TORGリプレイ

『HEAVEN』

 
 

第四幕

シーン3 幻の楽園(承前)
(ラウンド進行=戦闘シーン  1/2/3

 
 
 

3ラウンド目

 

ディアン:GM、“イニシアティブ掌握”で前のラウンドを持続です。

GM:あー、鬼っぽい人がいるー。

ディアン:当たり前ですよね(にっこり)。

GM:正しいよー、全然。はい、継続。えー、ヒーロー先攻、悪役後攻、逆転負けで・・・(笑)、推奨行動〈トリック〉〈威嚇〉です。皆さんは、祭壇の間に辿り着きます。部屋の奥にジェシカがいまして、その傍らにローゼンクロイツがいて、みんなが駆け込んできて、ジェシカが、こう、みんなを見たぐらいですね。ということで、ヒーロー側、どうぞ。

ディアン:〈威嚇〉します。「ジェシカに、一歩でも近寄ってみろ。俺が、お前を斬る」(コロコロ)1だ(泣)。

和歌:うわー(苦笑)。

GM:そういう時もある。

ディアン:悔しいけど次か。仕方ないな。

GM:じゃあ、あなたを一瞥して、「小賢しい!」

マキシム:・・・ふぅ。

GM:部屋全体を睥睨して、「土塊より生まれし芥共が寄ってきたか」

和歌:じゃあGM、刀を持って、そいつに斬りかかりたいな。「言っても解んない奴は、手を出すしかないんだよ!」と言って。(コロコロ)・・・2。えへ。

GM:そうすると、えー、瞬間移動でもしたかのように当たらない(笑)。

和歌:「何ッ! くっ・・・!」

GM:「・・・ぬるいな」そちら。

マキシム:さて、推奨行動〈威嚇〉か。じゃあ、もう一度「この野郎!」って叫びながら、闘気を迸らせましょう。(コロコロ)うりゃ! 17で〈威嚇〉。

GM:おお、17。えー・・・チャイ。流します。で、そちらの二人。

マッコイ:〈トリック〉で銃口合わせる。「もういい加減にしとけ」って言わんばかりに。(コロコロ)何ぃ! 駄目だ、追いつかん。

セバス:はーい、〈威嚇〉しまーす。(コロコロ)んー、達成値26かな。

GM:嘘ぉ!

セバス:あの、見せ場宣言で26。

GM:なるほど、正しいね。見せ場だよ。

マッコイ:ゴッドファーザーが来たぞー(笑)。すげぇ、“貫禄”3枚だって。

GM:さすがに抵抗します。(コロコロ)でも、食らってます。

セバス:「土塊ごときとなめているとどうなるか判らんぞ!」

和歌:すげーかっこいいー。

GM:そうするとじゃあ、その瞬間ぶわっと彼の身体が二重写しになる。実体と幽体っていう感じ。

セバス:ふーん。なら、はい。(“アイデア”を出して)ローゼンクロイツさんの根拠は何処でしょ?

GM:あーなるほど、彼の本質的なところということですね。あなたは、彼を見ていて、ふと思いつくことがあります。西洋の魔女が、自分の心臓をトランプのジョーカーに隠して、その中の心臓を貫かれない限り死なない、というのが確かあった。ここにいる彼の身体は、自分が飛ばした幽体を使って、動かしている、まぁお人形さんですね。斬ったらダメージはちゃんと入るけど、本体じゃないから、真に滅ぼすことはできないだろう。

セバス:・・・(思案中)。

GM:で、その本体との繋がりを、何らかの手段、例えば推奨行動系で探り、その後で本体への攻撃を考えればいいと。

セバス:はあ。じゃ本体どこでしょねー。

GM:〈看破〉技能があれば、一発で判る。

マキシム:“警戒”は? 

GM:あーーっ、け、“警戒”持ってるのか。では、理屈はわかんないけど、とにかく目の前にいる彼は本体じゃない、って本能的に判る。次に、ローゼンクロイツのタイピンが呪物になっていて、そこからすぅーーっと伸びていって遙か遠くに本体があるのが判る。彼の心臓みたいな物は、おおよそ40万キロ超離れたところに浮かんでいます。・・・そこに、気になるニュースが1個あったはず。

マキシム:! ああ、浮いてるヤツか! 東南アジアの上に浮いてるヤツ。全長50m。

セバス:ああ、あれ! そーれーはーちょっと・・・。

ディアン:厳しいねぇ。

マッコイ:「いや、方法はある。今ここに地球上からポシビリティが流れてきてるわけだけど」

GM:うん。

マッコイ:「その流れを一時的に曲げることはできないもんかね。どうだ、アッシュ?」

GM:えー、そうすっと(親指を立ててOKのサイン)。『月と地球を繋いでるラインを、その上に繋ぎ変えちゃえば、みんなを、一瞬で送り込めるよ』

一同:おお!(歓声)

