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TORGリプレイ

『Re:Re』

 

第二幕


シーン2 Birds-eye View
 

名状しがたきものが、すぐそこまで迫っている。
ディオルドの鋭敏な感覚が警告を発した。
しかし「それ」は、周囲をしばらくうろついてから、去っていった。
狙う獲物がここにはいないので、引き返した、という印象だった。

そして、ディオルドは、ユウイチが未だ帰還していないことを聞いた。
 

ディオルド:ユウイチが行方不明?

GM:はい。『作戦成功、ユウイチも早く戻って来いよ』と連絡を入れたら、通信拒絶、っていう。まぁ、ここリビングランドは、犠牲なしで戦いは終わらないという、殺伐とした世界ですので、「ユウイチのことは悔やむとして、それはそれとして、戦って勝っておめでとう」的な、明るい割り切りをする、住民たちでございました。

ディオルド:さっきの、ヤバいものの音とか気配とかってさ、突然近くにどーんと現れた? すなわち、遠くから来ると、少しずつ、少しずつ、あるところで聞こえ始めると思うんだけど、唐突に音が聞こえた?

GM:そんな感じです。あなたの、獣と化して強化された嗅覚でも、接近するまで気配を感じなかったから、突然現れたんだと思います。あと、通り過ぎたところにゴスポグ畑があったんですけど、そこのゴスポグが、根こそぎ、なくなってます。

ディオルド:・・・・・。

GM:倒された残骸はちゃんとあるんですけど、数が合わない。少なくとも人間の死体が、何百と残ってるのに、ゴスポグだけ消えてるのはおかしいな、っていうのがみんなの意見です。

ディオルド:これと、ストームナイト行方不明事件とを、くっつけて考えることにしました。「これに、やられているのか?」

GM:はいはい。そうしていると、ユキ姫が、戦勝に浮かれつつも、やってきます。「おーディオルド! おまえのおかげだ!」バンバン(背中を叩く)。もみじが2枚(笑)。

ディオルド:「いえいえ、姫の働きのおかげですよ。ところで姫。戦っている時に、何か嫌な気配を感じませんでしたか?」

GM:そしたら、サラッと、「したよ」

ディ:!

GM/ユキ:「したが、あやめが『さくせんはじんそくに』と言っていたので、向かってきたら蹴散らしてやろうとは思っていたが、途中でいなくなったから、無視した」

ディオルド:「あやめさんは、あそこに一番に着いた奴が勝ちだって言ったんですね」

GM/ユキ:「うん(笑)。一番に行って、いっぱい倒して、ラナーラ様に喜びをささげて、ここだー! って言えば、勝てるって。そのとおりになった。あやめはすごいなー」

ディオルド:「まったく、すごい人ですよ。ところで、姫が旗を立てた場所ですけどね、あそこだと、あやめさんは、結構楽に腕を使えるんじゃないかと思うんですけど」

GM:そう。あやめは嬉々として向かっていった。

闇影:嬉々として、と言ったって、コアアースじゃなぁー。

GM/あやめ:「リビングランドより遥かにマシっ!」(笑)

ディオルド:「我々も行ってみましょう」ってことで、行きがてら、「姫。途中で感じた嫌な気配ですけどね、向かってこない限りは、立ち向かったりしないでください」

GM/ユキ:「そうなのか?」

ディオルド:「バラク・カーの手先だけで手一杯ですから、余計な奴らとは喧嘩しない方がいいっすよ。こっちから手を出して、敵に回られたら嫌でしょう?」と言いくるめて、とりあえず、厄介ごとに首を突っ込まないように、釘をさしておきます。

GM:ナイス判断です。
 

半径1mほどのハードポイントには、デスクと椅子が据えられ、
プチオフィスの様相を呈していた。そして、その中央では。
 

GM:あやめさんが、メカニカルな動きで、カタカタカタカタ、マシンと格闘しています。自分が何を言っても、どうせみんな解んないから、言い放題だ、という感じで、「8ビット機ですね。しかし、私がニッポンテックからこっそり持ってきた、この、アルゴリズムを使えば!」きらーん。エタニティ・シャード。

