン:同じように何か嵌っていた跡、みたいですね。

GM:ここで、セバス以外の皆さんは、ウー・ハンの独り言が聞こえたかどうか、〈発見〉。

ユウイチ:ウー・ハンの独り言? 聞きたいな。(コロコロ)+5。えー、18。

ロン:素晴らしい。お任せです。

GM/ウー・ハン:「おのれミルトンめ。あ奴は何も言っていなかったアル」

ユウイチ:「なーにー? 何だって?」ぎしっ。

GM/ウー・ハン:「ど、どうしたアルか。じじいは大事に扱うアル!」

ユウイチ:「そうだ、おじいちゃんさー、このまんま縛られてると、おしっこする時大変だよねー。そろそろ、トイレ行きたいと思わない? どういうことか話してくれたら、トイレ行けるよー?」

GM/ウー・ハン:「な、何のことアルか?」

ユウイチ:じゃ、水をまず飲ましてみようか。1リットルぐらい。

ロン:いやいやいや。

セバス:それは待て、それは待て。

GM:それは不必要な拷問だと思う。止めないとヤバいことになるよ。ここが堕落するよ。

ユウイチ:あ、そうか。じゃあ、「言いましたよね。ミルトン、って」

ロン:「ミルトン? 確か十総督に、ミルトン・アブリー卿って奴がいたよな」

GM:はい。どっちかというとセバスチャンに近い系統の、ダンディな怪盗紳士です。

ユウイチ:今セバスチャンは、なまずヒゲになっちゃったけどね。

セバス:まったく、何なんじゃこのヒゲは。

ユウイチ:剃っちゃえば?

ロン:ダメダメダメ。それ剃っちゃうと、ウー・ハン狭いトコ通れなくなっちゃうので(笑)。

GM:では、ロン・ウーの言葉に乗せられて喋ったことにしましょう。「そう。ワタシと同じ十総督のひとりアル。映画俳優なんぞを気取った、気障でいけ好かない男だが、美術品を見る目だけは確かアルよ。あ奴は、宝石や美術品、装飾品に目がないアル」

ロン:「で? そいつが何か言ってたの?」

GM/ウー・ハン:「あ奴は、ここにあるエタニティ・シャードが、ダイヤモンドだと知っていながら、ワタシに譲ってくれたアルよ」

ロン:「ふーん。でも、おでこにも窪みがあるけど」

GM/ウー・ハン:「! 何アルか、それは? ワタシにも見せるアル!」

ロン:「知ってること一通り、洗いざらい喋ってもらえれば、見せてもいいよ。ほら、今休戦協定を結んでるわけだしさ」

GM/ウー・ハン:「そんなもの、貴様らが勝手に!」

ロン:「いや、ウー・ハン様と結びましたよ?」(笑)

セバス:『うむ。わしが結んだ』

GM/ウー・ハン:「貴様はウー・ハンではない! ウー・ハンはワタシアル!」

セバス:「うーむ、しかしわしはな、このヒゲが邪魔でなー」(笑)

GM/ウー・ハン:「ワタシだって、このような動きづらい服は御免アル!」

セバス:「貴様に何ができるというのか、言ってみるがいい!」

ユウイチ:ま、今ぐるぐる巻きだしね。

ロン:「ね? 喋ろう? そしたらさらに、現ナマを渡す用意もあるよ」

GM/ウー・ハン:「貴様はニッポンの人間アル。ニッポンの人間は信用ならないアル!」

ロン:「いやいやいや。ニッポンの人間は信用しなくていいよ。これ(現金)さえ信用してくれれば。人間なんて信用できないでしょ。でも、これは裏切らないよ」

GM/ウー・ハン:「ならば先に、ワタシの懐に、それを入れるアル」

ロン:「解ったよ。しょうがないなぁもう」

セバス:「うむ」

GM/ウー・ハン:「って何故そっちの身体アル!(笑)ワタシは、ワタシはこっちアル!」

ロン:「もー、これだからウー・ハン様は。で、当然解ってると思うけど、金があなたのものになるためには、元の身体に戻らなきゃいけないし。ね?」

GM/ウー・ハン:「つまりだ。ワタシと貴様らは、協力できる余地があるということアルな!」

ロン:そうね。あの、上から目線はやめようね(笑)。

セバス:貴様は捕まっている身だからな。

 
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