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TORGリプレイ

『アル男の肖像』

 

第一幕

 
シーン4 天啓と科学

 
GM:ところで、今って、ホントにウー・ハンを椅子に縛り付けて、飛行艇の後ろに転がしてるんでしょうか?

ユウイチ:ええ。何かあると嫌だから。

ロン:別に転がしはしませんけど。停戦中なので。

GM/ウー・ハン:「心配要らないアル。ワタシの秘密兵器は、みな、そっちの身体にあるから、ワタシには何もできないアル!」

ロン:「今のうち、何持ってるか喋っといた方がいいと思うよ。間違えて自爆装置とか作動させちゃったら困るでしょ?」

セバス:「で、どこに何が入っているのかね」

GM/ウー・ハン:「こら、そこの袖口の紐を引っ張るでないアルよ!」

セバス:「ん?」と言ってぎゅっ(笑)。

GM:はい、《耐久力》判定。

ロン:毒の粉が仕込んであるんです、そこ。

セバス:ああ、そういうことね。(コロコロ)19、やったー。《耐久力》16。

GM:うん、ちょっと肌がビリッとしたよ。

セバス:「何じゃこれは!」

GM/ウー・ハン:「その毒は、触ったものを気絶させる、恐ろしい麻痺毒アル!」

セバス:よかったー、19出て。とりあえず他にも、触っちゃまずい物がないか聞いとく。

GM/ウー・ハン:「そんなこと話す必要ないアルよ。悪役にも秘密が必要アル」

セバス:「しかし、少なくとも、お主の身体なのだから、これをやってしまうと、お主の身体が吹っ飛ぶ、とかいう場合は、やはり聞いておかんと、まずいと思うんだがな」

GM/ウー・ハン:「大丈夫アル! ワタシがファラオに改造されていて、爆弾が埋まっている、ということでない限りは」

ロン:んな、サラッと、他の総督の重大秘密をバラすな!(笑)設定上いるんですよ、ひとり。

GM:いたっけ?

ロン:Dr.メビウスの一番の忠臣が、体内に爆弾を仕込まれてます。一番忠誠心が高いのに、一番疑われました。可哀想に。

ユウイチ:相手道連れで、一緒に死ねってことだよ。ナイル帝国に栄光あれー! って言いながら。

セバス:「ふむ、では大丈夫なのだな」

GM/ウー・ハン:「ところで、これからどうするアルか?」

ロン:「とりあえず身体を戻すところからかな。幸いにして、お前たちにエタニティ・シャードを持って行かれることは、防げたワケだから」

GM/ウー・ハン:「貴様らストーマーが、余計なエタニティ・シャードを手に入れることも、ワタシが防いだアル。そう考えるとワタシはお手柄アルな!」

ロン:「そうだねー」そういうことにしとこうね。

ユウイチ:お互い、これ以上ツッコむと、痛いからやめよう(笑)。

セバス:「ま、おかげで余計なとばっちりを食らったがのう」

ロン:「解決策その1としては、おでこの宝石を捜して、元の場所に嵌めれば、いいんじゃないかな。で、宝石大好きミルトン・アブリー卿が何を企んでるかなんだけど・・・」

GM/ウー・ハン:「何なら、ミルトンを呼んで、訊くアルか?」

ユウイチ:「ミルトンって人が出てきたら、逆にややこしくならない?」

ロン:「いや、ね、何となく、自分が盗んで、持ったはいいけど、酷い目に遭って、あと2つも欲しいけど、これ以上酷い目に遭うのは嫌だ。だから・・・」(笑)

GM/ウー・ハン:「ちょっ・・・! ではミルトンは、ワタシに、わざと瞳の宝石のことを教えて、ワタシをだしにしようとしたアルか?!」

ロン:「うん。多分そうだと思うんだよね」

GM:顔が蒼くなって、次に赤くなった。

ユウイチ:あー、おじいちゃん、血圧上がってる。

GM/ウー・ハン:「おおお、おのれミルトン!」

ロン:「でなかったら、ほら、自分で取りに来るじゃん」

GM/ウー・ハン:「ワタシもそれは不思議に思ったアルよ(笑)。何故自分で奪いに行かないアルか、と」

ロン:そこで疑わないのが、悪なのにお前のいいところだよね。

GM/ウー・ハン:「ミルトンめ、次に会った時にはただではおかないアルよ!」

ロン:そうそうそう。多分向こうもそう思ってる(笑)。

GM/ウー・ハン:「ワタシは何も悪いことをしていないアル。ワタシはミルトンの言う通りに宝石を取りに来て、貴様らと闘って、はっ! これではワタシがただの小物みたいアル!」