ディ:あやめさん、そこを、別のハードポイントにしようとしてないか?(笑)

GM:「これで、最新スパコン並みのパワーが!」ものすごい勢いで、カタカタカタカタ、キーボードを叩いて、「やっと対応するようになった!」

ディオルド:「あー、あやめさん。そのポストが、『手紙が来た手紙が来た手紙が来た』ってうるさかったんだよ」

GM/あやめ:「メールが届いていますね。差出人不明で、ほぼ同じ内容のものが何通も」

ディオルド:「気になるな。切手代は誰が払ってる」

GM:今のつぶやきは綺麗に流して(笑)、あやめさんによると、メールの内容は、『その世界に危機が迫っている』というものでした。『世界が狙われている。リリアン・シュールを守れ』『ユウイチ・カゲヤマを守れ』『マキシミリアンを守れ』『フラッシュマンを守れ』と続いて、最後、5通目に、『世界が狙われている。ディアン・オブローを守れ』と。

ディオルド:それが最新?

GM:最新ですね。

ディオルド:「ディに警告を発しに行かなければならんな。だが奴が今どこにいるのか、俺には全く判らない。 どうやって調べたらいいんだろう!」

GM:「任せなさい」と言うと、あやめさんは、色んなところにハッキングとかを繰り返していって、ディがいるホテルの監視カメラを乗っ取って、カメラの映像を、ライブで繋いで。

闇影:普通、監視カメラはオフラインのはずなんだけどなー。

GM:アルゴリズムです!(嘘)で、今丁度ディが、赤ちゃんを抱えて困っている。

ディオルド:「無事でいるようだな。あれは奴の息子か?」(笑)

GM:そうするとユキが、「あれ? なんでそこにいるの?」

ディオルド:「知ってる?」

GM/ユキ:「うん。しりあいの子どもだ」

ディオルド:「ディの子じゃなくて?」

GM/ユキ:「うん。ディの子じゃない。ロレーヌの子どもだ」

ディ:ロレーヌか!

GM:具体的にはリプレイ『LIBERTY』エンディング参照。ロレーヌと旦那さんのヴェルムは、色んないきさつがあって、フランスから亡命してきた夫婦なんですが、『LIBERTY』の時にアメリカ政府とモメまして、子どもが産まれてから、姿をくらましていたんですね。

ディオルド:ほぅほぅ。

GM/ユキ:「うまれた子どものシャシン、っていう絵を見せてもらったんだが、名前はなんだったかなー?」

ディオルド:まぁ、無理して思い出してもらわなくていいや。なんで、その子がディのところにいるんだ?

GM/あやめ:「ロレーヌは確か、レジスタンス村にかくまわれている筈です。連絡を取ってみましょう」
 

キーボードを叩くあやめの後ろに立つユキが、首を傾げる。
「おかしいな。なんで、名前が思い出せないんだろう」

ストームナイトたちを数人中継して、あやめの元に返事が届く。
そこには、『ロレーヌの息子が突然消えた』と、書かれていた。
 

ディ:ちょっと待ってくれ。オレが誘拐したと思われたら、すごく困るんだけど。

ディオルド:“疑惑”カードかもーん!(笑)

ディ:やだ、引きたくない、引きたくない。

GM:ヴェルムは元聖堂騎士(*8)で、バリバリの武闘派だったんですけど、彼が血相を変えて、捜しに飛び出していったそうです。

ディオルド:で、その子がベルギーにいる、と。何故そうなったのか、見ることはできないのか?

GM:うーん、カメラの記録を遡ればいいから・・・カタカタカタ、はい、見えました。

ディオルド:「何じゃこりゃ?」

GM:「ゴスポグの手だなー、なんでこんなにいっぱいあるのかわからんが。あいつら、器用なことできるんだなー」「できません」(笑)

ディオルド:「・・・はっはーん。読めてきたぞ。およそこれと似たような手段で、ストームナイト狩りみたいなことが行われているんだろう。ユウイチが帰ってこないのも、きっとこんな感じなんだろう」ディのところに飛びます。

GM:はい、解りました。空路の手配はあやめがしてくれるので、一旦ここで切ります。

 
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