マキシム:「その手か!」

ディアン:「やってくれ!」

GM:『うん。とりあえずその目の前の奴を一回ぶん殴って帰ってきてー』(笑)っていうやりとりが行われたのを見て、青ざめる人が一人いる。うわ、バレたって顔して。
 

「・・・あれか」
パイプでも吸い始めそうなほど悠然とした面持ちで、セバスチャンが呟く。
背後に気配を感じて振り向くと、部屋の入口にアークの姿があった。
彼は荒い息をつきながら右腕を抱え、当惑した表情を浮かべている。
 

GM:ということで、ヒーロー側の最後、ジェシカがみんなを見て、すごい胸一杯になりながら、「みんな、ありがとう。でも、全ては・・・」と言って、ペンダントを握り締めて、「消えなさいローゼンクロイツ! あなたが私に与えた力で、私があなたを滅ぼします!」

マッコイ:ほぅ。

マキシム:わお。

GM:と言って、技能なしになった人をさらに追い込む(笑)。で敵側は逆転負けだから・・・あー全然手間がかかんなそうだー。
 

黒い影が空気を切り裂く。
ローゼンクロイツが、初めて驚きの表情を浮かべ――次の瞬間その顔が苦悶に歪む。
 

GM:アークがぐぁーっと走ってきて、残った剣で、ローゼンクロイツを貫きます!

セバス:あ痛ぁー。

マキシム:野郎、オイシいトコ持っていきやがったなー。

GM:釘付けにしただけだけどなー。片手だから俺。「貴様、裏切ったか!」「裏切った? 初めから仲間じゃないんだろう?!」(笑)

ディアン:よく言ったよく言った。

GM:「そして、俺が剣を捧げて誓ったのは、彼女だけだ!」その声を聞いたジェシカは、彼の顔を見て、「あ・・・アーク?」と呟くんですけど、彼は、折れた右腕を必死で動かして面頬を下ろし、「アークは死にました。ここにいるのは罪に汚れし堕天使が一人。貴女がいるべき処はここではありません」と言います。そしてマキシムに、「悪の騎士は、正義の剣士に斬られるまでは生きている。気にせずに先に行け。決着は必ずつける!」お前がやる気だったらケリつけるけど、って目をしてます。

マキシム:そうか。なら、「貴様に助けられるのは癪だが、あとは任せろ」

マッコイセバス:さーて回収回収ー、撤収撤収ー。

GM:くそ、楽だなー、くそっ(笑)。ジェシカが、この人残して行っていいの? みたいな顔をしてるのを見て、彼は困ったように「貴女は行ってください。私は、貴女が、自分を幸せにしてくれる人物より、共に幸せになれる人を捜していたことを知っていたのです」

ディアン:「・・・・・」

GM:「貴女は貴女の場所へお帰りなさい。貴女の楽園は、そこにある」と言うと、俺は知らない人俺は知らない人って(笑)。そうするとジェシカは、戸惑いつつもディの所に駆けてきます。
 

仲間の許に辿り着いたジェシカは、もう一度アークの方を振り向く。
自分を護るため命を賭してローゼンクロイツを足止めしてくれている、騎士アークを。
「ごめんなさい。そして、ありがとう」
(私、いつもこんなこと言ってるね)
笑顔でお別れしたいのに、涙が浮かぶのを止められない。
 

GM:で、光がどんどん寄ってきて、みんなの近くで止まります。『繋いだよー。長くは保たないけど』

セバス:「じゃあ、ちょーっと行ってくるかねぇ」

和歌:「そうですね」

マッコイ:「ファーザー、お任せしよう」

セバス:「そんな名誉ある一発を私に託していただけるとは」

ディアン:アークに言いたいことがあるんだよな。「アーク。ケルビムの名を、アークは、その剣で断ち切ったはずだ。ここに、何故残る? 騎士は、剣を誓った相手と、共に、生きるべきではないのか?」

マッコイ:一言ぼそっと呟いていいですか?「贖罪」

GM:小さく頷きます。「アークという男は死にました。ここにいるのは堕天使が一人」

ディアン:それが彼の意思なら・・・。「約束、守ることが、騎士の務めだから、マキシミリアンとの約束を、必ず守ると、俺は信じている」こう言って、踵を返します。

 


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