セバス:「うむ、ただの小物だな」

ロン:「ここで俺たちにやられてたら、ただの小物だけど、やられなかったから、大物になれるチャンスはあるよ」

GM/ウー・ハン:「(ニヤリと笑って)つまり、ワタシがミルトンへ復讐するのに、貴様らが手を貸してくれるわけアルな?」

ロン:「お前が協力してくれれば、ギブアンドテイクってことで。ただ、証拠を固めないとね。ミルトン・アブリー卿に、『いつもウー・ハンには世話になってるから、お礼代わりに教えたんだよ』とか言われたら困るでしょ?」

GM:フルボッコにした後で、ってことね。

ロン:そうそう。「十総督の一角を、わざわざ、同士討ちで崩した、ってなると、面白総督の名を欲しいままにしちゃうんだけど」(笑)

セバス:「わしらはそれでも全然構わないんだがな」

GM/ウー・ハン:「つまり、宝石がどこにあるか、本当にミルトンが持っているのかどうかを、調べる必要があるアルな。ほら、早くするアル!」

ロン:「解ってる、解ってるよ!」そしたら、それぞれ手分けして、ネカフェ(*10)に行ったり、図書館に行ったりして調べれば。

セバス:「この男、どうするかのう? わしと一緒に来るか?」

GM/ウー・ハン:「だが、このようにワタシを・・・貴様の身体を縛って連れ歩いては、貴様らストーマーとしても困るのではないか? ナイル帝国には敵わない、と触れまわっているようなものアル」

セバス: じゃ、どっかに放り込んどくか。

GM:ちょっと待つアル!(笑)

ユウイチ:「じゃあ、こうしよう。セバスチャンとウー・ハンで、お互い片手ずつ、手錠をかけて、2人で仲良く歩いてく。そうすれば、お互い、どっちの勢力から見られても問題ないから」

ロン:「ストームナイトに会ったら、おじいちゃんが、『わしがウー・ハンを捕まえたんじゃ!』って言い、ナイル帝国に会ったら、ウー・ハンが、『ストームナイトを捕まえたアル!』って言えばいいじゃん?」

ユウイチ:「それが一番平和的だと思う」

セバス:「ま、背に腹は代えられんからなー」

ロン:何より面白ぇし(小声で)。

ユウイチ:それを言っちゃあおしめえよ(小声で)。

GM/ウー・ハン:「何故ワタシが、こんなじじいと共に、手錠に繋がれねばならぬアル?」

セバス:「そんなことを言うのなら、何故わしはこのような中国人と繋がれなければならんのだ!」

ロン:「まあまあまあまあ。ここはお互い、ね」

ユウイチ:「大人になろうよ。ほら、よく見ると、ジャパニーズアニメーションの、ルパン三世と銭形みたいじゃないか」

GM/ウー・ハン:「あれとは違うアル。ヒロインがいないアル!」

一同:ああー。

セバス:「そんなもの求めてる時点で、まだまだ足りんのう」(笑)

ロン:ガシャッ、ガシャッ(手錠をかける音)。じゃあ、こっちのおじいちゃんに、一応鍵渡しとくから。

GM/ウー・ハン:「ワタシには?」

ロン:「え、あげないよ」

GM/ウー・ハン:「何故アルか? 不公平アル!」

セバス:「何故公平である必要があるのだ?」

GM/ウー・ハン:「我々は協定を結んだアルよ? 貴様らそれでもストームナイトアルか!」

ロン:「あー、解った解った、お前にもあげるあげる。そこまで言うならあげます。はい!」ニセモノだけど(笑)。

ユウイチ:うわー。

GM/ウー・ハン:「初めからそうすればいいアル。(セバスに)妙な気を起こしたら承知しないアルよ?」

セバス:「それはこちらの台詞だ!」

 
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